神がかった強力な補正効果を発揮するオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」は前回の記事でイルミネーションに対して十二分な性能を発揮する事が判明。
その性能を有効活用するためにクロスフィルターを導入。
概ね満足いく性能を体感できたものの、僅かに注意点を発見。そこで今回はイルミネーションでの写真を添えて12-100 PROの使用感をちょこっと書いていきたいと思います。
広角端では光芒が欠ける
近所パン屋さんで綺麗なイルミネーションを展開していたので、試しにパチリ…しようと思ったら光芒が欠けているではありませんか。
クロスフィルターは絞ったり、広角側でF値が高いと光芒が上手く出ないらしい。
ちなみに上の写真は絞り開放のF4で撮影。つまり広角端では光芒を綺麗に出す事が出来ない。
ただし、光芒が欠けるのは広角端付近だけであり、焦点距離が20mm付近からは問題無く活用できる。
ISO 200に固定してシャッタースピードは1/8秒や1/15秒もあればほぼミス無で撮影可能。
望遠端の100mmも1/15秒で撮影可能。もちろんISO感度は200固定。ズームレンズで感度を最低にべったり固定しつつも安心してシャッターを切ることが出来るのは素晴らしい。
点光源が重なり合うような場合には広角端でもさほど違和感なく撮影可能。しかし、キラキラ感も少ないので無理に使う必要はないかなぁという感じ。
周辺の点光源を考えるとやはり20mm以上で使った方が良い。
イルミネーション実写
丸岡市グリーンセンターでイルミネーションのイベントをやっていたのでぶらりと訪れてみた。
まさかのクロスフィルター忘れ。ぬかったぜ!
点光源はしっかり点として写っておりコマ収差は皆無。
これは、昨年「HD PENTAX-DA16-85mmF3.5-5.6ED DC WR」を使って撮影した時のもの。拡大しなくても分かるくらいコマ収差が発生していたので、「点光源怖い」とトラウマになっていた。
しかし、12-100 PROではそれが皆無。ズームレンズながら、これはすごいレンズだ。
「ズームレンズとしては」玉ボケも綺麗。
ただし、あまり玉ボケを大きくすると内部がワシャワシャしているのが分かる。まあ細かい事言わなければそこまで気にならない程度で、年輪ボケも目立たない印象。高倍率というポイントを加味すると及第点以上。
広角端でも接写性能を活かせば玉ボケを作る事が可能。ただし、マクロ域での撮影となるので被写体を非常に選ぶ。
75mm(換算150mm)の近接撮影でも手持ち1/8秒で撮影可能。このカメラとレンズで撮影すると他のカメラで撮れなくなりそうだ。
8mm PRO Fisheye
そういえば、新規に購入した8mm PRO魚眼も携帯していたので途中でバトンタッチ。こちらもコマ収差を感じない素晴らしい写り。
強烈な人工灯を正面から受けても動じない逆光耐性も持ち合わせているようだ。
絞り開放でも被写界深度は十分深いのでシャタースピードをしっかりと稼ぐことが可能のようだ。写りも上々、ただしサンタの右手付近のように周辺部の描写はやや甘くなる。
12-100 PROと同様のシーンを魚眼で撮っても問題無く撮影可能。
こじんまりとした施設であるものの、魚眼を使えば大きくパースを付ける事で小物もしっかりと被写体になる。
8mm魚眼に関してはそのうちまとめてレビュー記事を予定。
今回のまとめ
- 12-100 PROでクロスフィルターを使うと20mm未満の場合に光芒が欠ける
- 12-100 PROも8 PROも点光源には強いので絞り開放から使える
- 12-100 PROの広角や8 PROで玉ボケを作るには被写体を選ぶ
- どちらも夜景に強い(描写的にも性能的にも)
PROレンズは良い
PROレンズはこれで4本購入したので折り返し地点を超えた。これまでのところ、ハズレがが無くどのレンズも魅力的。
他のM4/3のレンズと比べるとデカくて重くて高いと感じるかもしれないが、それだけの価値は持ち合わせているのでオリンパスの本気を垣間見る。
フルサイズの傍らお試し気分で使い始めたマイクロフォーサーズがサブを通り越してメインに肩を並べる結果になるというくらい。フルサイズのレンズ買うより安いのでさらに食指が動く結果になっている。
- M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
- M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO
- M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
残すところはこの3本。どれから攻めようか考えるだけでも楽しいな。
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