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キヤノン EOS R7 徹底レビューVol.4 ダイナミックレンジ編

キヤノン「EOS R7」のレビュー第四弾を公開。今回はカメラのダイナミックレンジについてRAW・C-RAW・メカニカルシャッター・電子シャッターで撮り比べています。

EOS R7のレビュー一覧

ダイナミックレンジ

撮影環境

  • EOS R7 + SIGMA 70mm F2.8 DG HSM
  • ISO 100
  • 一定の照明環境となるミニスタジオ
  • グレースケールを適正露出前後±5EVで撮影
    (上の画像は撮影直後のJPEG)
  • 露出アンダー・オーバーの作例を適正露出に復元して現像

メカニカルシャッター

RAW

キヤノンのAPS-Cセンサーとしては良好なダイナミックレンジを備えている。ハイライトの粘り、シャドウのノイズ耐性は高解像センサーながら良好なパフォーマンスだ。シャドウは-3EVの回復までノイズを抑えた良好な結果を期待でき、-4EVでもカラーノイズの処理次第で実用的な画質と言えるだろう。-5EVの回復はノイズ目立つので避けるのがおススメだ。ハイライトの粘り具合はニコンの2000万画素CMOSセンサーと似ているが、富士フイルムの2600万画素ほどではない。もしもハイライトのトーンを重視する場合は「高輝度・諧調優先」モードで対応しよう。ただし、その場合はシャドウの暗い部分が犠牲となるので気を付けたい。

C-RAW

圧縮RAWとなる「C-RAW」は通常のRAWと比べると圧縮率が高く、ファイルサイズで有利となる。その反面、シャドウの情報を必要最低限で間引いているのでRAWの柔軟性が低下するのが一般的だ。しかし、EOS R7のC-RAWはダイナミックレンジにほとんど変化が見られない。R7のC-RAWは積極的に使用しても大きな問題が無さそうだ。

電子シャッター

RAW

キヤノンの電子シャッターはダイナミックレンジが狭くなると評価されており、実際に私もEOS R5でそれを確認している。EOS R7も例外ではなく、主にシャドウ側の復元時にノイズが少し強めに発生する。と言っても以前のカメラと比べて影響は軽微で、-4EVまでの回復であればメカニカルシャッターと比べて大きな画質差は無いように見える。

C-RAW

メカニカルシャッターと同じく、RAWとC-RAWの画質差はこれと言って見当たらない。より厳密なチェックでは差があるのかもしれないが、少なくとも実写でRAWとC-RAWの違いを説明するのは難しいだろう。

まとめ

フルサイズセンサーのカメラと比べると見劣りするものの、APS-Cセンサーとしては良好なダイナミックレンジを備えている。従来のEOS Rシリーズと異なり、電子シャッター時のパフォーマンス低下が目立たず、極端なシャドウ復元をしなければメカニカルシャッターと同程度の結果を得ることが出来る。

驚いたのはRAWとC-RAWのパフォーマンス差が少ないことだ。従来機ではC-RAWを利用することでシャドウ側のノイズが1段程度悪化する傾向が見られたが、EOS R7は大きなリスクなしでC-RAWを使えるように見える。C-RAWはファイルサイズが非常に小さくなるのでバッファクリアやストレージの圧迫を抑えることが可能であり、低リスクであれば積極的に活用したい。

参考情報

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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