キヤノン「20-40mm F4 IS」「26-40mm F4.5-6.3 IS」インナーズーム光学系の特許出願

2024年7月4日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。「20-40mm F4 IS」「26-40mm F4.5-6.3 IS」を想定したようなインナーズーム光学系の実施例がいくつか含まれています。

概要

【公開番号】P2024090416

【公開日】2024-07-04

【発明の名称】ズームレンズおよび撮像装置

【出願日】2022-12-23

【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社

【課題】高い光学性能と軽量の防振群を含む小型のズームレンズを提供する。

【背景技術】
【0002】
広角で高い光学性能を有し、高速ズーミングが可能なズームレンズとして、物体側から像側へ順に配置された、ズーミングに際して不動（固定）の負の屈折力を有する第１レンズ群と、正の屈折力を有する第２レンズ群と、後群とを有するものがある。また、ズームレンズには、第１レンズ群以外の軽量なレンズ群を光軸に直交する方向に移動させて像振れを補正する防振機能を有するものがある。

【0006】
本発明は、広角であり、ズーム全域で高い光学性能を有し、防振群を軽量化した小型のズームレンズを提供する。

実施例1

焦点距離：20.60-39.00

F値：4.10

半画角：41.06-28.01

像高：17.95-20.74

全長：95.51

バックフォーカス：12.67

実施例2

焦点距離：23.00-36.00

F値：4.10

半画角：37.97-29.96

像高：17.95-20.75

全長：95.51

バックフォーカス：14.25

実施例4

焦点距離：26.00-40.00

F値：4.63-6.48

半画角：35.63-27.09

像高：18.64-20.46

全長：99.71

バックフォーカス：20.00-33.39

インナーズームのコンパクトで広角寄りの標準ズームレンズ（標準寄りの広角ズーム？）を想定した光学系のようです。全体的に像高がフルサイズセンサーを満たしておらず、歪曲収差の補正時に四隅を引き延ばす設計のようです。非常に割り切った設計ですが、既にRF16mm F2.8など、同じようなコンセプトのレンズが商品化されています。

このレンズが実際に登場するかどうか分かりませんが、ソニー「FE PZ 16-35mm F4 G」やニコン「NIKKOR Z DX 12-28mm f/3.5-5.6 PZ VR」のような動画向けのパワーズームレンズとなるのでしょうか？光学手振れ補正を搭載する前提となっているので、EOS R8やR5 Cなどと組み合わせやすそうですね。

ちなみに同じようなパラメータの特許出願は今年の6月にも公開されています。