このページではオリンパス製ミラーレスカメラ「OM-D E-M1 Mark III」のレビューを掲載しています。
連載7回目はカメラのダイナミックレンジをフルサイズミラーレスと比較しています。
(更新:分かりづらかったのでシャドウのクロップ画像を追加しました。)
撮影環境
メモ
- OM-D E-M1 Mark III
- M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
- Nikon Z 7
- 70mm F2.8 DG MACRO
- Leofoto LS-365C+Leofoto G4
- ミニスタジオで光量を一定にして撮影(LED)
- Adobe Lightroom Classic CCでRAWを現像
- 現像時に中央領域をクロップ
- Adobe Photoshop CCでクロップした画像を合成
OM-D E-M1 Mark IIIのおさらい
ISO 200 通常撮影:ハイレゾショット
メモ
フルサイズと比べるとダイナミックレンジが少し狭い。特にシャドウを持ち上げすぎるとノイズが出やすいので注意が必要。特にE-M1 Mark IIIはE-M1Xと比べてシャドウ持ち上げ時に色被りが発生しやすい。5EV程度の持ち上げは避けるのがおススメ。
ただし、ハイレゾショットを使うとノイズ低減効果が期待できるので積極的に活用すると良いでしょう。
ハイライトは頑張って2EVの回復。3EV以上は白飛びが目立つので避けたほうが良し。白飛びした情報はハイレゾショットを使っても改善しません。
- E-M1 III
- E-M1 III
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ISO 200:ISO 64
メモ
拡張感度ISO 64を使うことで、ダイナミックレンジをシャドウ側へ振ることが可能。ISO 200と比べてシャドウを持ち上げやすくなりますが、ハイライト側のダイナミックレンジは1EVほど狭くなっているので注意が必要。
- E-M1 III
- E-M1 III
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Nikon Z 7との比較
E-M1 III(ISO 200):Z 7(ISO 64)
*どちらもベースISO感度
メモ
Z7のシャドウ復元力は実に見事。このあたりを重視するのであればフルサイズに突撃するしか無いでしょう。特にZ 7が使用しているセンサーは優秀(D850やα7R IIIあたりと同等のはず)。E-M1 Mark IIIと同価格帯のカメラで言えば「α7R II」がダイナミックレンジで最適と言えるかもしれませんね。
その一方、ハイライトの粘り方はほぼ同じ。3EVの復元あたりから諧調が悪くなります。普通に撮っている限り、ハイライトのダイナミックレンジはE-M1 Mark IIIとZ 7で差が無いと感じるはず。もちろんアンダーの露出で撮影、後処理を惜しまないのであればZ 7がより優れています。
- E-M1 III
- Z7
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E-M1 III(ISO 200 ハイレゾ):Z 7(ISO 64)
メモ
ややノイジーでコントラストが低下するものの、センサーサイズが圧倒的に小さいマイクロフォーサーズとしては健闘している画質。少なくともシャドウ領域の解像性能は割と良好。
ハイライトは3EVの復元がかなり厳しくなるので2EVまでに抑える必要あり。
- E-M1 III
- Z7
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E-M1 III(ISO 64):Z 7(ISO 64)
メモ
限られたダイナミックレンジをシャドウ側に振ることでフルサイズに近い復元力を得ることが可能。シャドウ領域以外は5EV回復でも安定した画質を維持しているよ鵜に見えます。もちろん余裕は無いのでシャドウの追加編集はかなり厳しい。
ハイライトのダイナミックレンジを切り詰めているので白飛びは覚悟の上。
- E-M1 III
- Z7
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E-M1 III(ISO 64 ハイレゾ):Z 7(ISO 64)
メモ
Z 7に肉薄する復元力を発揮。少なくも手持ちのEOS Rより良好(α7 IIIとは僅差)。手持ちハイレゾショットでも同様の効果を期待できるので、シャドウが重要な場合は積極的に活用すると良いでしょう。
ハイライト側を捨てているので必要であればハーフNDなどで補う必要あり。
- E-M1 III
- Z7
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E-M1 IIIハイレゾ・EOS R・ILCE-7M3・Z 7
- E-M1 III
- ILCE-7M3
- EOS R
- Z7
ダイナミックレンジ比較チェックの雑感
満足度:85点
フルサイズと比べるとダイナミックレンジが狭いのは明らか。システムサイズや価格を考慮すると妥協すべきポイントと言えるでしょう。機動力を得た反面、露出は撮影現場でしっかり合わせていきたいところ。
とは言え、フルサイズでもダイナミックレンジが狭いと感じるシーンは多々あります。カメラの僅かなダイナミックレンジ差をどうのこうの議論しているより、AEブラケットなりハーフNDで対応するのが建設的だと思うのです。
さらにベースISO感度と拡張ISO感度 64の特性を把握しておけば、思いのほかうまく立ち回ることが出来るはず。
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