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ニコン Z fc 徹底レビュー 第一弾 外観・操作性編

ニコン「Z fc」のレビュー第一弾を公開。今回はカメラの外観や操作性についてチェックしています。

ポイント

  • レトロデザインなカッコいいカメラ
  • 見た目の割にプラスチッキーで軽い
  • 気難しく見えるコントロールだが実はエントリー向け
  • ベテランユーザーには少し気になる部分あり

Z fcレビュー一覧

カメラのおさらい

2021年夏に登場したニコンZマウントのAPS-Cミラーレスカメラ。基本的に同社のミラーレス「Z 50」とほぼ同じスペックのカメラだが、外装やコントロールレイアウトには大きな違いが見られる。フィルム一眼レフにデザインを似せたカメラはこれが初めてでは無く、デジタル一眼レフ「Df」以来の2機種目となる。

  • 商品ページ/仕様表
  • Z fc活用ガイド
  • データベース
  • ニコン「Z fc」対応アクセサリー購入早見表
  • 管理人のFlickrアルバム
  • 発売日:2021-10-1(28mm SEキット)
  • 売り出し価格:
    ・ボディ:116,820円(税込)
    ・28mm SEキット:143,550円(税込)
    ・ズームレンズキット:134,640円(税込)
  • イメージセンサー:
    ー有効画素数:2,088万画素
    ーローパスフィルタ:あり?
    ー手ぶれ補正:なし
  • プロセッサ:EXPEED 6
  • AF:
    ーAF方式:ハイブリッド(位相差+コントラスト)
    ー測距点:209点
    ーカバーエリア:87%×85%
    ー検出機能:瞳(動物対応)
  • 動画:
    ー4K:~30p
    ーFull HD:~60p
  • ファインダー:0.39型XGA OLED 約236万ドット
  • モニター:3.0型 104万ドット TFTカラー液晶 バリアングル式
  • 通信機能:5GHz/2.4GHz Wi-Fi・Bluetooth V4.2
  • 対応メディア:SD UHS-II修正:UHS-I)
  • バッテリー:EN-EL25
  • サイズ:134.5×93.5×43.5mm
  • 重量:445g

見た目はレトロなデザインだが、センサーはZ 50と同じ2090万画素CMOSセンサーを搭載し、プロセッサは最新Zカメラと同じEXPEED 6を使用。ハイブリッドAFに対応し、フレーム全体のエリアでAFをカバーしている。また、Z 7IIやZ 6IIと同じく、ワイドエリアでの瞳検出に対応しており、動画撮影時にも使用可能な点でZ 50からの進化が見られる。連写性能は追従に対応して11コマ秒と非常に速く、SD UHS-IIに対応しているのでバッファクリアが早い修正:UHS-Iでした)。ファインダーやモニターのスペックはこの価格帯としては一般的だが、モニターはニコンミラーレスで初となるバリアングル式であり、柔軟性の高い可動方式を採用している。

価格をチェック

売り出し価格はボディのみで11.6万円、レンズキットで13~14万円と中程度の価格帯をカバー。決して安い価格設定ではないものの、競合他社と競争力のある値付けと言える。

Z fc ボディ
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Z fc 16-50 VR SLレンズキット
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Z fc 28mm f/2.8 Special Edition キット
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外観・操作性レビュー

箱・付属品

ニコンZシリーズとしては珍しい、グレーを基調としたシンプルなデザインの箱。ニコンのプレスリリースを確認すると、Z fcのデザインに合わせた意匠とのこと。特別感があって良いと思う反面、グレー一色の箱で高級感を醸しだすには何かが足りていない気がする。

付属品

カメラ本体の他に、Z 28mm F2. 8SE、ストラップ、外部充電器、バッテリー、説明書、保証書が付属する。他社ではボディ内充電に対応するカメラで外部バッテリーを省略する傾向がある。予備バッテリーを充電する際などは外部充電器があったほうが好ましいので、ニコンが充電器を付属してくれるのは有難い。

