「VILTROX AF 35mm F1.2 LAB」のレビュー第三弾 解像チャート編を公開。画質が低下しやすい近距離のテストでも、フレームの広い範囲でF1.2から良好な結果を得ることができました。VILTROXの最高級ラインとして確かに優れた性能のレンズのようです。
製品提供について
このレビューは映像嵐株式会社より無償提供された製品を使用しています。
金銭の授受やレビュー内容の指示は一切ないことを最初に明言しておきます。購入した製品ではないことに対する無意識のバイアスは否定できませんが、できるだけ客観的な評価を心がけています。
簡易的なまとめ
VILTROX 最高級ラインの名に恥じない高性能なレンズ。画質が低下しやすい近距離テストでも良好な結果であり、画質の低下はフレーム隅の限られた領域のみ。この「フレーム隅」は、近距離のF1.2で重視する領域ではない(ピントから外れている場合が多い)と思われ、特に心配する必要はありません。常用するであろう中央や中央周辺はF1.2から非常にシャープであり、コントラストの高い結果を期待できす。
This high-performance lens lives up to the name of VILTROX's top-of-the-line lenses. It performs well in close-range tests, where image quality tends to deteriorate, and the deterioration in image quality is limited to limited areas in the corners of the frame. This “frame corner” is not an area to focus on at close range at F1.2 (often out of focus), and there is no need to be particularly concerned about it. The center and center-peripheral areas where you will be using the lens regularly are very sharp from F1.2, and you can expect high contrast results.
VILTROX AF 35mm F1.2 LABのレビュー一覧
- VILTROX AF 35mm F1.2 LAB レンズレビューVol.3 解像チャート編
- VILTROX AF 35mm F1.2 LAB レンズレビューVol.2 遠景解像編
- VILTROX AF 35mm F1.2 LAB レンズレビューVol.1 外観・操作・AF編
解像力チャート
撮影環境
テスト環境
- カメラボディ:ILCE-7RM5
- 交換レンズ:VILTROX AF 35mm F1.2 LAB
- パール光学工業株式会社
「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)」
- オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
- 屋内で照明環境が一定
- 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
- RAW出力
- ISO 100 固定
- Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
・シャープネス オフ
・ノイズリダクション オフ
・色収差補正オフ
・格納されたレンズプロファイル(外せない) - 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
(像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック) - 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)
補足
今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。
テスト結果
中央から広い範囲は絞り開放から非常にシャープ。周辺部もF1.4からF2.0まで絞ると、中央に近い良好な結果が得られる。フレーム隅は出遅れるものの、2~3段絞ることで改善可能。
中央
F1.2から色収差や球面収差が良く抑えられた良好な結果。コントラストが高く、特に絞る必要性を感じません。少し絞るとごく僅かに改善したように見えますが、基本的にはF1.2から実用的な画質と見てみて間違いない。
周辺
絞り開放における細部のコントラストは中央よりも若干低め。しかし、解像性能はF1.2から非常に良好で、F2-2.8まで絞ってしまうと中央との差はほぼありません。倍率色収差の影響はよく抑えられています。
四隅
中央や周辺と比べると絞り開放がややソフト。絞りによる改善速度も遅く、ベストの結果を得る場合はF4まで絞った方が良いでしょう。それ以降は中央や周辺に近い性能を発揮しますが、倍率色収差の影響が若干残っています。
数値確認
Center | Mid | Corner | |
F1.2 | 4747 | 3838 | |
F1.4 | 4747 | 4203 | 2343 |
F2.0 | 4798 | 4856 | 2900 |
F2.8 | 4711 | 4747 | 4175 |
F4.0 | 4708 | 4860 | 4525 |
F5.6 | 4742 | 4822 | 4406 |
F8.0 | 4730 | 4825 | 3953 |
F11 | 4540 | 4370 | 3548 |
F16 | 4269 | 3993 | 3678 |
競合製品との比較
これまでテストしてきた中で最も優れているのは「FE 35mm F1.4 GM」。特にフレーム隅まで非常に高い開放性能で、F2.0からF2.8まで絞れば均質性の高い非常に高い性能を発揮する。
VILTROXはF1.2の大口径を実現しつつ、中央から広い範囲で非常にシャープな結果。フレーム隅は出遅れるものの、十分に絞ることでシグマ「35mm F1.4 DG DN」以上の結果を得ることができました。超大口径のAFレンズとしては十分な結果。純正品と比べて、低価格のレンズは特に近距離での解像性能は低下する傾向があり、その点でVILTROXは妥協が少なく健闘していると言えるでしょう。
まとめ
VILTROX 最高級ラインの名に恥じない高性能なレンズ。画質が低下しやすい近距離テストでも良好な結果であり、画質の低下はフレーム隅の限られた領域のみ。この「フレーム隅」は、近距離のF1.2で重視する領域ではない(ピントから外れている場合が多い)と思われ、特に心配する必要はありません。常用するであろう中央や中央周辺はF1.2から非常にシャープであり、コントラストの高い結果を期待できす。
高解像であるがゆえに、ボケは少し硬めの描写と感じる場合があります。しかし、諸収差が良く抑えられているので悪目立ちすることはありません。総じて優等生的な描写に近いレンズです。官能的ではないものの、様々なシーンに柔軟に対応できるF1.2レンズ。
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作例
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