このページでは「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」+「MC-20」の600mm(相当の画角)で描写性能を比較・レビューを掲載しています。
基本的な仕様の確認
SEL200600G | 40-150PRO+MC-20 | |
規格 | フルサイズ ソニーEマウント |
フォーサーズ マイクロフォーサーズマウント |
焦点距離 | 200-600 | 80-300mm (160-600mm相当) |
レンズ構成 | 17群24枚 | 10群16枚+4群9枚 (14群25枚) |
防滴処理 | 防塵防滴機構 | 防塵防滴機構 |
フォーカシング方式 | DDSSM | デュアルVCM |
最短撮影距離 | 2.4m | 0.73m |
最大撮影倍率 | 0.2倍 | 0.34倍 (0.67倍相当) |
絞り羽枚数 | 11枚 (円形絞り) |
9枚 (円形絞り) |
最大口径比 | F5.6-6.3 | F5.6 |
最小口径比 | F32-36 | F22 |
フィルターサイズ | Ø95mm | Ø72mm |
大きさ 最大径×長さ | Ø111.5x318mm | Ø79.4×160mm+Φ59.8×25.9mm |
質量 | 2115g | 760g(三脚座除く)/880g(三脚座含む) +150 g |
片やフルサイズ用の超望遠ズーム、片やマイクロフォーサーズ用の大口径望遠ズーム+×2.0テレコンバージョンレンズと荒唐無稽な比較となっていますが、「オリンパス40-150PROにMC20を装着してどこまで行けるのか?」を念頭に置いてテストを実施。フルサイズフォーマット用の超望遠ズームとしては最も新しい「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」と人気の「α7 III」を用意して比較。今回は望遠端600mm時の使い勝手に絞ってチェックしました。
スペックの違いはざっと上記の通り。最も大きな違いはレンズサイズと重量、最短撮影距離。レンズサイズの違いは、対応するセンサーフォーマットが異なるので必然の流れ。撮影距離「2.4m?」と遠方の被写体に特化したSEL200600Gと異なり、近接の超望遠マクロレンズとしても使えるのは40-150mm F2.8+MC-20の強みと言えるでしょう。
ちなみにどちらもインナーズームで防塵防滴仕様なのでタフネスはドッコイ。敢えて言えばオリンパスのレンズフードはスライド式で便利なものの、用途を考えるとかなり脆い。SEL200600Gのようなレンズフードが欲しかった。
開放F値はF5.6固定の40-150mm F2.8+MC-20と違い、SEL200600GはF5.6-6.3。600mm時の開放F値は1/3段だけSEL200600Gのほうが暗いですね。ただし、マイクロフォーサーズとフルサイズの高感度ISO耐性はざっくり2段差ほどあります。シャッタースピードを活かしたスポーツ撮影ではSEL200600Gのほうがイメージセンサーの画質で有利と言えるでしょう。
RAW
中央
SEL200600Gは開放から余裕のある解像性能ですが、40150PROは2倍テレコン装着で球面収差のようなハロっぽさを少し感じます。画質的にギリギリ感があるものの、2倍テレコン装着の望遠端としては健闘している印象。どちらも絞ることによる画質改善は見られません。
フレーム端
正直に言うと、40150PRO+MC20のフレーム端は厳しい。酷く荒れている訳ではありませんが、SEL200600Gの画質と見比べるとやはり厳しい。また、センサーフォーマットの違いから来る「被写界深度の差」も如実に浮き出ています。この被写体分離が必要ならばフルサイズのほうが適していると言えるでしょう。
JPEG
中央
RAWでは球面収差を若干感じた40150PROですが、ボディ内出力のJPEGでは最適化されハロっぽさはありません。2400万画素のα7 IIIと見比べてしまうとディテールの再現性で劣っていますが、全体的な画質としては満足のいく水準を維持している印象。
四隅
やはりα7 IIIとの画質差は否めず。この画質差を許容できるのであれば携帯性で圧倒的に有利な40150PROで満足度は高いはず。
ハイレゾ
中央解像は僅差。この携帯性でここまで写るなら御の字。手持ちハイレゾで動体を撮ることは出来ませんが、今後マイクロフォーサーズで高画素機が登場するならもう少し伸びしろを期待できそうです。一方のα7 IIIはより高画素となるR IIIやR IVを使うことでさらにトリミング耐性を高めることが出来るはず。ハイレゾショットを利用しても、フレーム端は中央ほど解像感が伸びません。
雑感
比較する前から分かっていたように、絶対的な画質はSEL200600Gのほうが良好。比較にならないサイズと重量、そして長すぎる最短撮影距離が気にならないのであればこのクラスでベストバイ。AFもそこそこ高速で、鉄道・飛行機・野生動物などで目的が決まっており、さらに定点的に撮影するなら間違いのない選択肢と言えるでしょう。車載するなど、携帯性が苦にならないのであればコチラがおススメ。
一方、40150PROは2倍テレコン装着の大口径望遠ズームとしてはかなりまともな画質。特に中央画質の満足度は高く、マスターレンズから画質低下の少ない超望遠を楽しめると思います。また、携帯性やマクロ性能が高いので様々な撮影シーンに担ぎやすい・撮り歩きやすい点はマイクロフォーサーズらしい強み。また、フィルター径が72mmと小さいのでNDやC-PLなどフィルターワークしやすい点もGood。さらに、オートフォーカスは比較にならない程速い(後はボディ側の問題)。
どちらが良いのか?と言うと、おそらく活躍するフィールドが違うので2本とも揃えてしまうのがベスト。三脚・一脚使えて動き回らない、人の目が気にならない、接写しないのであればSEL200600G、その反対ならばMZD40150PRO+MC-20が良いかなと。
今回使用した機材
OM-D E-M1X | |||
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ILCE-7M3 | |||
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α7 III ILCE-7M3K | |||
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FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS | ||||
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M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO |
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M.ZUIKO DIGITAL 2.0x Teleconverter MC-20 |
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