外観

カラーリング

ここ最近のニコン製カメラとしては珍しい、フィルムカメラライクなブラックとシルバーのツートンカラーを採用。Dfと似ているが、ブラック一色のモデルは存在しない。カラーバリエーションは基本的に「シルバー×ブラック」のみだが、エクステリア張替サービスによりグリップの部分を他の色に張り替えることが可能。

ロゴ

「Nikon」のロゴは現行デザインではなく、Dfと同じく旧デザインを採用。個人的には現行デザインよりもこちらのほうが好み。

材質

ペンタ部、および上部プレート・ダイヤルは金属製で質感は良好。その一方でカメラ背面や底面、シャッターボタンなどはプラスチック製パーツのような安っぽい質感で少し残念。上面以外はプラスチックパーツを多用しているので、手に取った際の質感は見た目ほど良好ではない。バリアングルのヒンジ部や背面・側面のエッジなど、プラスチック感の強い光沢が残っており、カメラ上部の質感とギャップを感じてしまう。軽量化や低価格を実現するために妥協は必要だと思うものの、最も指が触れるシャッターボタンの部分は、もう少しこだわって欲しかった気がする。

人工皮革

手に取る部分は人工皮革(フェイクレザー)を採用し、フィルムカメラのようなデザインを強調している。見栄えは良いが、後述するとおり滑りやすく、握りにくい。

カメラ底面について

ボトムプレートはプラスチック製。富士フイルムの同価格帯は金属プレートを使用していたりするので、ここはもう少し頑張って欲しかったポイント。雲台などを装着する際、力を入れて締めすぎるとボトムプレートを破損する可能性あり。十分に気を付けたい。バッテリースロットのドアも当然ながらプラスチック製であり、防塵防滴には対応していない。底部からの浸水には気を付けたいところ。

バッテリーはZ 50と同じEN-EL25を使用。バッテリーライフは平凡だが、USB充電や給電に対応している。予備バッテリーを持たなくても、モバイルバッテリーで十分という人も多いはず。SDカードスロットはUHS-Iに対応。高速書き込みが可能なUHS-IIが良かったものの、競合機種でUHS-IIに対応しているカメラは少ない。
修正:UHS-IIと記述していた分をUHS-Iに修正しています。)

レンズ装着例

DX用のコンパクトなズームレンズや、コンパクトなFX用単焦点レンズと相性が良い。当然ながら大きなズームレンズや単焦点レンズを組み合わせるとアンバランスとなる。Zカメラにはバランスの良いレンズがまだまだ少ないので、今後の拡充に期待。

レンズマウント

マウント形状

レンズマウントはフルサイズZカメラと同じ。Zマウントはフルサイズの中でも大口径マウントであり、APS-C用として使うには大きすぎる。その一方で大口径マウントを活かしたレンズアダプターが多いのも事実。大口径の長所を活用したい。注意点として、フルサイズZカメラと比べて内部の形状が異なり、一部の社外製レンズアダプターを装着すると干渉する可能性あり。写真におけるマウント内部の傷はその時のもの。

イメージセンサーについて

Z fcが使用しているイメージセンサーはZ 50と同じ2090万画素CMOS。ボディ内手ぶれ補正には対応していないので、手ぶれを抑えるにはレンズ側の光学手ぶれ補正が必要となる。
また、超音波式のセンサークリーニング機能を搭載していないので、自動的に除塵することができない。小ゴミが付着したらブロアなどを使用して除去する必要がある。

ハンズオン

APS-Cミラーレスとしては大きすぎず、小さすぎずと言ったところ。決してコンパクトではなく、正直に言うと、APS-Cミラーレスとしては少し大きいくらい。小型軽量を優先するのであればソニーα6400などのほうが良いかもしれない。
手に取った際の質感は富士フイルムに劣る。大きいボディながら軽量で密度の低さを感じ、少しプラスチッキーな印象を強めてしまっている。後述するエクステンショングリップを装着することで質感は改善する可能性あり。

サイズ

前述した通り、競合カメラと比べると横幅が大きく、全高も高い。カメラのコントロールを考慮すると適切なサイズと感じるが、このサイズならばボディ内手ぶれ補正を搭載して欲しかった。

