2021年8月1日付けでニコンの気になる特許出願が公開されています。現行レンズと思われる実施例を含んでいますが、中には「400mm F4」や「24-105mm F4」となりそうな珍しい実施例も含んでいます。
- 【公開番号】特開2021-105746(P2021-105746A)
- 【公開日】2021年7月26日
- 【発明の名称】光学系および光学機器
- 【分割の表示】特願2019-558855(P2019-558855)の分割
【原出願日】2017年12月15日- 【出願日】2021年4月23日
- 【出願人】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン【課題】諸収差が良好に補正された光学系を提供する。
実施例1 焦点距離 28.773 F値 1.8796 画角 75.3311 像高 21.60 全長 1331.9655 BF 36.457
実施例1はパラメータとレンズ構成を見る限り「AF-S NIKKOR 28mm f/1.8G」のように見えます。リアフォーカス式で、近側へのフォーカス操作でレンズが前方へ移動する特性も同じ。
実施例2 焦点距離 392.000 F値 2.881 画角 6.245 像高 21.63 全長 396.319 BF 74.502
パラメータとレンズ構成を見る限りでは「AF-S NIKKOR 400mm f/2.8E FL ED VR」のように見えます。
実施例3 焦点距離 16.65-34.43 F値 4.12-4.18 画角 107.58-63.19 像高 21.60 全長 168.91-167.14 BF 39.00-65.18
現行の「AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR」とは異なるレンズ構成の広角ズームレンズですね。今では幻のE型広角F4ズームのたたき台でしょうか?ミラーレスZシステムに軸足を移しつつある現状で、このレンズが登場するとは思えません。
実施例4 焦点距離 24.720-194.000 F値 3.6-6.5 画角 85.516-12.120 像高 21.60 全長 149.034-204.028 BF 40.17156-40.17152
パラメータを見ると「NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR」のようにも見えますが、全く別物。バックフォーカスが長いので、おそらくFマウント用レンズを想定していたと思われます。この設計のレンズが本当に登場していたら、一眼レフ用レンズでは珍しい24mm始まりの高倍率ズームレンズでした。
実施例5 焦点距離 71.413619-195.99207 F値 2.9 画角 33.679-12.20834 像高 21.60 全長 245.2 BF 53.3
FマウントのE型大口径ズーム「AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR」のようですね。バックフォーカスが長く、テレコンバージョンレンズを装着する余裕があります。
実施例6 焦点距離 24.900-101.900 F値 4.100 画角 84.743-23.261 像高 149.910-182.430 全長 149.910-182.430 BF 40.185-58.850
「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」とは異なり、「24-105mm F4」となりそうな光学設計のレンズですね。実施例3の広角ズームと同じく、日の目を見ぬままお蔵入りとなってしまった模様。
実施例7 焦点距離 548.897246 F値 4.028 画角 4.529 像高 21.60 全長 421.51451 BF 41.79450
現行の「AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR」とは異なる、珍しい焦点距離の超望遠レンズ。「550mm F4」と言ったところでしょうか。ただ、バックフォーカスが短く、テレコンバージョンレンズを装着できないように見えます。もしこれがZマウント用だとしたら話は別ですが…。
実施例8 焦点距離 388.032537 F値 4.038 画角 6.416 像高 21.60 全長 283.53069 BF 53.66784
現行のレンズラインアップには存在しない「400mm F4」レンズの実施例ですね。バックフォーカスを見るとテレコンバージョンレンズにも対応しそう。やはり、今さらFマウントでこのようなレンズが登場するとは思えませんが、小型軽量を重視するZシステムならば面白い超望遠レンズとなりそうですね。
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