ソニー「FE 100-400mm F5.6-8 OSS」のレビュー第一回 外観・操作・AF編を公開。
簡易的なまとめ
適度な価格で、携帯性の高い100-400mmズームレンズ。
競合するキヤノン100-400mmよりも高価ですが、防塵防滴仕様やフォーカスリミッター、Fnボタンなどを装備。付加価値の高い製品となっています。
AFは十分に高速で、手振れ補正も効果的。フォーカスリングやズームリングの操作感も良く、この価格帯の望遠ズームレンズとして指摘する欠点は今のところありません。
開放F値が高いので低照度の撮影は苦手ですが、屋外日中では特に問題無し(日陰になるとISO感度が急速に上昇する可能性あり)。低照度における画質やAFを重視する場合、同価格帯で「100-400mm F5-6.3 DG DN OS」「50-300mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD」などを要検討。
A 100-400mm zoom lens that offers good value and portability.
Although it’s more expensive than the competing Canon 100-400mm lens, it features dust- and weather-sealed construction, a focus limiter, and Fn buttons, making it a product with high added value.
The autofocus is sufficiently fast, and the image stabilization is effective. The focus and zoom rings feel smooth to operate, and so far, I have found no drawbacks to point out for a telephoto zoom lens in this price range.
Due to its high maximum aperture, it struggles with low-light photography, but it performs without issue outdoors during the day (though ISO sensitivity may rise rapidly in shaded areas). If image quality and autofocus performance in low light are priorities, you should consider alternatives in the same price range, such as the “100-400mm F5-6.3 DG DN OS” or the “50-300mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD.”
*当ブログのレビューは冒頭に断りが無い限り、自費購入です。
FE 100-400mm F5.6-8 OSSのレビュー一覧
まえがき
- 発売日:2026年9月4日
- 初値:125,730円
- プレスリリース
- 商品ページ
- 仕様表
- データベース
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Eマウント用フルサイズ望遠ズーム。14万円前後と従来のFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSより大幅に安価で、同社の100-400mmズームとして最も手頃なモデル。より多くのユーザーが望遠撮影を楽しめる価格帯を実現しています。
FE 70-300mm G OSSの後継的な立ち位置でありながら、デュアルリニアモーターや最高120コマ/秒の連写対応など、近年のαシリーズに合わせた最新技術を採用。等倍マクロには対応しないものの、最大撮影倍率0.41倍を実現しており、望遠撮影だけでなく近接撮影にも十分な性能を発揮します。
一方で、開放F値は400mm時F8と控えめで、220mm付近からF8となるほか、XDリニアモーターや高級硝材は不採用。G・G Masterほどの解像性能やボケ描写には及ばないものの、十分に良好な画質を実現。
最高画質ではなく価格と携帯性、扱いやすさを優先した製品ながら、最新のAF性能や軽量設計を組み合わせることで、入門から中級クラスのユーザーに魅力的な選択肢。
主な仕様
| レンズマウント | E |
| 対応センサー | フルサイズ |
| 焦点距離 | 100-400mm |
| レンズ構成 | 10群15枚 |
| 開放絞り | F5.6-8 |
| 最小絞り | F32-F45 |
| 絞り羽根 | 9 |
| 最短撮影距離 | 1.13(W)-0.86(T) |
| 最大撮影倍率 | 0.41 |
| フィルター径 | 67mm |
| 手振れ補正 | 搭載 |
| テレコン | 対応 |
| コーティング | 情報なし |
| サイズ | 78.2 x 164.5mm |
| 重量 | 654g |
| 防塵防滴 | 防塵・防滴構造 |
| AF | LM |
| 絞りリング | - |
| その他のコントロール | AF/MF 統合リミッター OSS ロック Fnスイッチ |
| 付属品 | ALC-SH188 ALC-F67S ALC-R1EM |
価格のチェック
売り出し価格は125,730円。キヤノンの100-400mmと比べると高価ですが、「FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS」の実勢価格よりも大幅に安い。携帯性も良く、400mmの超望遠を導入する際に丁度良い選択肢となっています。
社外製となるシグマ「100-400mm F5-6.3 DG DN OS」が比較的安いものの、サイズと重量に大きな差があります。
| FE 100-400mm F5.6-8 OSS | |
| ソニーストア |
|
| 楽天市場 | Amazon |
| カメラのキタムラ | |
| 楽天市場中古 | |
| カメラのキタムラ中古 | |
外観・操作性
箱・付属品