カメラグリップ

フィルムカメラライクなレトロデザインを優先しているためか、グリップは全く存在しない。前面の突き出しが無ければ背面のサムレストもない、非常に割り切ったデザイン。さらにフェイクレザーは滑り止め効果があるとはお世辞にも言えず、保持力は無いに等しい。小型レンズならまだしも、大型レンズとの相性は非常に悪い。これでフェイクレザーにもう少し摩擦があれば、見解が少し違ったかもしれない。

お世辞にもグリップ性が良好とは言えないが、一般的なミラーレスカメラと比べてレンズマウントがボディ中央に寄っている。このため、左手で持つスペースが広く、支えやすくなっている。また、バリアングルモニタを裏返すことで左手親指でカメラ後方から支えることも可能。

 

カメラは親指と中指、薬指の3本で握ることが出来る。一般的な成人男性の場合、小指はあまりがちとなる可能性大。ここにエクステンショングリップを装着すると丁度いいくらいとなる。

SmallRig製グリップ・ケース

Z fcと共にSmallRig製のエクステンショングリップを購入。ベースプレートはアルミニウム合金製で、アルカスイス互換のクランプに対応している。さらにコールドシューマウントと三脚ネジ穴×2を備え、ニコン純正「Z fc-GR1」よりも機能的で遥かに手頃な価格。JJCからも類似品が登場しているが、個人的にはデザイン性・機能性からSmallRigを推したい。

SmallRig Nikon Z fcミラーレスカメラ用L字型グリップ 3480

ついでに本革ケースもSmallRig製を購入。カメラのフェイクレザーよりも摩擦が高く、カメラを保持しやすくなっている。ベースプレートはグリップと同じくアルミニウム合金を採用した頑丈な作りで、アルカスイス互換ではないが三脚ネジ穴に対応している。価格も手ごろで、おススメしやすい。

SmallRig Nikon Zfc用レザーハーフケース ショルダーストラップ付き 3481

コントロール

フロントFnボタン

フロントコマンドダイヤルとFnボタンを一つ搭載。Fnボタンはカスタマイズの自由度が高い貴重なボタンである。さらに押しやすい位置となっているので、最も多用する機能を割り当てておくのがおススメ。コマンドダイヤルは役割をリアダイヤルと切り替えることができるほか、回転方向の設定も可能。

背面全体のレイアウト

背面のボタンレイアウトはフルサイズZカメラとよく似ている。ただし、サブセレクター(ジョイスティック)を搭載していないので、AFエリアの移動はマルチセレクターかタッチAFを使用する必要あり。ここ最近のカメラとしては珍しくタッチパッドAF(ファインダーを覗きながらタッチパネルを操作することでAFエリアを移動可能)には非対応。古い一眼レフ(例えばD5600)で既に導入している機能をなぜ省略したのか。

右下にはZカメラらしく4つのボタンが密集している。正直に述べると使い辛いが、長時間使用しているとある程度は慣れる。注意点として、拡大・縮小ボタンはフルサイズZカメラと同じ配置だが、MENUボタンの位置が下にずれ(ドライブボタンが無くなる)、右上にはDISPボタンが追加されている。フルサイズZカメラの操作に慣れていると感覚的にボタンを押し間違える可能性あり。DISPボタンとMENUボタンの位置は逆のほうが良かったのでは?そもそもZ 50もMENUボタンも右上配置(フルサイズと同じ)であり、統一感の無さはいただけない。

背面のボタンカスタマイズは「OK」ボタンと「AF-L/AE-L」ボタンが可能。ただし、どちらのボタンも割り当て可能な機能は非常に限定的で、自由度は決して高くない。撮影中は使うことが無いゴミ箱ボタンもカスタマイズに対応だと良かった。コマンドダイヤルは他のZカメラと質感こそ違うものの、操作性は同じ。ついでに言えば、パナソニックや富士フイルムのようなタッチFn(モニタ上に機能を呼び出すことが可能な複数のボタンを表示したりフリックに対応)を実装して欲しい。

