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AstrHori 120mm F2.8 Macro 2X レンズレビューVol.2 解像チャート編

岩石星「AstrHori 120mm F2.8 Macro 2X」のレビュー第二弾 解像チャート編を公開。強みとは言えない部分ですが、他社と比較して顕著な欠点でも無さそうです。

おことわり

今回は2ndFocusより無償貸与の「AstrHori 120mm F2.8 Macro 2X」を使用してレビューしています。提供にあたりレビュー内容の指示や報酬の受け取りはありません。従来通りのレビューを心がけますが、無意識にバイアスがかかることは否定できません。そのあたりをご理解のうえで以下を読み進めてください。

This time, we are reviewing the “AstrHori 120mm F2.8 Macro 2X” lens, which was provided free of charge by 2ndFocus. We received no instructions on the content of the review or any compensation for providing it. We will continue to provide reviews as we have done in the past, but we cannot deny that unconscious bias may be present. Please read the following with this in mind.

今日のまとめ

TTArtisanやカメラメーカー純正など競合製品が多いものの、手頃な価格できちんとしたパフォーマンスを発揮するマクロレンズ。昆虫や植物などをフレーム中央に捉え、大きく映したい場合に十分な結果が得られます。解像性能はAstrHoriを選ぶ決定的な要素は無いものの、欠点とまでは言えません。

Despite the many competing products, such as the TTArtisan and genuine camera manufacturer products, this macro lens offers decent performance at an affordable price. It can capture insects and plants in the center of the frame and produce satisfactory results when you want to enlarge them. Although there is no decisive factor in choosing the AstrHori for its resolution performance, it is not a fault.

AstrHori 120mm F2.8 Macro 2Xのレビュー一覧

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:LUMIX S9
  • 交換レンズ:AstrHori 120mm F2.8 Macro 2X
  • パール光学工業株式会社
    【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 100 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

テスト結果

通常撮影

絞り開放の隅に若干の低下が見られるものの、F2.8から良好な結果が得られています。パナソニックやシグマのマクロレンズと比べるような性能ではないものの、これで十分という人も多いと思います。実写で確認するとF2.8が少し低コントラストですが、絞ると改善します。全体的にF5.6以降でピークとなり、回折の影響が強くなるF11以降で徐々に低下。

ハイレゾモード

F2.8-4の場合は9600万画素を活かしきれないものの、F5.6まで絞ると解像チャートの限界まで測定可能となっています。少なくとも中央はハイレゾモードの恩恵が大きい。周辺部はF2.8で伸び悩むものの、F5.6まで絞ると中央に近い結果を得ることができます。隅は絞ってもあまり改善しません(ただし、F2.8の数値が何故か良くなっています)。

中央

周辺

四隅

数値確認

2400万画素

中央 周辺部 四隅
F2.8 3321 2659 2095
F4.0 3005 2953 2879
F5.6 3307 3452 3014
F8.0 3413 3440 2953
F11 3280 3387 2789
F16 2880 3058 2912
F22 1926 1906 1977

9600万画素 ハイレゾ

中央 周辺部 四隅
F2.8 4400 3036
F4.0 4574 3163 3131
F5.6 4789 4200 3192
F8.0 4805 4347 3576

参考比較

テスト機が異なるので参考までに。最も競合するであろうTTArtisanのマクロレンズ。
AstrHoriと比較して周辺や隅の性能が安定しています。もともとティルトシフトレンズであるため、イメージサークルが広く、周辺や隅の性能に余裕があるものと思われます。

LUMIX S 100mm F2.8 Macroのハイレゾモードにおけるテスト結果。
小型軽量ながらF2.8から優れた光学性能を発揮しています。もしもお金が問題ではなく、2倍マクロが必要ないのであれば、AstrHoriを選ぶ必然性がありません。とはいえ、AstrHoriはEFマウント用を購入することで様々なミラーレスマウントで運用可能。汎用性の観点で長所があると言えそうです。(まあ、その場合はキヤノンのEFマクロレンズが競合するのですが…。)

まとめ

TTArtisanやカメラメーカー純正など競合製品が多いものの、手頃な価格できちんとしたパフォーマンスを発揮するマクロレンズ。昆虫や植物などをフレーム中央に捉え、大きく映したい場合に十分な結果が得られます。解像性能はAstrHoriを選ぶ決定的な要素は無いものの、欠点とまでは言えません。

ボケや諸収差など、解像性能以外の部分はチェック中。ボケは悪くなさそうですが、このあたりはもう少しテストを進めてから評価したいと思います。

購入早見表

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開。

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