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ニコン NIKKOR Z DX 24mm f/1.7 レンズレビューVol.4 遠景解像 編

ニコン「NIKKOR Z DX 24mm f/1.7」のレビュー第四弾を公開。今回は恒例の撮影地点からレンズの遠景解像性能をチェックしています。

NIKKOR Z DX 24mm f/1.7のレビュー一覧

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2023-06-26 快晴 微風
  • カメラ:Nikon Z 8(DX)
  • 三脚:Leofoto LS-365C
  • 雲台:SUNWAYFOTO GH-PRO II
  • 露出:絞り優先AE ISO 64
  • RAW:高効率RAW
    ・Adobe Lightroom Classic CC
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・レンズ補正 オフ

テスト結果

中央はF1.7から良好ですが、周辺部から隅にかけて大幅な低下が見られます。F2.8まで絞ることで全体的に改善し、F4あたりでピークに到達。大部分は良好な結果が得られるものの、フレーム隅が中央や周辺に追いつくことはありません。

中央

F1.7から良好な結果が得られますが、僅かにコントラストが低下しています。これはF2まで絞ることで改善します。以降の絞り値で画質に大きな変化はなし。ただし、F8~ F11で回折の影響が発生しています。

周辺

F1.7は中央と比べるとかなりソフトで、F2まで絞っても同傾向。F2.8まで絞ると改善傾向が見られ、F4でシャープな結果となる。F5.6までピークが続き、F8からF11で低下します。

四隅

周辺部と同じくソフトな結果。F2.8まで絞ると改善しますが、さらに絞っても周辺部ほど改善はしません。ただし、この傾向は四隅の端だけであり、大部分は周辺部のようにF4付近でシャープな結果が得られます。

像面湾曲

像面湾曲とは?

ピント面が分かりやすいように加工しています。

中央から四隅かけて、ピントが合う撮影距離が異なることを指す。例えば、1mの撮影距離において、中央にピントが合っていたとしてもフレームの端では1mの前後に移動している場合に像面湾曲の影響が考えられます。

最近のレンズで目立つ像面湾曲を残したレンズは少ないものの、近距離では収差が増大して目立つ場合あり。ただし、近距離でフラットな被写体を撮影する機会は少ないと思われ、像面湾曲が残っていたとしても心配する必要はありません。

ただし、無限遠でも影響が見られる場合は注意が必要。
風景など、パンフォーカスを狙いたい場合に、意図せずピンボケが発生してしまう可能性あり。この収差は改善する方法が無いため、F値を大きくして被写界深度を広げるしか問題の回避手段がありません。

参考:Wikipedia 像面湾曲

実写で確認

F1.7を使った撮影で、ピントを中央と隅に合わせた場合で結果を比較。すると、ピント位置によって結果が少し異なっていることが分かります。このレンズは像面湾曲を完全には補正しておらず、遠景でパンフォーカスを得るには絞る必要があるようです。

まとめ

近距離での解像テストと同じく、絞り開放付近では中央から隅に向かって性能の大きな低下が発生するようです。特に遠景では像面湾曲の影響も僅かに見られるため、F1.7を使った夜景や星空撮影には適していないかもしれません。改善が見られるのはF2.8以降ですが、ベストを尽くすのであればもう1段絞りたいところ。細かいこと言わなければ、F1.7から極端な画質の乱れがない安定した結果が得られます。

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作例

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