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タムロン 35-100mm F/2.8 Di III VXD レビューVol.4 諸収差編

タムロン「35-100mm F/2.8 Di III VXD」のレビュー第四回 諸収差編を公開。

簡易的なまとめ

どの収差補正も完璧とは言えないものの、良好か無難な水準に抑えられています。色収差はコントラストが高いシーンで少し目立つ可能性があるものの、大幅なクロップをしない限り軸上・倍率どちらも問題ありません。最も目立つのは歪曲収差ですが。これはカメラや現像ソフト側で簡単に修正できる問題です。

While no aberration correction is perfect, they are kept at a good or acceptable level. Chromatic aberration may be slightly noticeable in high-contrast scenes, but there are no issues with either axial or magnification aberration unless you crop the image significantly. Distortion is the most noticeable issue, but this is something that can be easily corrected in-camera or with image editing software.

*当ブログのレビューは冒頭に断りが無い限り、自費購入となっています。

35-100mm F/2.8 Di III VXDのレビュー一覧

倍率色収差

倍率色収差とは?

主にフレームの周辺部から隅に現れる色ずれ。軸上色収差と異なり、絞りによる改善効果が小さいので、光学設計の段階で補正する必要があります。ただし、カメラ本体に内蔵された画像処理エンジンを使用して、色収差をデジタル補正することが可能。これにより、光学的な補正だけでは難しい色収差の補正が可能で、最近では色収差補正の優先度を下げ、他の収差を重点的に補正するレンズも登場しています。特にミラーレスシステムでは後処理に依存する傾向あり。

参考:ニコン 収差とは

35mm

ソフト側の修正なしで良好な補正状態です。

50mm

細部にわずかな色ずれがあるものの、軽微な影響で無視できる範囲内です。

70mm

50mmよりも良好な状態。

85mm

良好な補正状態です。

100mm

良好な補正状態です。

軸上色収差

軸上色収差とは?

軸上色収差とはピント面の前後に発生する色ずれ。ピントの手前側は主にパープルフリンジとして、ピントの奥側でボケにグリーンの不自然な色付きがあれば、その主な原因が軸上色収差と考えられます。F1.4やF1.8のような大口径レンズで発生しやすく、そのような場合は絞りを閉じて改善する必要があります。現像ソフトによる補正は可能ですが、倍率色収差と比べると処理が難しく、できれば光学的に収差を抑えておきたいところ。ただし、大口径レンズで軸上色収差を抑える場合は製品価格が高くなる傾向があります。軸上色収差を完璧に補正しているレンズは絞り開放からピント面のコントラストが高く、パンチのある解像感を期待できます。

参考:ニコン 収差とは

35mm

影響はごく僅かでF2.8から無視できる程度です。

70mm

高輝度の部分にわずかな影響が見られるのみ。

100mm

広角側や中間域と同程度。大きな変化はありません。

歪曲収差

歪曲収差とは?

歪曲収差とは、平面上で直線的に写るはずが直線とならずに歪んでしまうこと。特に直線が多い人工物や水平線が見えるような場合に目立ちやすく、魚眼効果のような「樽型歪曲」と中央がしぼんで見えてしまう「糸巻き型歪曲」に分かれています。

参考:ニコン 収差とは

比較的補正が簡単な収差ですが、「陣笠状」など特殊な歪みかたをする歪曲は手動での補正が難しい。この場合はレンズに合わせた補正用プロファイルが必要となります。

35mm

穏やかな樽型の歪曲収差。未補正でも無視できる軽微な影響です。

Before imageAfter image

70mm

35mmから一転して強めの糸巻き型歪曲が発生。未補正の場合はかなり目立つため、補正前提の光学設計のように見えます。

Before imageAfter image

100mm

70mmと同じく強めの糸巻き型歪曲収差が発生します。

Before imageAfter image

コマ収差

コマ収差・非点収差とは?

コマ収差・非点収差とは主にフレーム四隅で点像が点像として写らないこと。例えば、夜景の人工灯や星、イルミネーションなど。日中でも木漏れ日など、明るい点光源で影響を受ける場合あり。この問題は後処理が出来ないため、光学的に補正する必要あり。

参考:ニコン 収差とは

絞ることで改善するものの、夜景や天体撮影など、シャッタースピードが重要となる状況では絞ることが出来ず、光学的な補正が重要となる場合もあります。

実写で確認

点像再現性が完璧とは言えませんが、影響は軽微。一般的な撮影で極端に目立つ収差はありません。ただし点像を重視する場合、35‐50mmは少し絞ったほうが良さそうです。

球面収差

35mm

前後のボケ質に大きな差がない良好な補正状態です。

70mm

中央付近の描写がわずかに異なるように見えますが、概ね良好な補正状態。

100mm

大きな問題はありません。

まとめ

どの収差補正も完璧とは言えないものの、良好か無難な水準に抑えられています。色収差はコントラストが高いシーンで少し目立つ可能性があるものの、大幅なクロップをしない限り軸上・倍率どちらも問題ありません。最も目立つのは歪曲収差ですが。これはカメラや現像ソフト側で簡単に修正できる問題です。

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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