ソニーらしい、いつも通りのデザイン。ブランドカラーとなるインターナショナルオレンジを全面に採用。
箱にはレンズ名や対応フォーマット、レンズの仕様などが記載。最近のカメラと同じくサステナブルデザインを採用、中の梱包にも紙素材を多用しています。

レンズ本体のほか、フード、説明書、保証書が付属。キヤノンやニコンは無印のレンズにフードが付属しないことが多くなりましたが、ソニーは引き続きフード同梱。
外観

外装は全体的にプラスチック製で、質感が異なるのはゴム製ズームリングのみ。G MasterやGシリーズレンズと比べると外装の質感が安っぽい。とは言え、堅牢さに不安はなく、しっかりとした作り。
意匠は最低限で、鏡筒の表示は全体的にプリント。製造国はベトナムです。

ズーム操作時に伸びる内筒はプラスチック製。伸ばしきった際のがたつきは全くありません。
ズームと開放F値
100mm時に全長が最も短く、400mm時に内筒が約8cm伸びます。重心の変化は目立ちません。
開放F値は広角端から望遠端まで以下のように推移します。
| 焦点距離 | 開放F値 |
| 100mm | F5.6 |
| 115mm | F6.3 |
| 170mm | F7.1 |
| 211mm | F8.0 |
キヤノンの同等品よりも開放F値の上昇が早めです。いずれにせよ、かなり暗いレンズに違いありません。低照度や日陰で高速シャッタースピードを利用する場合はISO感度が上がりやすいレンズです。
ハンズオン

400mmズームレンズとしては最軽量クラス。
G Masterと比べると半分以下、シグマと比べても遥かに軽量です。
妥協点もありますが、この軽さで400mmを扱うことができるのはメリットと言えるでしょう。
| サイズ | 重量 | |
| FE 100-400 | 78.2 x 164.5mm | 654g |
| FE 100-400 GM | 93.9 x 205mm | 1395g |
| 100-400 DG | 86.0mm × 199.2mm | 1,140g |
| RF100-400 | 79.5×164.7mm | 635g |
前玉・後玉

レンズ前面はフッ素コーティングに非対応。水滴や油汚れの付着が想定される場合、プロテクトフィルターを装着しておくとメンテナンスが容易。物理的なダメージが想定される場合もフィルターを装着しておきたいところ。
フィルター径は67mmを採用。このフィルター径に対応するレンズは数多く、C-PL・NDなどを揃えると使いやすくなりそう。

金属製レンズマウントは4本のネジで固定。周囲は防塵防滴用のシーリングあり。無印レンズとしては珍しく、しっかりとした防塵防滴です。
テレコンバージョンレンズに対応していますが、開放F値を考慮すると汎用性は低め。
レンズフード
プラスチック製の円筒レンズフードが付属。内側に光沢を抑えたマットな塗装。フィルター操作窓はありません。サイズは直径が鏡筒よりも少し大きく、逆さ付けでフォーカスリングが隠れる程度の深さがあります。
フォーカスリング

プラスチック製の幅広いフォーカスリングを搭載。表面は通常のテクスチャ。操作トルクはソニーらしく緩めですが、ストロークが長いのでピント合わせは快適。
リングの応答性はリニアレスポンス。焦点距離や回転速度による移動量の変化はありません。ピント全体を移動するために約135度の操作が必要。ズーム全域で必要な操作量が一定で扱いやすい。
ズームリング

