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キヤノンEOS R5はユーザーが待ち望んでいた完成度の高いカメラ

DPReviewが正式発表されたばかりのキヤノン「EOS R5」に関するファーストインプレッションを公開。このクラスとしては高価なモデルですが、豊富な機能と性能の組み合わせで匹敵するカメラは存在しないと評価しています。

DPReview:464Canon EOS R5 initial review

新機能・比較

  • EOS R5のセンサーは全く新しいものだ。そしてEOS-1D X Mark IIIでも使用していたDIGIC Xプロセッサーと組み合わさっている。
  • センサーは4500万画素と高解像だ。テストはまだだが、キヤノンはEOS Rと比べてダイナミックレンジを1段強化したと主張している。さらに読み出し速度が向上し、ローリングシャッターも最小限に抑えているそうだ。
  • センサーとプロセッサーの組み合わせにより、メカシャッター時にAF/AE追従の12コマ秒連写を実現、さらに電子シャッターでは20コマ秒の連写に対応している。
  • CFexpressでもSD UHS-IIでも深いバッファを利用可能だ。SD UHS-IIでも12コマ秒連写で87枚のRAWを撮影できると言われている。
  • RAWは約35?42MBだが、C-RAWを使うとファイルサイズは半分となる。
  • EOS 5D Mark IVで導入された「デュアルピクセルRAW」機能が向上している。背景の明瞭度やスマートフォンのようなリライティング機能を備えている。
  • EOS R5はコンシューマーカメラとしては初めて8K動画(ALL-I・IPB・RAW)に対応したカメラである。連続撮影時間は29分59秒だ。カメラに冷却ファンが無いことを考えると特に印象的な仕様である。
  • RAW動画は8K DCIにのみ対応している。他すべての解像度でALL-I・IPBを利用でき、4K 120pでの撮影も可能だ。
  • オーバーサンプリングした4K動画も利用可能である。8K出力が元となっているのでディテールが豊富な結果を得ることができる。ただし、30pだ。
  • ゼブラやフォーカスピーキング、フォーカスガイドなどを利用可能だ。
  • キヤノン初となるボディ内手ぶれ補正を搭載している。最大8段と圧倒的な効果であり、IS非搭載のRFレンズが魅力的に見えてくる。
    DIGIC Xプロセッサーがレンズのジャイロセンサーやプロセッサーと連携して補正効果を最大化しているようだ。
  • オートフォーカスはキヤノン製カメラの中で最も進んだシステムとなっている。デュアルピクセルCMOS AF IIと呼ばれ、センサー全体をカバーしている(レンズによる)。
  • さらにディープラーニング技術により、人間の目や頭部、犬・猫・鳥の目や身体を検出して追従することができる。眼鏡越しでも人の目をうまく追従しており、動物でも同様に信頼できるものであった。顔が完全に隠れている状態でも頭部を認識して追従し続ける。
  • F1.2レンズと組み合わせることで、-6EVの低照度AFに対応している。
  • F22と暗いレンズでも中央エリアでオートフォーカスが動作する。
  • カメラには人物と動物の優先順序設定が備わっているが、設定しなくとも動物の目を追従していることが分かった。ただしこの場合は信頼性が少し低いように見える。
  • 感度を調整できるAFジョイスティックと適切な配置のAF-ONボタンが存在する。1D X Mark IIIのようなスマートコントローラーは存在しないが、背面モニタでタッチパッドAFを利用可能である。これは初期設定で無効となっているため、利用する場合は設定を変更しなければならない。
  • 1D X Mark IIIと同じく静止画・動画で10bit HDRファイル出力に対応している。これは最新のHDRモニターを使うことで、説得力のある表現を可能としている。従来よりハイライトとシャドウの諧調が良くなる。
    パナソニックの「HLG写真」は同等の機能だが、キヤノンはより洗練されたPQを使用している。
    この出力を利用する際はハイライト優先モードの使用がおススメだ。
  • 残念ながらカメラのモニタはHDR非対応だ。しかしビューアシスト機能を利用することが出来る。
  • EOS R5のエントリー価格が高いことを考えると、少なくともほぼすべての点で競争力があることは心強い(高解像度のショットモードがないことは最も明白な欠落だ)。
  • しかし最も重要なのは、他のカメラを上回るスピード、高解像度の動画、将来性のあるHDR動画や静止画出力を提供していることだ。

