ニコン「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」のレビュー第六弾を公開。周辺減光はやや目立ちますが、逆光耐性は思っていたよりも良好で、絞ればシャープな光条が得られるようです。
AF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gのレビュー一覧
周辺減光
周辺減光とは?
フレーム周辺部で発生する不自然な光量落ち。
中央領域と比べて光量が少なく、フレーム四隅で露出不足となります。主に大口径レンズや広角レンズで強めの減光が発生。
ソフトウェアで簡単に補正できる現象ですが、露出不足を後処理の補正(増感)でカバーするため、ノイズ発生の原因となる点には注意が必要。特に夜景や星空の撮影などで高感度を使う場合はノイズが強く現れる可能性あり。
最短撮影距離
最短撮影距離でもF1.8ではやや目立つ周辺減光が発生します。これが良いという人もいるかもしれませんが、フラットな光量が重要な場合は補正必須。幸いにも絞ると急速に改善します。
無限遠
無限遠側ではかなり目立つ周辺減光が発生します。F2.8まで絞ると大幅に改善しますが、絞り開放付近で撮影する場合は補正が必要と感じる場合が多いかもしれません。
逆光耐性・光条
中央
コーティングはSIC(Super Integrated Coating)を使用しています。ナノクリスタルコートでもARNEOコートでもありませんが、SICもNIKKOR Zレンズで採用する場合もある現役のコーティングです。実写で確認してみると、フレアやゴーストが皆無とはいかないまでも良好な逆光耐性に見えます。光源の周辺以外は良好なコントラストを維持。絞るとカラーフィルター面の反射やゴーストが少し目立ちます。
隅
中央と同じく影響は軽微で無視できる範囲内。NIKKOR Z時代のレンズと比べると見劣りするかもしれませんが、このレンズも十分に良好と言えるでしょう。
光条
F16の最小絞りまで絞ると先細りするシャープな光条が発生します。
まとめ
絞り開放付近では接写でも遠景でも周辺部の減光が目立ちます。F2.8まで絞ると光学的に改善しますが、F1.8を活かしたい場合はカメラや現像ソフトでの修正が必要となります。幸いにも定番レンズなので、大抵のソフトウェアには補正用プロファイルがあったりします。
ただし、F1.8を使った夜景撮影の場合、高ISO使用時は周辺減光補正時にノイズ増の原因となるので注意が必要。
逆光耐性は思っていたよりも良好で、フレアやゴーストが厄介と感じるシーンは多くありません。少なくともZ 40mm F2より良好と感じました。絞った際の光条も綺麗で、点光源が多いシーンでも活躍する場面がありそうです。
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