約4cm幅のゴム製カバーを備えたズームリングを搭載。焦点距離は定番の「100mm」「135mm」「200mm」「300mm」「400mm」を表示。回転時のトルクは軽すぎず、重すぎず。操作中にひっかかるポイントは無く、トルクは一定。滑らかなズーム操作が可能。
広角端から望遠端までの操作量は90度を少し下回るくらい。素早い操作・精密な操作いずれにも対応しやすいバランスのとれたストロークです。
スイッチ類

左側面にAF/MFとフォーカスリミッターを統合したスイッチを搭載。右端がMFで、中央と左端がAF。中央は近距離を制限して遠側を優先するフォーカスリミッターに対応しています。面白い構造ですが、素早く操作しようとすると中央のリミッターに合わせづらいのが難点。
下部にはシンプルなOSSスイッチを搭載しています。

右側面にはズームリングを100mmでロックするスイッチを搭載しています。シグマのようにズームリング操作で解除することはできません。

フォーカスリングとズームリングの間(左側面)の一か所にFnボタンを搭載。機能はカメラ側でカスタマイズ可能です。
装着例
α7R Vに装着。
400mmズームレンズながら小型軽量で扱いやすく、片手での保持も容易。長時間の撮影や日常的に利用できる携帯性を実現しています。フードを装着すると少し大きくなりますが、カメラバッグへの収納性も優れています。
AF・MF
フォーカススピード
(XDではない)リニアモーター駆動を採用。撮影距離にもよりますが、良好な条件では電光石化のAF速度です。全体的に開放F値が大きいため、低照度や日陰ではカメラ側の暗所性能が影響する可能性あり。
ブリージング
ブリージングとはピント位置によって画角が変化することを指します。画角の変化が大きいと、フォーカシングで画角が広がったり狭くなったりするので気が散ったり、AFが不安定化する原因となります。出来ればフォーカシングブリージングは無い方が良い。今回はブリージングの影響を確認するために、レンズを最小絞りまで絞り、最短撮影距離・無限遠で撮影した結果が以下の通り。
近距離にピントを合わせやすい超望遠ズームレンズですが、ピント位置による画角変化は良く抑えられています。
精度
α7R V・α7 Vと組み合わせる限りでは問題ありませんでした。
MF
ズーム全域で約135°のリニアレスポンスです。
手ぶれ補正
α7R Vとの組み合わせで、近距離の撮影で1/13秒前後で成功するかしないか。5段分くらいの補正効果があります。安定させる場合は4段分くらいのシャッタースピードで調整すると良いでしょう。
マクロ
| 最短撮影距離 | 1.13(W)-0.86(T) |
| 最大撮影倍率 | 0.41倍 |
面白いことに、最短撮影距離は100mm時よりも400mm時がより短い。当然ながら最大撮影倍率は焦点距離によって大きくことなります。被写体を最もクローズアップしやすいのは400mm時。
400mm時はハーフマクロに及ばないものの、400mmズームレンズとしては高い撮影倍率を実現しています。ワーキングディスタンスを稼ぎつつ、小さな被写体を撮影したい人にとって面白い選択肢となるかもしれません。
まとめ

適度な価格で、携帯性の高い100-400mmズームレンズ。
競合するキヤノン100-400mmよりも高価ですが、防塵防滴仕様やフォーカスリミッター、Fnボタンなどを装備。付加価値の高い製品となっています。
AFは十分に高速で、手振れ補正も効果的。フォーカスリングやズームリングの操作感も良く、この価格帯の望遠ズームレンズとして指摘する欠点は今のところありません。
開放F値が高いので低照度の撮影は苦手ですが、屋外日中では特に問題無し(日陰になるとISO感度が急速に上昇する可能性あり)。低照度における画質やAFを重視する場合、同価格帯で「100-400mm F5-6.3 DG DN OS」「50-300mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD」などを要検討。
| FE 100-400mm F5.6-8 OSS | |
| ソニーストア |
|
| 楽天市場 | Amazon |
| カメラのキタムラ | |
| 楽天市場中古 | |
| カメラのキタムラ中古 | |
作例
関連レンズ
- FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS
- FE 100-400mm F4.5 GM OSS
- FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
- 100-400mm F5-6.3 DG DN OS
- 50-300mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD
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