F値表示モニタ

右肩にはシャッタースピードダイヤル(以降はSSダイヤルと略す)、静止画・動画の切替レバー、露出補正ダイヤル、シャッターボタンと電源レバー、RECボタンを搭載。狭い空間にコントロールが詰まっているのは見ていて楽しい。さらにF値を確認できる小さな液晶モニタを搭載している。F値の表示パネルは面白い試みだが、表示が小さすぎて見づらく、あまり使わないと思う。また、バックライトに対応していないので、低照度で確認するのが難しい。

シャッターボタン

シャッターボタンはクリック感のあるタイプで半押しから全押しまでのストロークは浅い。そしてDfのようなねじ込み式のリモートレリーズ接点には対応しておらず、単なるシャッターボタンとなっている。光沢のあるシルバーのパーツは、指で触れた限り金属製ではなくプラスチック製のような質感。カメラの中では触れる機会の多いボタンなので、ココはもう少しクオリティを上げて欲しかったところ。

シャッタースピードダイヤル

SSダイヤルでは4秒から1/4000秒まで1段ごとに操作可能。そのほかにコマンドダイヤルでの操作が可能となる「1/3STEP」やシンクロ・タイム・バルブモードに対応している。タイムモード・バルブモードはSモードで機能せず(シャッターが切れなくなる)、マニュアルモードに切り替える必要がある。

富士フイルムのようにSSダイヤルに「Aポジション」は無く、カメラ左肩の露出モードレバーで自動的に切り替わる。SSダイヤルは露出モードが「シャッタースピード優先(S)」「マニュアル(M)」の時に有効となり、「絞り優先(A)」「プログラムオート(P)」などでは機能しない。SSダイヤルは後述するISOダイヤルと異なり、ダイヤルが一回転するので使いやすい。しかし、操作時は中央のロック解除ボタンを押し続ける必要があるニコン仕様。これに慣れていないと操作が面倒と感じる。

静止画・動画切り替えレバー

SSダイヤルと同軸で静止画と動画の切替レバーを搭載している。メニューシステムは静止画・動画で共通だが、「i」メニューやボタンカスタマイズは分離しているのでカスタマイズしやすい。ただし、ホワイトバランスやピクチャーコントロールなどの設定は引き継がれる。

露出補正ダイヤル

露出補正ダイヤルは±3EVで調整可能で、コマンドダイヤルでの操作を受け付ける「Cポジション」がある。「Cポジション」の場合、コマンドダイヤルで±5EVまでの調整が可能。露出補正を「C」にするのであれば、シャッタースピードダイヤルの「1/3STEP」も「C」で統一しておけばよかったのではと感じる。ちなみにシャッタースピードダイヤルと異なりダイヤルロックは無く、場所が場所だけに何かの拍子に誤操作する可能性あり。
AUTOモードも露出補正ダイヤルも対応している。初期設定は「ON」となっているので、これをオフにしたい場合はカスタムメニュー「B4」の「AUTOモード時の露出補正」を切り替える必要がある。

RECボタン

Fnボタンに次いで自由度の高いボタンカスタマイズに対応している。やはり優先的に使用頻度の高い機能を登録しておきたいところ。ただし、押しづらい。シャッターボタンと同じく人差し指でボタンを押すことになるが、カメラ外周部に配置されているのでカメラを自然にグリップしたまま操作するには無理がある。意図的に指先をRECボタンまで運ばなければ押すことは出来ない。

露出モードダイヤル

左肩に「P/S/A/M-AUTO」露出モードの切替レバーと同軸のISOダイヤルを搭載。

富士フイルムと異なり、AUTOモードと一般的なP/S/A/Mモードに対応している。基本的にこのレバーで選択した露出モードが優先されるため、モードによってISOダイヤルやSSダイヤルの設定が無効となる。基本的にISO感度はAUTOモード以外で使うことになるが、SSダイヤルを使うことが出来るのはSモードとMモードのみ。出来ればAモードでシャッター低速下限の調整などに使えると良かった。なお、バルブやタイムモードなど、特殊な撮影モードはMモードでのみ使用可能。
写真の通り、モードダイヤルにはカスタマイズ可能なユーザーモード設定が無い。このため、カメラの設定を素早く変更するには限界がある。特に後述するISOオートが厄介。

