2024年3月6日付けでタムロンの気になる特許出願が公開。0.5倍以上のマクロ撮影を備えた「70-100mm F4」「90mm F2.8」「90mm F3.5 ×1.4」光学系の実施例を含む光学系の特許となっている模様。
概要
- 【公開番号】P2024029674
- 【公開日】2024-03-06
- 【発明の名称】光学系及び撮像装置
- 【出願日】2022-08-22
- 【出願人】
【識別番号】000133227
【氏名又は名称】株式会社タムロン- 【課題】撮影倍率0.5倍以上となる近接物体の撮影においても高い光学性能を有し、合焦群の小型化をすることで、高い光学性能と小型化の両立を実現することを提供する。
- 【背景技術】
【0002】
デジタルカメラやビデオカメラ等の固体撮像素子を用いた撮像装置において、固体撮像素子は近年高画素化が進んでいることにより、光学系は以前に比べ更なる高性能化が求められている。また、カメラの小型化に伴い、光学系にも小型化の要求が高まっている。- 【0005】
特許文献1は、いわゆるミラーレス一眼用中望遠マクロレンズである。合焦には、正の屈折力を有する第1合焦群と、負の屈折力を有する第2合焦群によるインナーフォーカス方式で行っている。ただし、このマクロレンズは、第1合焦群の硝材が適切でなく、フォーカス機構の大型化を招き、小型化と高い光学性能の両立が不十分である。- 【0006】
特許文献2は、いわゆるミラーレス一眼用中望遠マクロレンズである。合焦には、正の屈折力を有する第1合焦群、又は正の屈折力を有する第1合焦群と第2合焦群とのインナーフォーカス方式で行っている。ただし、このマクロレンズは、第1合焦群のガタ倍率が適正値より小さく、移動量が大きいため、フォーカス機構の大型化を招き、小型化と高い光学性能の両立が不十分である。- 【0007】
そこで、本件発明の課題は、撮影倍率0.5倍以上となる近接物体の撮影においても高い光学性能を有し、合焦群の小型化をすることで、高い光学性能と小型化の両立を実現することである。実施例1
- 焦点距離:92.391
- F値:2.910
- 半画角:13.051
- 倍率:1.0
実施例4
- 焦点距離:92.726
- F値:3.600
- 半画角:13.073
- 倍率:1.4
実施例5
- 焦点距離:72.120-101.824
- F値:4.101-4.099
- 半画角:16.582-11.870
タムロンの特許出願ではよくみる「90mm F2.8」の実施例に加え、等倍以上の「1.4倍」90mm F3.5やズームレンズの70-100mm F4を想定したような実施例が含まれています。撮影倍率は不明ですが、特許のコンセプトからすると0.5倍以上でしょうか。ここ最近は面白いズームレンズを数多く投入しているので、マクロレンズもズーム対応になると面白そうですね。もちろん、今回の特許出願により、将来登場する製品が確定するわけではありません。むしろ、その可能性は低い点に留意しておく必要があります。
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