ソニー「E PZ 10-20mm F4 G」のレビュー第六弾を公開。今回はピント位置による周辺減光の影響や光源の配置で逆光耐性がどのように変化するのかチェックしています。
E PZ 10-20mm F4 Gのレビュー一覧
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビュー 完全版
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビューVol.6 周辺減光・逆光編
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビューVol.5 ボケ編
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビューVol.4 諸収差編
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビューVol.3 解像チャート編
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビューVol.2 遠景解像編
- ソニー E PZ 10-20mm F4 G 徹底レビューVol.1 外観・AF編
Index
周辺減光
周辺減光とは?
周辺減光とは読んで字のごとく。フレーム周辺部で発生する不自然な光量落ちを指す。中央領域と比べて光量が少なく、フレーム四隅で露出不足となる傾向。主に大口径レンズや広角レンズで強めの減光が発生する。
ソフトウェアで簡単に補正できる現象だが、露出不足を後処理の補正(増感)でカバーするため、ノイズ発生の原因となる点には注意が必要。特に夜景で高感度を使う場合はノイズが強く現れる可能性あり。
10mm
最短撮影距離
F4でやや強めの周辺減光が発生し、絞っても隅の光量落ちはしつこく残る。
無限遠
最短撮影距離と同じくF4で目立ち、絞っても完璧には解消しない。
15mm
最短撮影距離
10mmと比べると少し緩和するが、それでもF4では目立つ光量落ちが発生する。F8以降でほぼ無視できる程度に解消する。
無限遠
最短撮影距離と同じ傾向だ。
20mm
最短撮影距離
15mmと比べると光量落ちが強くなり、10mmに近い状態だ。やはり絞っても完璧には解消しない。
無限遠
最短撮影距離と同じく強めの光量落ちが発生する。
逆光耐性・光条
10mm 中央
強い光源をフレーム中央付近で受けると、やや目立つフレアが部分的に発生する。これは絞ることで収束するが、解消することはない。回避するためには構図と光源の位置を調整するしかない。
10mm 隅
絞り開放付近ではまずまず良好にフレアを抑えているが、絞ると徐々にフレアが強くなる。このような状況はレアだと思うが、夜間のライトアップやライブイベントでは注意が必要だ。
20mm 中央
10mmと比べると影響は穏やかだ。少し目立つゴーストが発生しているものの、それ以外は特に問題と感じない。
20mm 隅
完璧とは言えないが、フレアとゴーストは良く抑えられている。絞っても極端に悪化することは無い。
光条
シャープな光条はF11付近から。APS-Cでは回折の影響が始まるので、バランスを考慮するとF11~F16。
まとめ
小型軽量、それもインナーズームのF4広角レンズと考えると周辺減光は目立つが予想の範囲内だ。補正しやすい欠点であり、高ISO感度を使った際のノイズ増させ気を付けておけば大きな問題になることは無いだろう。光量落ちを逆手にとって、ハイライトの白飛びを抑えたり、視線を中央に誘導することもできる。
逆光耐性は恒例のテストシーンではフレアやゴーストが目立つものの、実写で問題となるシーンはそう多くない。もちろんフレア・ゴーストが皆無とは言えないが、光源の位置を調整することで目立たなくすることは出来る。特に光源をフレームから外すことで回避しやすい(が、画角の広いレンズなので難しい場合もある)。絞ると綺麗な光条が発生するものの、シャープな描写はF16~F22だ。回折の影響とバランスを取りづらく感じた。
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