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ニコン「AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED」設計の古いレンズだが心地よい描写

Radojuvaがニコン「AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED」のレビューを公開しています。F1.4Gシリーズとしては古いレンズであり、いくらか欠点もあるものの、心地よい描写で満足していると述べています。

心地よい描写

Radojuva:Обзор Nikon N AF-S Nikkor 24mm 1:1.4G ED

  • ニコン一眼レフ用の大口径広角単焦点レンズだ。24mm F1.4は選択肢が少なく、Fマウントでは珍しいレンズである。多くのフォトグラファーに人気があり、「AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G」とセットで使われることが多い。
  • このレンズは2010年2月9日に登場した。ニコン初となる24mm F1.4レンズだ。これまでは24mm F2.8が主流であり、他の大口径広角レンズを探す場合、「28mm F1.4D」やMFレンズの「AI-S 24mm F2.0]」を選ぶ必要があった。
  • 24mmの系譜
    24mm F2.8
    日本光学 W-Nikkor.C 1:4 f=2.5cm:1953年(レンジファインダー用)
    日本光学 Nikkor-N Auto 1:2.8 f=24mm:1967年
    ニコン Nikkor-N Auto 1:2.8 f=24mm:1971年
    ニコン Nikkor-N.C Auto 1:2.8 f=24mm:1972年
    ニコン Nikkor 24mm 1:2.8(K):1975年
    ニコン Nikkor 24mm 1:2.8(AI):1977年
    ニコン Nikkor 24mm 1:2.8(AI-S):1981年
    ニコン AF Nikkor 24mm 1:2.8(MK1):1986年
    ニコン AF Nikkor 24mm 1:2.8(MK2):1991年
    ニコン AF Nikkor 24mm 1:2.8D:1986年?
    24mm F2.8シリーズは大きく分けて2つの光学設計が元となっている。1977年以降に光学設計の変化が見られないのは残念だ。最も新しい24mm F2.8Dですら40年前の光学設計を採用し続けている。
    24mm F2
    ニコン Nikkor 24mm 1:2(AI):1977年
    ニコン Nikkor 24mm 1:2(AI-S):1977年
    残念ながらこのシリーズはAF化されることが無かった。
    24mm F1.8・F1.4
    ニコン AF-S NIKKOR 24mm 1:1.4G:2010年
    ニコン AF-S NIKKOR 24mm 1:1.8G: 2015年
    ニコン NIKKOR Z 24mm 1:1.8S:2019年
    不思議なことに、ニコンはキヤノン「EF24mm F1.4L USM」から遅れること13年も遅れてF2.8より明るいAF24mmをリリースしている。
  • 非常に重いが、心地よい質感だ。外装はプラスチック製で重量は600g強である。
  • フォーカスリングは十分広い。
  • 金属製レンズマウントの周囲は防塵防滴用にシーリングが施されている。
  • プラスチック製レンズフードは逆さ付け可能だが、その際はフォーカスリングを操作できなくなる。
  • SWM駆動のフォーカスモータを内蔵したレンズだ。ボディ側にモーター駆動の無いカメラボディでもAFを利用することが出来る。オートフォーカスは非常に静かだが、動画撮影中は駆動音がハッキリと聞こえる。フォーカス速度は速く、最短撮影距離から無限遠までの動作時間は短い。大きな問題は無かったが、私の個体では稀にピントミスが発生する。
  • リアフォーカス方式のためレンズ全長に変化は見られない。
  • フォーカスリングの回転角は約135度だ。「M/A」モードに対応しており非常に便利である。
  • フォーカス備考
    ー被写界深度表示はF11とF16のみだ。
    ーIR指標がある。
    ーフォーカスブリージングが僅かに見られる。
    ーピント位置表示は無限遠、1m、0.5m、0.35m、0.25mと表示しているが、実際役に立たない。
    ー素早く操作可能となるハードストップが無い。
    ーフォーカスシフトは見られない。
  • シャープネスは中央が絞り開放から頼りがいのある性能だ。F2以降でピークに達する。F1.4の場合は四隅が低下するものの、F2付近で改善する。
  • 小さな樽型歪曲が見られる。ハイクオリティなレンズらしい補正状態だ。一貫した変形のため簡単に修正可能だ。
  • F1.4で2EV程度の強い周辺減光が発生する。F2.8まで絞ると大きく改善。
  • 倍率色収差が僅かに発生し、軸上色収差は目立つ。
  • 逆光耐性はきちんとしているが、稀に目立つフレアが発生する。
  • 絞りと18本の光条が簡単にできる。
  • ボケ描写は素敵だが、玉ボケには非球面レンズの影響が見られる。

レンズの性能にはとても満足している。「AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED」や「24mm F1.4 DG HSM」のほうが良好なシャープネスを得ることが出来るが、描写の心地よさは高く評価できる。プロユースに上手く応えてくれるレンズである。

長所:F1.4・77mmフィルター径・インナーフォーカス・M/Aモード・高速AF・最短撮影距離・SWM駆動・金属マウント・ナノクリスタルコート・9枚羽根・絞り開放から良好な中央シャープネス

短所:高価・10年以上リニューアルされていない・リング型モーターではない・光学手ぶれ補正なし・重い・ハードストップなし・F1.4の四隅解像・軸上色収差が目立つ・フォーカス精度

とのこと。
「F1.4G」シリーズとしては「AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G」に次いで息の長いレンズ。既に軸足はミラーレスZマウントへと移行しており、E型へのリニューアルはあまり期待できそうにないですねえ…。今からシステムを整えるのであれば、Zカメラと「NIKKOR Z 24mm f/1.8 S」という選択肢もありでしょうか?
一眼レフ用の「24mm F1.4」としてはシグマやツアイスから似たような数値のレンズがリリースされています。シグマのほうが遥かに低価格でコストパフォーマンスの高いレンズに仕上がっていますが、防塵防滴仕様では無いので注意が必要。一方、Milvusは防塵防滴仕様ですがMFレンズのため素早いフォーカシングには不向き。バランスを考慮するとこのレンズはまだまだ現役であり、Fマウントの24mm F1.4としては最有力候補と言えそうです。
Radojuvaの実写作例を確認すると、確かに心地よい描写に見えます。ただし、玉ボケが騒がしく見えるのが玉に瑕。

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