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「RF24-300mm F2.8-5.6 IS」「RF24-240mm F2-5.6 IS」「RF40-350mm F2.8-5.6 IS」を想定したような光学系の特許出願

2023年7月28日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。「RF24-300mm F2.8-5.6」「RF24-240mm F2-5.6」「RF40-350mm F2.8-5.6」のような大口径の高倍率ズームレンズと思われる光学系の実施例をいくつか掲載しています。

概要

  • 【公開番号】P2023104137
  • 【公開日】2023-07-28
  • 【発明の名称】ズームレンズおよびそれを有する撮像装置、撮像システム
  • 【出願日】2022-01-17
  • 【出願人】
    【識別番号】000001007
    【氏名又は名称】キヤノン株式会社
  • 【課題】全体が小型で、かつ高ズーム比でありながら、全ズーム範囲にわたり高い光学性能を有するズームレンズを提供する。
  • 【背景技術】
    【0002】
    近年、撮像素子を有する撮像装置に用いられるズームレンズに対して、全系が小型で高ズーム比であり、高解像力(高い光学性能)を有することが要望されている。特に、ズームレンズに対して、画面中心から画面周辺まで略均一な解像力で、高い光学性能を有することが要求されている。
  • 【0006】
    しかしながら、特許文献1および2に開示されたズームレンズでは、レンズ群の屈折力の関係が適切でないため、高ズーム比化した際にレンズが大型化し、また広角端での非点収差や望遠端でのコマ収差が悪化してしまう。
  • 【0007】
    本発明は、全体が小型で、かつ高ズーム比でありながら、全ズーム範囲にわたり高い光学性能を有するズームレンズを提供する。

実施例1

  • 焦点距離:24.71-291.00
  • F値:4.12-5.91
  • 半画角:37.35-4.25
  • 像高:18.86-21.63
  • 全長:169.01-253.37
  • バックフォーカス:12.30-64.54

実施例2

  • 焦点距離:24.72-291.00
  • F値:2.91-5.91
  • 半画角:36.98-4.25
  • 像高:18.62-21.64
  • 全長:166.17-256.52
  • バックフォーカス:12.42-65.56

実施例3

  • 焦点距離:28.70-291.00
  • F値:3.63-6.50
  • 半画角:33.70-4.25
  • 像高:19.14-21.64
  • 全長:180.82-270.90
  • バックフォーカス:30.16

実施例4

  • 焦点距離:24.71-233.00
  • F値:2.06-5.15
  • 半画角:35.92-5.30
  • 像高:17.90-21.63
  • 全長:170.09-251.30
  • バックフォーカス:11.98-66.18

実施例6

  • 焦点距離:38.00-339.97
  • F値:2.91-5.91
  • 半画角:28.12-3.64
  • 像高:20.31-21.63
  • 全長:186.14-276.19
  • バックフォーカス:32.41-93.52

実施例7

  • 焦点距離:28.70-291.00
  • F値:2.91-5.91
  • 半画角:33.17-4.25
  • 像高:18.76-21.64
  • 全長:172.90-263.01
  • バックフォーカス:26.26-92.72

フルサイズ用の高倍率ズームレンズとしては一般的な「24-300mm F4-6.3」「28-300mm F3.5-6.3」を想定したような光学系が確認できます。さらに、タムロン「28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD」のように広角側で開放F値が小さいズームレンズ「24-300mm F2.8-5.6」「24-240mm F2-5.6」を想定したような光学系まで実施例として掲載。商品化されたタムロンと比べてカバーしている焦点距離が広く、特に「24mm F2」までカバーしている驚きの光学系までありますね。

どの光学系も広角側のイメージサークルがフルサイズセンサーを満たしておらず、残存する歪曲収差を補正しながら隅を引き延ばす前提と思われます。このようなコンセプトは初めてではなく、RF24-240mmやRF24-50mm、RF16mmなどのレンズで採用されています。

既に「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」が商品化されていることを考慮すると一般的な高倍率ズームレンズがさらに登場する可能性は低そう。今回の実施例はどれも光学系(センサー面まで)の全長が15cmを超えており、決してコンパクトなレンズとは言えません。それでも、広角側が大口径のレンズは需要がありそうですね。(比較的コンパクトな)タムロンのレンズはサードパーティ製ながらソニーEマウントで人気の高倍率ズームレンズとなっています。

注目すべきは実施例6の「40-350mm F2.8-5.6」を想定したような光学系でしょうか。タムロン「50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD」やシグマ「60-600mm F4.5-6.3 DG DN OS」と比べるとズーム比が低倍率ですが、全体的に開放F値が小さいうえ、このタイプとしてはコンパクトな光学系に見えます。バックフォーカスがやや長めとなっているんで、エクステンダーの装着を想定しているのかもしれませんね。ただし、実際に商品化されるのかは不明。

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参考:RFマウントレンズ

RF ズームレンズ
RF 単焦点レンズ
RF-S レンズ

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