Phillipreeveが「LAOWA FFII 15mm F5.0 Cookie」のレビューを公開。解像性能のピークや逆光耐性には妥協が必要となるものの、小型軽量で手頃な価格の超広角レンズとして魅力的な選択肢となる模様。
Phillipreeve:Review: Laowa 15mm 5.0 Cookie – Tiny and Useful
訳注:E/Zマウントは電子接点ありの自動絞り対応。それ以外は完全マニュアルレンズ。
- 外観:金属とプラスチック素材。小さなレンズフードが付属。
- 構造:電子接点を備え、自動絞りに対応。更新用USBポートあり。マウント部にゴム製ガスケットがあるため、カメラへの装着が非常に硬い。
- 携帯性:VM 15mm F4.5 IIとほぼ同じサイズ。
- 操作性:F5-F22まで1段刻みのクリック付き絞りリング。
- MF:
・ストロークは90度で正確に操作できる。期待よりも抵抗感が弱い。僅かにオーバーインフがあるものの、許容範囲内。距離エンコーダーには非対応で、ピント距離は常に4mと表示される。
・ライカM版は0.7mまで距離連動。0.12mまでピント合わせが可能。ストロークは100度あり、Eマウント版よりも抵抗が強い。近距離のストロークが短く、ピント合わせが難しい。
・フォーカスブリージングは中程度。- 手ぶれ補正:
- 解像性能:悪くない性能だが、高解像センサーに見合うレンズではない。近距離は驚くほど良好。
- 像面湾曲:記載なし。
- ボケ:適したレンズとは言えないが、接写性能が高いのでボケを大きくすることが出来る。
- 軸上色収差:かなり目立つが補正が可能。
- 倍率色収差:心配無用。
- 球面収差:記載なし。
- 歪曲収差:Zero-Dとは言えない。補正プロファイルが必要。
- 周辺減光:想定していたよりも穏やか。それでも3.2EVの強い減光。α7R IIIとの組み合わせで色被りはない。
- コマ収差:良好な補正状態。
- 逆光耐性:特定の状況で目立つフレアが発生する。場合によってはリングフレアとなる。
- 光条:F5.6から明瞭な描写。
- 作例集:リサイズのみ。
- 総評:コンパクトで安価な超広角レンズ。高解像で最高の結果を得るには絞る必要があり、競合製品と比べると逆光耐性で見劣る。それでも(超広角をあまり使わない人からすると)価格とサイズは魅力的。
- 競合について:
- 備考:
定評のある広角レンズを多数リリースしているVenus Opticsが手掛ける2024年の最新レンズ。399ドルと手頃な価格で、フルサイズに対応する15mmのコンパクトなレンズサイズを実現しています。開放F値が大きいものの、競合する同じようなスペックのレンズも同程度の絞り値。
また、最近のLAOWAらしく、部分的に電子制御を導入。ソニーEマウントとニコンZマウントには電子接点があり、絞り制御はカメラ側で操作することが可能(このため絞りリングがありません)。
Phillipreeveのレビューによると、解像性能のピークや逆光耐性には妥協が見られるものの、小型軽量で低価格な超広角レンズとしては検討する価値のあるレンズのようです。色被りが無いのでミラーレスカメラでも使いやすそう。
LAOWA FFII 15mm F5.0 Cookie 最新情報まとめ
レンズの仕様
発売日 | 2024.11.5 |
初値 | 399ドル |
レンズマウント | M / E / RF / Z / L |
対応センサー | フルサイズ |
焦点距離 | 15mm |
レンズ構成 | 9群13枚 |
開放絞り | F5.0 |
最小絞り | F22 |
絞り羽根 | 5枚 |
最短撮影距離 | 0.12m |
最大撮影倍率 | 0.2倍 |
フィルター径 | 39mm |
手振れ補正 | - |
テレコン | - |
コーティング | 不明 |
サイズ | φ53×32mm |
重量 | 104g |
防塵防滴 | - |
AF | MF限定 |
絞りリング | あり |
その他のコントロール | - |
備考 | 電子接点なし |
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