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FE 70-200mm F4 MACRO G OSS II レンズレビューVol.3 解像チャート 編

ソニー「FE 70-200mm F4 MACRO G OSS II」のレビュー第三弾を公開。今回は恒例の解像力チャートを使い、α7R Vと組み合わせた際の近距離解像性能をチェックしています。

FE 70-200mm F4 MACRO G OSS IIのレビュー一覧

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:ILCE-7RM5
  • 交換レンズ:FE 70-200mm F4 G MACRO OSS II
  • パール光学工業株式会社「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 100 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
    ・格納されたレンズプロファイル(外せない)
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

70mm

全体的にF4から良好と言ってよい結果が得られています。中央はこの解像チャートで得られる限界値に到達しており、もう少し伸びる可能性あり。周辺部もかなり良好な画質で、F8まで絞ると中央に近い結果となる。隅はさらに低下するものの、それでも「極わずかに甘い」と言う程度であり、F5.6まで絞ると改善します。少なくとも像高の7~8割はF4から全く問題ありません。

中央

非常にシャープで、何も言うことがありません。

周辺

中央と同じく非常にシャープ。

四隅

細部のコントラストが微妙に低下している以外は特に問題ありません。コントラスト低下の要因は非点収差やコマ収差ではなく、Lightroomではオフにできない倍率色収差の補正が適用されていると思われます。(ボディ出力のJPEGで「色収差補正」をオフにした状態では収差が残っていることを確認)

数値確認

中央 周辺部 四隅
F4.0 4804 4257 3521
F5.6 4735 4273 4008
F8.0 4822 4570 3945
F11 4509 4042 3768
F16 3734 3514 3285
F22 2895 2720 2610

実写確認

100mm

中央から隅まで、F4で4000本を超える非常に良好な結果が得られています。均質性が非常に高く、どこを切り取っても大きな違いがありません。ピークは隅の解像度が改善するF8ですが、必要性を感じなければF4でも優れた性能と言えるでしょう。

中央

優れた結果。何も言うことがありません。

周辺

優れた結果。何も言うことがありません。

四隅

優れた結果。何も言うことがありません。敢えて言えば、中央や周辺部と比べると僅かにコントラストが低下しているように見えます。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F4.0 4825 4618 4135
F5.6 4804 4650 4367
F8.0 4860 4650 4506
F11 4353 4217 4212
F16 3734 3496 3685
F22 2771 2700 2687

実写確認

135mm

100mmと同じく、文句なしの性能。

中央

優れた結果。何も言うことがありません。

周辺

優れた結果。何も言うことがありません。

四隅

優れた結果。何も言うことがありません。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F4.0 4929 4648 4340
F5.6 4966 4822 4241
F8.0 4947 4698 4604
F11 4289 4388 4127
F16 3657 3614 3456
F22 2842 2719 2538

実写確認

200mm

中央に若干の低下が見られるものの、依然として非常に良好。なんの問題もありません。隅は広角端と同じく、若干の低下が発生。絞っても改善することはありません。と言っても、F4から十分に良好な結果を得ることができます。

中央

数値では若干の低下があるものの、目視で確認しても差を知覚できない程度。誤差の範囲内であり、優れた結果に違いありません。

周辺

中央と同じく非常に良好。

四隅

数値上は中央よりも少し低下していますが、実際には非常に良好な水準を維持しています。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F4.0 4830 4389 3698
F5.6 4545 4605 3950
F8.0 4651 4323 3885
F11 4333 4140 3714
F16 3609 3316 3333
F22 2899 2722 2528

実写確認

まとめ

フローティングフォーカスが功を奏しているのか、近距離の解像チャートでもパフォーマンスの低下はほとんどないように見えます。中央から隅まで、これといった弱点が存在せず、絞り全域、フレーム全域で良好な結果を得ることが可能。ズーム両端のフレーム隅で僅かな低下があるものの、それでも良好であり、これを心配する必要はりません。ズーム全域で0.5倍の接写性能を活かした撮影でも画質低下はほとんどないように見えます。収差変動がよく抑えられており、ピント面はシャープでコントラストの高い結果を得ることが可能。ハーフマクロで問題なければ、普通のマクロレンズと遜色のないパフォーマンスと言えるかもしれません。特に望遠ズームで近距離の小さな被写体を撮影する機会が多い人にはおススメできるレンズです。

購入早見表

作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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