Lenstipがキヤノンの交換レンズ「EF70-200mm F4L IS II USM」のレビューを掲載しています。
- 前モデルと比べて重く大きくなっているが、同世代の競合レンズと比べて小さく軽量だ。
- マウント面から2cmほど奥へ隠れた後玉は固定されて動かない。周囲は完全に密閉されている。
- レンズ鏡筒はマグネシウム合金製だ。
- 三脚座は別売りである。
- 47mm幅のズームリングは快適なグリップで70mm、100mm、135mm、200mmの焦点距離を表示している。
- レンズは日本製だ。
- 35mm幅のフォーカスリングは滑らかで程よい抵抗量の動作だ。ケチのつけようがない。ピント全域の回転量は160度である。
- 手ぶれ補正は約4段ほどの評価できるパフォーマンスだ。公称値よりも少し低いがとても良好な結果だ。
- 解像度
・EOS 5D Mark IIIのRAWファイルに基づいている
・良像の基準値は30-32lpmmだ
・単焦点で45-50lpmmに達することがある。
・Zeiss Otus 1.4/85で49.2lpmm・SIGMA 85mm F1.4 Artで51.6lpmmだ
・このレンズの中央解像度はF4ズームとしてはセンセーショナルな結果だ。前モデルと同様、70mmが最も低下するがそれでも44lpmm近い。ベストは中間域でF4-F5.6にかけて46-47lpmmと素晴らしい結果だ。ズームレンズとしては並外れたパフォーマンスである。
・テレコンを装着してもF5.6から40lpmm、F8まで絞れば42lpmmに達する。
・APS-C領域でも135mmの結果が最も良好だ。70mmや200mmの結果は少し低下するのみと驚くべきパフォーマンスだ。弱点は存在せず、テレコンとの相性も良い。
・フルサイズ四隅でさえ弱点は無い。やはり135mmで最も良好となり、70mmや200mmは僅かに低下する。テレコンを装着しても心配要らずの画質だ。
・テスト結果は完璧だ。拍手喝采- 軸上色収差は適切に補正している。ただし、テレコンを装着すると色ずれが目に付く。
- 倍率色収差は135mmで実質ゼロ、70mmや200mm、そしてテレコンを装着すると結果は少し悪くなる。しかし、0.05?0.07%と十分に低い数値を維持している。
- 球面収差は完璧な補正では無く、前後のボケ描写に違いがある。
- 歪曲収差はAPS-C領域でまったく気にならない。フルサイズ領域では70mmで-1.39%、135mmで+1.26%、200mmで+1.91%となる。
- コマ収差はフルサイズ四隅でも影響は僅かだ。とても肯定的な評価を下すことが出来る。この結果はタムロンよりも遥かに良好だ。
- 非点収差補正はコマ収差よりさらに肯定的な評価となる。テスト結果の平均値はわずか1.9%と驚くべき結果だ。テレコンを装着すると増加するが、それでもたった3%だ。
- ボケ描写はケチのつけようがないものの、玉ボケは四隅で口径食の影響が目に付く。
- 周辺減光は70mm F4で-0.90EVと文句ナシだが、中間域では-1.41EVまで増加、200mmでも-1.36EVとなる。悔過は悪く無いが、ライバルと比べて若干劣っている。
- 15群20枚のレンズ構成ということもり、逆光耐性の低下が懸念される。結果はレンズ構成を考えるとそれほど悪く無い。トキナーより良好、ニコンやタムロンよりも少し良好だ。
- フォーカス速度はピント距離全域を0.8?0.9秒で移動する。フォーカスリミッターを利用することで0.3秒まで短縮する。動作音は小さい。
- フォーカス精度は非難する余地がなく、再現性は高い。
長所:頑丈な防塵防滴鏡筒・優れた中央画質・非常に良好なAPS-C領域・良好なフルサイズ四隅・とても良好な軸上色収差補正・僅かな倍率色収差・APS-C領域の僅かな歪曲・コマ収差の問題無し・非点収差がほぼゼロ・APS-C領域の周辺減光・素晴らしいボケ・静かで正確なAF・効果的な手ぶれ補正・×1.4 IIIテレコンとの相性がとても良好
短所:僅かな球面収差・逆光耐性がもう少し良いと良かった・ライバルと比べて周辺減光が大きい
間違いなく優れたレンズだ。数多くの見事な長所を持ち、欠点は僅かで些細なものである。
しかし競合レンズも強力なパフォーマンスを発揮し、さらに比較して安価な選択肢が存在する(タムロン「70-210mm F/4 Di VC USD」など)。キヤノン純正の古いF4 ISズームも比較して300ドルほど安く検討する価値がある。
一切妥協せず、キヤノンレンズのファンならばこのレンズを選択するのが良いだろう。楽しめるレンズであることは疑う余地がない。
とのこと。
昨年中ごろに登場したばかりの、各所で非常に評価の高い新設計のキヤノン望遠ズームレンズですね。Lenstipの評価も他とほぼ同じとなっている模様。より安くて良いレンズが存在するものの、オートフォーカスの精度や信頼性を合わせて検討すると間違いのない選択肢と言えそうです。
価格は高いと言いつつ、前モデル「EF70-200mm F4L IS USM」と比べて2万円ほどしか差がありません。今から購入を検討するのであれば多少背伸びをしてでもII型のほうが良さそうですねえ。価格を考えると三脚座は付けて欲しかったなと思うのが正直なところ。
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