ボディ・操作性

  • 人間工学の観点から言えば、EOS R5はキヤノンのベテランユーザーにお馴染みのものだ。
    他のシステムに慣れている人でも、合理的で快適なカスタマイズが可能なはずだ。
  • EOS R5は、EOS Rとキヤノンのハイエンドデジタル一眼レフカメラのマッシュアップであり、その結果は非常にうまく機能している。
  • おそらく一部のユーザーにとって最も重要なのは、AFジョイスティックが搭載され、AF-Onボタンが良好な配置となっていることだろう。
    タッチパッドAFを有効にする必要性を全く感じないほど、十分かつ高速に機能することがわかった。
  • キヤノンは、EOS R5がEOS 5D Mark IVと同じ程度に密閉されていると主張している。公式な数値は示されていないが、水滴やほこりが侵入する可能性のあるポイントには目に見えるガスケットが施されている。
  • グリップの握り心地は快適で、一般的なハイエンドデジタル一眼レフカメラよりも小型軽量でありながら、多くのコントロールポイントを維持していることがわかる。
  • EOS Rから引き継がれたのは、カメラ上部にあるモードボタンだ。カメラのすべての静止画撮影モードにアクセスでき、「INFO」を押すと、カメラのすべての動画撮影モードにアクセスすることができる。
  • EOS R5は、競合他社に負けず劣らずの大型高解像度ディスプレイを搭載している。ファインダーは576万ドット、倍率0.76倍の有機ELパネルだ。
    ファインダー倍率は他のオプションに比べてわずかに劣るが、それでも十分な大きさで、23mmのアイポイントで隅々まで見えないと感じた場合には、画像サイズを少し小さくするオプションも用意されている。
  • 背面モニターは3.2インチのバリアングルモニタで、210万ドットの解像度だ。白昼間に使用する場合は輝度を上げる必要があるかもしれない。
  • R5はバッテリーを節約するために低いリフレッシュレートでファインダー・モニターを利用する機能がある。
    逆により高いリフレッシュレートで、ファインダーを60fpsから120fpsに向上させることができる。
  • 我々の目には60fpsで良いように見えるが、デジタル一眼レフの光学ファインダーに慣れている人は120fpsの方が綺麗に見えると思う。
  • EOS R5のメニューはキヤノンが何年も前から繰り返してきたものと同じ構成だ。複雑なカメラになればなるほど、必然的にメニューは複雑となるが、動画撮影中は動画設定のみ、静止画撮影中は静止画設定のみにアクセスできるようにすることで少し簡略化している。
  • キヤノンのオートISOの動作は我々がモダンカメラで見たいと考えている機能そのものだ。
    ISO値の上限と下限を備え、ISO値がブーストされる前に最低シャッター速度を指定することができる。
  • または焦点距離に応じた「オート」'を選択することが可能だ(ズームの場合は特に便利)。デフォルトのオート値は1/焦点距離のシャッタースピードを使用するが、より速い、もしくはより遅いシャッタースピードを維持するために調整することができる。
  • オートISOはマニュアル露出モードでも使用可能だ。
  • R5とR6にはLP-E6NHという新しいバッテリーを採用している。旧型「LP-E6N」と同じフォームファクタだが、容量は14Whから16Whへ少し改善している。
    カメラには付属の充電器があるものの、USB経由でボディ内充電が可能だ。

ファーストインプレッション

EOS R5の特筆すべき点は、ハイエンドのデジタル一眼レフカメラを使っていることを彷彿とさせることだ。これは偶然ではない。

率直に言って、EOS R5はほぼ全てのタイプの写真撮影に適応することができる。当然、そのために支払う対価はこのセグメントで最も高い希望小売価格である。
しかしプリプロダクションモデルを使った経験から言うと、画質、応答性、オートフォーカス、動画のスペック、使い勝手など、この組み合わせを満たす競合カメラしないと確信している。

EOS R5とEOS R6両機種は、その性能の高さと「完成度の高さ」を感じさせるカメラであり、デジタル一眼レフにしがみついている一部のユーザーが本当に待ち望んでいたものだと思う。

ただ、ここにたどり着くまでには、予想以上に時間がかかってしまった。

とのこと。
2018年に登場したEOS Rがもう少しEOS R5に近い形で登場していれば良かったのになと思うRユーザーがここに。手持ちのEOS Rと見比べると、R5は確かに完成度の高いカメラに仕上がっているようです。
最初から素直にマルチコントローラー搭載していればよかったものを!(恨み節)

個人的には効果抜群のボディ内手ぶれ補正に期待。光学手ぶれ補正のみでも高い補正効果と感じていたので、ボディ内手ぶれ補正が加わることで鬼に金棒。
滝や川を手持ち撮影でスローシャッターを簡単に撮影できるとしたら個人的にはゲームチェンジャーとなるかもしれません。手持ちのα7 IIIやZ 7では少し心もとないのですよね(あと2?3段ほど補正効果が欲しい場合が多い)。

8K RAWなど高度な動画機能はほぼ使わないので、出来ればアップグレードキーなど別売り対応で、本体価格を少し下げて欲しかったところ。魅力的なカメラに違いありませんが、流石に50万円近い価格設定は躊躇します。
また、8K RAWを目当てに購入を検討している人もMicro HDMI端子だったり、連続撮影時の熱処理(20分の連続撮影後は冷却時間が必要っぽい)点には注意が必要そうです。

最新設計のイメージセンサーにも注目。EOS Rよりダイナミックレンジが1段向上となると、ソニーα7Rシリーズに匹敵するパフォーマンスを備えているかもしれませんね。高解像センサーと言うこともあり、風景撮影に頼もしいお供となるかもしれません。

Photons to Photosのダイナミックレンジテストの結果を確認すると、EOS Rからちょうど1段分の改善が見られるとソニーα7R IVに匹敵する性能となります。ISO感度が400を超えると差が無くなるものの、EOS R5がどのような傾向となるのかテスト結果を待ちたいと思います。

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