DPREVIEWがNikon Z 7とSony α7R IIIの比較記事を掲載しています。
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どちらも素晴らしい画質のカメラ
- ボディデザイン:
・Z7は同社ミドルクラスの一眼レフカメラと同程度のビルドクオリティであり、多くのニコンユーザーにとって心地よいと感じるグリップを備えている。この点でニコンはいい仕事をした。
・αシリーズは2世代を経てかなり成熟してきている。特にα7R IIIはより快適なグリップとAFジョイスティックを実装した。・しかし、当社の見解としてはソニーのグリップはまだ小さすぎ、Z7ほど快適ではない。
・どちらも防塵防滴を主張しているが、ニコンはより一層充実した耐候仕様だ。ソニーのようにバッテリー室周辺のシールが欠けていることは無い。
・Z7にはOLEDサブモニタが搭載され、一眼レフユーザーにアピールできる可能性を秘めている。
・エルゴノミクスは好みが分れると思うが、両機を比較するとニコンが優れている。- ユーザーインターフェース:
・Z7のUIは一眼レフを明確に反映してD850と似たものとなっている。操作は簡単だ。
・Z7とは対照的にソニーα7R IIIのメニューは(従来と比べて)進化しているものの、混乱することがある。
・どちらもカスタマイズ可能な「マイメニュー」を持っており、問題を軽減することができる。
・Z7のタッチパネルは多くの操作が可能であり、カメラに欠かせない機能となっている。しかし残念ながらタッチパッドAFには対応していない。
・一方のソニーは限定的だ。タッチパネルによるメリットは誤操作のリスク以下となっている。タッチパッドAFやタッチAFに対応しているが直感的な操作性ではない。
・Z7は使いやすいメニュー画面を持ち、ソニーは幅広いカスタマイズに対応している。それぞれにメリットはあるが、全体的な評価をするとニコンだ。- 画質:
・どちらのカメラも良好なレンズと組み合わせることでとても高画質であり、解像度の差はごく僅かだ。
・一般的に我々はニコンの色を好んでいるが、ソニーはカラーサイエンスを大きく改善し、高感度ISO時のノイズ低減に秀でている。- AF:
・Z7は493点の位相差AFを備え、フレームの90%をカバーしている。ソニーの灰色なAFポイントと比べて明るく見やすい。
・α7R IIIはZ7ほどカバーエリアが広くないものの、コントラスト検出方式でカバーできる。さらに瞳AFは追従モードで動作し、より低照度でAFが動作する。
・Z7の致命的なポイントは一眼レフにあった3Dトラッキングが無いことだ。一眼レフ市場で最高のAFシステムを持っているにも関わらず、ミラーレスではα7R IIIのほうが良好だ。もし一眼レフのシステムを導入できるのであれば逆転するかもしれない。- 動画:
・どちらも4K UHD 30pと1080/120pでの撮影が可能だ。どちらも高解像センサーらしくフルサイズ画角時はラインスキップやピクセルビニングを利用することとなる。
・どちらも全画素読み出しのSuper35時はとてもハイクオリティな4K動画だ。
・ニコンはソニーと比べて情報量の多い外部出力4:2:2 10bitに対応している。ただし、N-logの内部記録は非対応で4:2:0 8bitに制限される。
・ソニーは4:2:0 8bitだがS-logで内部記録に対応している。さらにHDR対応モニタで有効なハイブリッドログガンマを実装。さらにHLGモードではRAWのヒストグラムやゼブラ表示が完璧なため最適なRAW出力が可能だ。
・どちらもピーキングやゼブラ・ログガンマアシストに対応している。また、どちらも5軸手振れ補正とマイク・ヘッドフォン端子を備えている。
・どちらも像面位相差AFを利用した効果的なフォーカシングが可能だ。我々はソニーが優れていると予想していたが、ニコンはさらに感銘を受けるものだった。Z7の動画AFはこれまで見てきた中で最高だ。
・さらに重要なことは何を追従したいのか簡単に指定できることだ。
・ワークフローや要求されるものによりけりでこのカテゴリは「引き分け」といきたいところだが、我々は使い勝手の面からニコンに軍配を上げるだろう。- EVF/LCD:
・電子ビューファインダーは同程度の仕様だが、Z7はライブビュー中や連写中も解像度が落ちないのに対し、ソニーは解像度が低下する(再生モード時はフル解像度)。
・そしてニコンのファインダーは非球面レンズとフッ素コーティングを備え、比較的複雑な光学設計となっている。とてもリアルで明るく鮮明なファインダーだ。(訳注:α7R IIIも非球面・フッ素コーティングを採用しています。)
・一方でソニーは少し長いアイポイントを有している。
・どちらも背面モニタを備えているが、解像度は明らかに上Z7が有利だ。- カードスロット:
・Z7は物議を醸しているXQDシングルスロットだ。一方でソニーはデュアルスロットでバックアップやオーバーフロー、JPEG/RAWの分化に対応している。- レンズ・マウント:
・大口径のレンズマウントは将来的に大口径レンズの開発でリードするかもしれない。
・現時点ではラインナップの多いEマウントが有利だ。そしてシグマを始めとして成長し続けているEマウントアダプター群も存在する。サードパーティの勢いも活発だ。
・ニコンはマウント情報を開示していない上、まだ3本のレンズしかリリースしていない。しかし、FTZアダプターを使うことでZマウントレンズの登場を座して待つ必要は無いだろう。
・今のところソニー有利だが、将来的にZマウントが巻き返す可能性がある。- その他機能:
・Z7にはフォーカスブラケットや多重露光、微速度撮影やタイムラプス動画の撮影が可能だ。
・α7R IIIはボディアプリ非対応となりインターバルタイマーを使うことが出来ない。
・α7R IIIはセンサーシフトを利用した高解像撮影機能を持っている。ノイズ低減やダイナミックレンジでメリットがあり、信じられないほどシャープな画質となる。- パフォーマンス:
・Z 7は追従連写5.5fpsだが、12RAW 9fps AE固定で追従AFに対応している。一方でα7R IIIは追従AF/AE対応で10fps連写だ。
・さらに重要なポイントはバッファであり、Z 7はバッファが詰まりやすい。
・バッテリーパフォーマンスにも差がある。全体的にZ7とα7R IIIはよく似ており、良いレンズとの組み合わせで素晴らしい画質となるカメラだ。
Z7は第一世代にも関わらずとても優れたエルゴノミクスを持っている。そして優れた4K画質や最高の動画AFにより飛躍的に動画仕様が向上した。本当に欠けているのは一眼レフの3DトラッキングAFくらいだろう。
α7R IIIは瞳AFやロックオンAFを持っており、ニコンよりも優れたオートフォーカスが可能だ。さらにデュアルメモリーカードスロットや連写性能、バッテリーライフなど優れたパフォーマンスも差別化できる要素となるだろう。
とのこと。
全体的に良いところもあれば気になるところもある状態で「第一世代としてはかなり良いのじゃない?」と言った結論となっています。明らかに批判されているポイントを今後どのように改善・対処していくのか気になるところですね。
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