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E PZ 10-20mm F4 Gはズーム全域で非常に均質かつ高い解像性能

Lenstipがソニー「E PZ 10-20mm F4 G」のレビューを公開。小型軽量でインナーズームの広角レンズですが、ズーム全域で非常に均質かつ高い解像性能が得られると評価しています。

Lenstip:Sony E PZ 10-20 mm f/4 G

外観・構造:

  • レンズマウントは金属製である。
  • レンズ内部は良好な作りに見える。
  • 外装はプラスチック製だ。
  • 製造国は中国である。
  • 花形レンズフードが付属する。

携帯性:

  • 最軽量・最小クラスのレンズだ。
  • インナーズーム方式のため全長に変化は無い。

操作性:

  • AFLボタンやAF/MFスイッチのほかにズームスイッチを搭載している。
  • ズームリングは電子制御式だ。
  • フォーカスリングは緩めのトルクだが快適に操作できる。
  • フォーカスリングのストロークは約150°だ。

フォーカス:

  • ZV-E10との組み合わせで非常に高速だ。
  • ピント全域を0.2秒で移動する。

手ぶれ補正:

  • 記載なし。

解像性能:

  • α7R IIIのRAWで測定する。
  • 良像の基準値は39-41lpmmだ。
  • 最高のレンズで75-80lpmmとなる。
  • ズーム全域で非常に均質的な性能だ。F5.6以降の絞り値で大きな性能差は見られない。
  • 中央のピークは10mmで73lpmm、望遠端で67lpmmだ。
  • フレーム端もズーム全域で一貫して優れている。絞り開放から60lpmmの高い数値を酢飯、絞ると少し向上する。
  • 解像性能に関して、このようなレンズでこのような結果を期待するのは難しい。ソニーは本当に良い仕事をしたようだ。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • ベストの描写では無いが、このようなレンズでボケを期待している人はいないだろう。

色収差:

  • 軸上色収差について大きな問題はない。
  • 倍率色収差は望遠側ほど数値が低くなる。全体的に影響は少ない。

球面収差:

  • 完璧な補正状態ではなく、前後のボケ質には明らかな違いが見られる。

歪曲収差:

  • カメラの歪曲収差補正をオフにすることは出来ない。
  • RAW現像時に補正をオフにすると、-9.97%の非常に大きな歪曲収差が発生する。
  • 15mmでも-3.37%と目立ちやすく、望遠端で+1.22%の糸巻き型となる。
  • 10mmの画角は補正後に正確となる。補正をオフにすることで、さらに広い画角を楽しむことが可能だ。

周辺減光:

  • 10mmは-2.57EVとなるが、15mmや20mmは影響が遥かに小さい。

コマ収差:

  • コマ収差について大きな問題は見られない。
  • 非点収差は平均で10.2%と低~中の間だ。広角側で大きく、望遠側で小さくなる。

逆光耐性:

  • インナーズームの広角レンズながら逆光耐性は良好だ。
  • フレーム外でもゴーストが発生することはあるものの、コントラストの低下はない。

作例集

総評

古いE 10-18mm F4 OSSの後継機モデルのリリースは素晴らしいことだ。より広いズームレンジ、よりコンパクトなサイズ、インナーズームで防塵防滴仕様、そして映像制作者が嬉しいパワーズーム構造など、どのように分析しても評価できるポイントだらけだ。

解像性能は、我々のテストで弱点が見当たらない。中央は非常に良好で、周辺部でも十分に良好だ。絞り開放でも非常によく補正されており、特に批判すべき点はない。色収差や、コマ収差、非点収差に深刻な問題はなく、逆光耐性も適切だ。また、オートフォーカスは効率的で、何の問題も生じない。

いくつかの欠点はあったが、予測可能なカテゴリのみだ。RAWファイルの歪曲収差は大きいが、JPEGはソフトウェアで非常に効果的に補正され、公称値の画角に大きな差は無い。周辺減光は目立つが、このパラメータとレンズの物理的なサイズを考えると、避けられないように見える。

売り出し価格は850ユーロだ。前モデルよりも高く、実際のところ良いニュースではない。価格が少し下がり、前モデルに少し足せば購入できる場合、このレンズを選択するのは良い考えだと思う。

  • 長所
    ・インナーズームで防塵防滴仕様
    ・中央画質がとても良好
    ・周辺画質が良好
    ・軸上色収差が実質ゼロ
    ・倍率色収差がわずか
    ・非点収差がおだやか
    ・逆光耐性がきちんとしている
    ・AFが高速かつ静かで正確
  • 短所
    ・歪曲収差が目立つ
    ・周辺減光は目立つ

とのこと。
同時に登場した「E 11mm F1.8」「E 15mm F1.4 G」ほど高解像ではないものの、広角ズームでこのように高い均質性を備えたレンズは珍しいですね。さらにLenstipのテストでは、周辺部の解像性能は他2本の単焦点レンズよりも良好となっています。色収差や非点収差なども良好に補正しており、問題となるのは補正が可能な歪曲収差と周辺減光のみとなっている模様。

これで小型軽量・インナーズーム・防塵防滴仕様となっているのだから魅力的。APS-C用ズームレンズとしては少し高価ですが、価格は社外製のタムロン「11-20mm F/2.8 Di III-A RXD」と同程度。開放F値を取るか、互換性やパワーズームを取るか悩ましいところですねえ。

注意点はE 10-18mm F4 OSSと異なり光学手ぶれ補正を搭載していないこと。Lenstipは言及していませんが、ボディ内手ぶれ補正を持つカメラが少ないソニーAPS-C Eマウントでは気を付けておいたほうが良いポイントかなと。将来的に手ぶれ補正搭載カメラが増えると良いですねえ。

ソニー E PZ 10-20mm F4 G 最新情報まとめ

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