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サムヤン「AF 12mm F2.0 E」は開放四隅が甘いもののコストパフォーマンスは良好

Sony Alpha Blogがサムヤン「AF 12mm F2.0 E」のレビューを公開。絞り開放の四隅が甘く、逆光耐性は平凡ですが、小型軽量でコストパフォーマンスが良好な超広角レンズと評価しています。

Sony Alpha Blog:Samyang 12mm F2

レンズの紹介:

  • サムヤン「12mm F2 NCS CS」の新バージョンだ。光学系は同じだが、AFに対応、そしてコーティングが向上している。旧モデルはEマウントで最高の12mmレンズの一つだったので、新型モデルの登場は朗報だ。

ビルドクオリティ:

  • 従来モデルと比べると、遥かにモダンなデザインである。
  • ローレット加工のフォーカスリングは綺麗な仕上がりだ。ビルドクオリティはとても良好である。
  • APS-C専用設計であり、EXIFにも対応している。
  • レンズフードのバヨネットは鏡筒に対して直径が少し小さく、逆さ付けでの運用は出来ない。

携帯性:

  • サイズはほぼ従来通りだ。
  • 小型軽量なレンズである。
  • 小型軽量な12mmは動画撮影にも適している。

操作性:

  • フォーカスホールドボタンには対応していない。

オートフォーカス:

  • 非常に効果的で、静かで正確に動作する。
  • 動画撮影でも効果的かつ高速に動作する。

マニュアルフォーカス:

  • 記載なし。

手ぶれ補正:

  • 記載なし。

解像性能:

  • 2400万画素のα6000でテストした。
  • 中央は絞り開放から非常に良好だ。F4まで絞ると際立った性能となる。
  • 残念ながら四隅は平凡で、F8以降で非常に良好となる。
  • 全体で一貫したシャープネスを得るにはF8まで絞る必要がある。
  • ポートレートの撮影距離でシャープネスは非常に良好だ。F2.8まで絞ると優れた結果を得ることが出来る。

像面湾曲:

  • 接写では像面湾曲が大きくなるが、優れたシャープネスである。

ボケ:

  • 玉ボケは絞り開放から非常に良好だ。絞っても円形を維持している。
  • 後ボケは良好だが、複雑な背景の場合は少し騒がしい。
  • 発色はとても良好だ。

色収差:

  • F5.6でも目立つので補正必須だ。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • 歪曲収差は控えめだ。

周辺減光:

  • 絞り開放で目立つが、F5.6まで絞ると無視できる。

コマ収差:

  • 記載なし。

逆光耐性:

  • 平凡である。
  • F16まで絞ると素敵な光条が発生する。

競合レンズ比較

  • 12mmをカバーするEマウントレンズは以下の選択肢がある。
    ・PERGEAR 12mm F2
    ・7Artisans 12mm F2.8
    ・Meike 12mm F2.8
    ・Samyang 12mm F2.8 ED AS NCS Fisheye
    ・Samyang AF 12mm F2
    ・Zeiss Touit 12mm F2.8
    ・Tamron 11-20mm F2.8 Di III-A RXD
    ・Sony E 10-18mm F4 OSS
  • サムヤンAFは同社のMFレンズよりも少し高価だ。そして外装は金属製ではなくプラスチック製で軽量である。
  • ツアイスは2倍高価で、タムロンはサイズと重量が最大だ。
  • サムヤンAFは中央がベストだが、四隅が低く、一貫した性能を得るにはF8まで絞る必要がある。
  • 驚いたことにタムロンは全体的にベストな結果を得ることができるズームレンズだ。
  • F4の時点ではツアイスが最高だ。
  • ボケと発色はサムヤン12mmとタムロンが最も良好だ。
  • 歪曲は多くのレンズでよく似ている。
  • サムヤンは周辺減光が目立つ。
  • ツアイスは色収差や逆光耐性が最も良好だ。
  • 価格と性能を考慮するとサムヤンAFのコストパフォーマンスは良好だ。資金に余裕があるのなら、タムロンが好ましい選択肢となる。

作例集

総評

非常に良好なAFレンズだ。今後もMFレンズのAF化に期待したい。
このレンズはAPS-C Eマウント用の優れた超広角レンズであり、建築や風景のみならず、Vlogにも適している。全体的にとても良好な光学性能で、F5.6まで絞ると全体的にシャープとなり、特に中央は非常に良好だ。良いボケと玉ボケを得ることができるので接写も適している。欠点は開放付近における四隅のシャープネスと逆光耐性、色収差だ。

MFレンズ版と比べて画質はあまり良くないが、逆光耐性は少し向上している。そしてAF対応で使いやすい。優れた四隅の画質が必要であればツアイスやタムロンがより良い選択肢となる。しかし、価格は遥かに高い。全体的に見てコストパフォーマンスが非常に良好で、おススメできるレンズだ。

  • 長所
    ・F2から非常に良好なシャープネス
    ・絞ると並外れたシャープネス
    ・手ごろな価格
    ・とても良好なAF
    ・とても良好な発色
    ・コマ収差補正
    ・後ボケ
    ・小型軽量
    ・とても良好なビルドクオリティ
    ・動画おける動作
  • 平凡
    ・適度な歪曲収差と周辺減光
    ・周辺部の色収差
  • 短所
    ・開放付近における四隅のシャープネス
    ・逆光耐性

とのこと。
国内での販売はまだ始まっていませんが、海外では400ドルで予約販売を開始している超広角レンズですね。この画角の明るい単焦点レンズとしては比較的安く、まずまず良好な光学性能を備えている模様。周辺までシャープな結果を得るには絞る必要があるものの、実写を確認する限りではF2から特に酷い流れや甘さは見られません。サイズを考慮すると、たしかにバランスの良いレンズ。今後登場が期待されているVlog Eマウントカメラと組み合わせると面白そうですね。

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