2021年3月18日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。湾曲センサーに対応する超大口径レンズ「35mm/50mm/85mm F1」「100/130mm F1.2」に関する特許となっています。
- 【公開日】令和3年3月18日(2021.3.18)
- 【発明の名称】対物レンズおよびそれを有する撮像装置
- 【出願日】令和1年9月13日(2019.9.13)
- 【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社- 【課題】??大口径比でありながら、小型で高性能な対物レンズを提供すること。
- 【解決手段】??複数のレンズを有する撮影レンズと、該撮影光学系の像面に物体側に凹面を向けて湾曲した撮像面を有する撮影装置であって、該撮影レンズはレンズ間に空気領域を有し、該撮影レンズは開口絞りを有し、撮影レンズのガラス全長をL、レンズ内の空気レンズの総和をLair、開口絞り径をD、開口絞りから撮像面までの間隔をTとしたとき、下記条件を満足することを特徴とする。
実施例1 実施例3 実施例4 焦点距離 51.50 51.50 35.00 F値 1.24 1.03 1.45 半画角 22.79 22.79 31.72 像高 21.64 21.64 21.64 全長 75.01 76.30 116.13 BF 9.10 9.00 9.00 実施例5 実施例7 実施例8 焦点距離 35.00 35.00 82.50 F値 1.03 1.24 1.24 半画角 31.72 18.41 14.69 像高 21.64 21.64 21.64 全長 116.35 93.12 117.14 BF 9.00 10.19 14.70 実施例9 実施例10 実施例8 焦点距離 82.50 97.10 130.00 F値 1.03 1.25 1.25 半画角 14.69 12.56 9.45 像高 21.64 21.64 21.64 全長 118.58 138.22 177.93 BF 14.33 19.37 39.31
湾曲センサーに対応する超大口径レンズに関する特許のようですね。35mm F1.0、50mm F1.0、85mm F1.0、100mm F1.2、130mm F1.2と非常に明るいレンズの実施例が含まれています。
この特許では光学設計の難度を緩和する湾曲センサーを想定しており、既存のデジタルカメラ用ではありません。バックフォーカスが短く、レンズによって曲率が異なるとしたら、レンズ交換式デジタルカメラには不向きなので、実現するとしてもレンズ一体型カメラか。ただし、キヤノンは湾曲センサーの曲率を変化させる特許も出願しており、レンズ交換式カメラとして使えなくもないのかなと。
どちらにせよ、RFシステムがスタートした今、この設計のレンズとカメラがコンシューマー向けに登場するとは思えません。産業用もしくは業務用の高価なカメラとなる可能性が高そうです。
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