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NIKKOR Z 35mm f/1.8 S 50mmほどではないが価格に見合うプレミアムな描写

Dustin Abbottがニコン「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」のレビューを掲載。50mmF1.8ほど感動しなかったと前置きしつつも、優れた光学性能とビルドクオリティのレンズと評価。ただし、今後登場する社外製レンズと競合する可能性について言及。

Dustin Abbott:Nikkor Z 35mm F1.8 S Review

  • 外観:フロントフィルター径は62mmで、50mm F1.8 S、50mm F1.4、35mm F1.4と共通である。85mm F1.8 Sは67mmとなっている。深いレンズフードが付属しており、内側にリブ、外側にグリップ用の凹凸があり、取り外ししやすい設計となっている。
  • 構造:外装は堅牢なポリカーボネート製で、一部の部品とマウントは金属製である。マウント部には耐候性ガスケット、レンズ全体には内部シーリングが施されている。
  • 携帯性:サイズは直径7.3cm、長さ8.6cmで、50mm F1.8 Sよりやや小型で軽量である。重量は370gで、400g以下であるため軽量な部類に入る。
  • 操作性:レンズ鏡筒にはカスタマイズ可能なリングが1つだけあり、絞りや露出補正、ISO感度調整に割り当てられる。AF/MFスイッチとS-Lineバッジ以外の操作部はないシンプルな構成である。
  • AF:STM駆動でAFは非常に高速かつ静粛で、Z8やZ5IIでのテストでは中程度の動体追従も問題なかった。フォーカス時にわずかな作動音があるが精度と速度には満足している。最短撮影距離は25cmで、倍率は0.19倍と高く、同クラスの他レンズよりも接写性能に優れる。35mm F1.2 Sの方が倍率はわずかに高いが、それはフォーカスブリージングの影響によるものである。
  • MF:フォーカスリングの感触と精度は良好である。リニアレスポンスの選択が可能で、操作性も高い。フォーカスブリージングは50mm F1.8 Sよりやや顕著である。
  • 手ぶれ補正
  • 解像性能:中央は非常にシャープで、F1.8ではミッドフレームのコントラストがやや弱めだがF2.8以降で大きく改善する。F5.6ではフレーム全体で非常にシャープかつ高コントラストとなる。50mm F1.8 Sほどではないが、十分に優れた性能である。
  • 像面湾曲:近距離での像面は完全に平坦ではないが、実用上問題なく良好な描写が得られる。
  • ボケ:エッジにわずかな緑フリンジが出るが目立たない。ハイライトのボケ内部はやや雑然としており、バクテリア状の模様が現れることがある。背景のボケ味は良好だが、極めて滑らかとは言えず、やや硬さが残る。被写体の立体感と背景とのトランジションは自然であり、ボケ処理は全体として良好である。
  • 軸上色収差:50mm F1.8 Sよりも縦方向の色収差がやや目立ち、完全な補正ではない。焦点後の部分に色ズレが確認できる。
  • 倍率色収差:色収差はほぼ皆無で、問題ないレベルである。
  • 球面収差
  • 歪曲収差:軽度の樽型歪みがあるが、+5の補正で容易に修正可能であり、直線性は高い。
  • 周辺減光:補正のために最大+100の補正が必要なほどで、周辺減光は比較的強い。これはZマウント特有のセンサー周辺の照度低下に起因する。
  • コマ収差
  • 逆光耐性:ニコンのコーティングにより、絞り開放でも小絞りでもフレアが非常に効果的に抑制されており、逆光性能は非常に良好である。
  • 光条:F11などの小絞りで発生する光条(サンスター)は美しく描写される。
  • 作例集
  • 総評:Z 35mm F1.8 Sは50mm F1.8 Sほどの感動はなかったが、35mm F1.8としては非常に優れた光学性能を持つレンズである。価格は35mm F1.4レンズと競合する水準であり、今後の価格見直しも検討される可能性がある。ただし、価格に見合う性能は確実に持ち合わせている。堅牢でシンプルな構造、優秀なAF性能、携帯性、そして高い描写力により、フルサイズ機にもAPS-C機にも適合する。F1.8という開放F値のレンズながら、実力は非常に高く、Sラインは中価格帯でプレミアムな描写を提供している点は特筆に値する。
  • 競合について:Viltrox Pro 35mm F1.4などの新興ブランドの登場によって、価格競争が今後進む可能性がある。
  • 備考

2018年にニコンZシステム始動時にリリースされたレンズ3本のうちの一つ。
今でこそF1.4やF1.2レンズが存在するものの、最初の5年間くらいは 35mm F1.8 S が35mm唯一の選択肢でした。

クオリティを高めたS-Lineシリーズらしく、35mm F1.8としては少し高め。現在は非S-Lineの「NIKKOR Z 35mm f/1.4(大口径だが F1.8 S ほどの性能ではない)」が同価格帯でラインアップしているため、用途に合わせてレンズを選択できるようになっています。

Dustin Abbottのレビューによると、光学性能は良好で特に解像性能や逆光耐性、光条などを高く評価しています。極上と評価するZ 50mm F1.8 S と比べるとやや見劣りするものの、それでもS-Lineらしいクオリティのレンズに仕上がっているみたいですね。

OpticalLimitsやPhillipreeveのレビューと同じく、絞り開放付近の周辺部・隅の性能や軸上色収差などを指摘。このあたりの欠点を考慮すると、Z 50mm F1.8 に軍配が上がる模様。

現在は(リバースエンジニアリングと思われる)VILTROXやYONGNUOのAFレンズが手ごろな価格で入手可能。将来的にシグマやタムロンの単焦点レンズが加わると厳しい戦いとなるかもしれませんね。ちなみに、このレンズとよく似た光学系の特許がコニカミノルタと連名で出願されています(2019公開)。

ニコン NIKKOR Z 35mm f/1.8 S 最新情報まとめ

  • 2018年 9月28日 発売
  • 初値:99,629円

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