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ピントは面で捉える、と口で言うのは簡単だった…SIGMA18-35mm試し撮り

さて、仕事休みに入ったので早速SIGMA18-35mmf1.8の試し撮りに行ってきた。結論から言うとピンぼけ写真連発。自身の腕の問題か、ピント調整が甘かったか、開放時にAFの甘さが露呈したか…。

K-3はAPS-Cサイズでは最大級の2400万画素だ。K-5以前の1600万画素に比べると細かく描写が出来る分、手ブレやレンズの能力、被写界深度を繊細に表現できるし、表現してしまう。今回はその悪い部分が目立つ結果となってしまったと感じている。

様々な因子が存在するが全てが原因に成りそうで、どのウェイトが重かったのかは計り知れない。今回は被写界深度の浅さからくるピント面のシビアさを考えたい。

広角-標準での被写界深度の浅さ

広角はその性質上、パースペクティブを活かす構図になりがち。そのパースペクティブを表現するには遠近に伸びる線を作る。その線を大口径レンズの開放で撮ると被写界深度の浅さが如実に露呈する。今回は坂井市三国町を中心に散策してきた。旧森田銀行や三国龍翔館を中心にしたスナップで解説していきたい。パースペクティブと言いにくいので遠近感と言い換えておく。

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旧森田銀行内のハンガー掛けを遠近感を出しつつ開放で撮影した。拡大して頂ければお判りになるかと思いますが、ピントが一番手前のハンガー掛けと2番めのハンガー掛けの間に来ている。残念ながらハンガー掛けは前後ともピンぼけ。最初はハンガー掛けにピントを合わせたと思ったが、どうもAFを作動させてしまったか体を動かしてしまったか…。分かってはいたけども被写界深度が浅く、開放で遠近感を出しつつ被写体のパンフォーカスを狙うのは非常に難しい。さらにハンガー掛けを見上げる形で撮影しているので、その分斜めに被写体を切り取る事になってしまう。

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こちらの写真では手前のサッシのツマミ部分にピントを合わせた。ツマミ部分及び、被写界深度内の木目は見事に解像している。

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こちらも開放F1.8で撮影した。全体を見ると手前の椅子がボケており、ピントは部屋の奥に合いがちだ。

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そこでもう一枚。今度は机の中央付近でピントを合わせた。すると全体を見た際にボケボケな部分は見当たらない。しいて言えば一番手前の椅子がボケ始めている。広角での開放でも被写体を小さめに抑えた場合、等倍で観察しない分には使える範疇にありそうだ。純正18-135mmのズームのような四隅の流れは無い。

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旧森田銀行の正面全景。これも開放F値で看板にピントを合わせて撮影した、四隅の流れは確認出来ない。これもハンガーの写真と同様で、見上げる形で撮影している分ピントの面(被写界深度の面)が斜めに来ている。建物の足元が前ピン、屋根付近が後ろピン。普通に全景を見る分には全く問題が無いと思う。等倍で見る際の気持ちの問題だ。

ちなみにこの旧森田銀行、入館料無料で観覧出来る。レトロチックな写真を撮ることができるので、雨天時の屋内写真スポットとして三国龍翔館、旧岸名家とセットで回ると良いだろう。

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三国湊座にて三国バーガーを撮影。これが結構美味しい、オススメ。これは35mm側F2.5で撮影したが、ピントが合ったのがハンバーグのホントに手前の部分あとはシャキシャキレタスの先っちょにピントがあったくらい。パンフォーカスを狙うにはF値が低すぎた。18mm側ならばパンフォーカスを狙えただろうか…。

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こちらも35mm側F2.8で撮影。ピントは奥から3番目ののこぎり付近。

ピントの面は3次元的に動く

遠近感は手前の建物、奥の建物と発生すると同時に、手前の建物でも撮り方にとっては足元と屋根付近で遠近感が発生する。縦に横に斜めにと実に3次元的なものだった。下の写真も見下げた格好で撮ったら男性側の頭周辺しかピントが合っていない。

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「ピントは点じゃなく面で捉えること」

この前、雑誌を読んでいたらピント特集記事にそう書かれていたが、確かにその通りのようだ。今回大口径レンズを使って重々そう感じた。しかし、頭で理解出来ていてもスナップで被写界深度まで調整している時間はそんなに無い。一人でブラブラしているのならば問題なだろうが、嫁さんと一緒に観光している以上撮影に掛ける時間は限られてくる。慣れないうちは絞って撮影した方が、写真として安定しそうだ。しかし、手ブレさせない為には絞りは開放付近で撮りたい場面もあるしなあ…。う???ん…。

カメラって奥が深いぜコンチクショウ。考えるより感じろって事なんだろうね。この被写界深度の浅さに慣れて、ピントを面で捉えていくことがピンぼけ連発脱出の秘訣なのかなと感じた。

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