ISOダイヤル

ISOダイヤルは「ISO 100」から「ISO 51200」まで1/3段ごとに調整可能。また、拡張感度「H1・H2」もダイヤルから選ぶことできる(電子シャッター時は使用不可となりISO 51200まで)。回転操作はSSダイヤルと同じく中央のロック解除ボタンを押しながら回す必要がある。出来ればトグル式(一回押してリリース、再度押してロック)のほうが良かった。

SSダイヤルや露出補正ダイヤルと異なり一回転することは出来ない。つまり、「H2」と「ISO 100」の間には見えない壁がある。これが地味に使い辛い。ただ、「ISO 100」と「H2」では画質に大きな差が発生するので、誤操作による事故を防ぐために”見えない壁”を配置したのかもしれない。

ISO AUTOの切替について

問題はISOダイヤルにISO AUTOやコマンドダイヤル操作モードが含まれていないこと。これにより各種露出モードでISO感度AUTOを利用したい場合、いちいちメニュー画面からISOオートを選ぶ必要がある。これは古いデジタル一眼レフカメラ「Df」も同じであり、何かしらの思想性を感じる。今のところ、ISOダイヤルを無効にすることは出来ず、ISO感度は専用ダイヤルの操作が必須。

ISO AUTOへのショートカットとして、ボタンカスタマイズで「マイメニュー項目トップの機能」をFnボタンかRECボタンに登録することで、切替動作を短縮化することが可能。ただし、貴重なボタンカスタマイズにこの機能を割り当てるのは勿体ないと感じる。

インターフェース

カメラ左側面にはマイクロHDMI・UCB-C・3.5mmマイクの3ポートを搭載。どのポートもバリアングルモニタを展開すると干渉しやすい。USB-Cはデータ転送やウェブカムに対応しているほか、カメラに搭載しているバッテリーの充電やカメラへの電源供給が可能。これにより、給電しながらウェブカムとして連続使用することも可能になっている。

ファインダー

解像度・発色

0.39型 236万ドットのXGA OLEDファインダーを搭載。基本的にスペックはZ 50と同じで、同価格帯の競合他社と見比べてもほぼ同じスペック。OLEDファインダーらしく発色・コントラストは強め。購入当初は僅かにマゼンダへ傾いていたものの、このカメラはファインダーのカラーカスタマイズに対応しており調整可能。調整後は撮影結果と見比べて、見栄えに大きな違いは見られない。

アイポイント・アイカップ

アイポイントはZ 50と同じ19.5mm。裸眼で覗くぶんには問題無いが、眼鏡着用の場合は隅がケラレる可能性あり。
一見するとアイカップは丸型に見えるが、接眼部分が丸いだけで、アイカップ部を取り外すと角形ファインダーであることが分かる。破損したり、紛失した場合は買いなおして取り付けることが可能。Amazonにて600円くらいで手に入れることが出来る。遮光性が悪いので、社外製の大型アイカップに換装するのも一つ手。ただし、バリアングルモニタと干渉する可能性があるので注意が必要。

光学系・パネル

Z 7やZ 6に採用しているファインダー光学系と比べると周辺の倍率色収差が少し目立つように見える。それでも、見やすいファインダーに違いはなく、特にこれと言って不満は感じない。遮光性は悪いものの、ファインダー内部へ侵入した光で見づらくなることは無かった。
接眼面にフッ素コーティングが施されている記述は無いので、メンテナンス時にコーティングを剥がさないように気を付けたい(強くこするとコーティングが剥げる可能性あり)。

アイセンサー

アイセンサーの感度は接眼部分から約6cmまで。約5cmのZ 7系ファインダーと比べると少し長めとなっている。センサー動作時のモニター・ファインダーの切替は0.5秒ほど。特に不満はないものの、急いでいるときは少し遅いと感じるかもしれない。
また、バリアングルモニター展開時でもアイセンサーはオフにならない。モニター展開時のアイセンサー自動オフ機能は他社でも導入している。バリアングルモニター後発メーカーとしては、先行しているメーカーに倣って、導入して欲しかった機能。

モニター

解像度・発色

この価格帯では一般的な104万ドットのカラー液晶パネルを使用。ファインダーとは別にカラーカスタマイズに対応しているが、こちらは初期状態で特に問題は見られなかった。見え方についてファインダーと大きな差はない。

可動方式

可動方式はニコン製ミラーレスでは珍しいバリアングルを採用している。この方式はチルト式で対応できない縦構図でのハイアングル・ローアングルに対応しやすいので便利。側方へ展開して反転することで自撮りにも対応している。また、モニターを使わない場合はパネルを裏返すことで液晶面を保護することも可能。

カメラのレスポンス

起動時間

電源を入れれば1秒以内には撮影が可能となる。BIONZ X世代のソニー製APS-Cカメラと比べると遥かに速く、富士フイルムX-Processor 4と同程度。これと言って不満はないものの、カスタムモードが無いので起動後に被写体へ合わせた設定の見直しが必要。

タッチパネル

タッチAFやタッチシャッターなど、シンプルな操作に使うことができるほか、メニュー・「i」メニュー画面の操作やライブビュー時の絞り値・シャッタースピードの操作にも対応している。タッチ操作のレスポンスは良好で特に問題は感じられない。

今回のおさらい

外観こそフィルム一眼レフライクなデザインだが、中身はZ 50と同じ最新のミラーレスらしい仕様。見た目と実用性を兼ね備えたZシステムとしては特殊なカメラに仕上がっている。コントロールはシャッタースピードダイヤルやISOダイヤルを搭載しつつ、Zカメラらしい操作性も健在。操作部が多く、気難しいカメラに見えるものの、左肩のモードレバーを操作することによって強制的に無効にすることができ、思っていたよりもエントリー向けと感じる。

悪くないカメラだと感じるものの、いくつか気になる点もある。
まず最初に、持つ喜びを感じるには少しプラスチッキーな部分が多いこと。例えば多用するシャッターボタンのトップカバーや左手を添えるカメラ底面がプラスチックパーツであること。ボタンのデザインや金属パーツとプラスチックパーツのつなぎ目、バリアングルモニタのヒンジ部など、プラスチック感の強い部分が目立ち、少しおもちゃっぽく感じてしまう。

2つ目はシャッタースピードダイヤルとISOダイヤルのあり方。前述したように、ISOダイヤルには「Auto」や「C」ポジションが存在せず、1回転もせず、感度設定を切り替えるのが少し面倒な仕様である。思想性があるならば、もう少し強めにアピールして欲しかったところ。
また、シャッタースピードダイヤルはAモードやPモードでは全く使うことが出来ない。初心者向けのコントロールデザインかもしれないが、せめてISO感度AUTO時に低速下限設定として使える選択肢が用意されていると良かった。その一方で露出補正ダイヤルにはCポジションがあったり、ロック機構がなかったり、ダイヤルに統一感の無さを感じてしまう。

ボタン背面のデザインは他のZカメラとよく似ているものの、微妙にボタン配置が換わっているので、従来のユーザーには使い辛く、Z fcからステップアップする際も乗り換えづらいデザイン。また、AFエリアの移動はマルチセレクタ一択となっており、せめてタッチパッドAFには対応してほしかった。
また、ボタンカスタマイズの自由度が低く、Z fcの機能性を十分に活かすことが出来ないように感じる。

ポテンシャルはあるのに、それを引き出すのが面倒と感じるのがZ fcの第一印象。ただ、それはいくつものカメラを触ったことがある者の感想。もしも他のZカメラのサブとして、乗り換え先として検討しているのであれば要注意。
もしも、Z fcが最初に触るミラーレスカメラであれば、カッコいいデザインと雰囲気のあるコントロールデザイン、そして意外と簡単な操作性がツボに入るかもしれない。

参考情報

購入早見表

Z fc ボディ
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作例

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