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RICOH GR IIIを使いこなす ファーストインプレッション編

このページではリコーイメージングのコンパクトデジタルカメラ「GR III」のファーストインプレッションを掲載しています。

GR III ファーストインプレッション

シンプルな外観だが一見してGRと分かるスタイリッシュなデザイン。

色はGRらしいマットブラックではなく、なぜかダークグレー。個人的にはこのカラーバリエーションのカメラがあったら買っていたかもしれません。

箱の中には本体の他に…

  • 説明書・保証書
  • ストラップ
  • 充電器
  • USBケーブル C端子
  • バッテリー

が入っています。後述しますが、バッテリー消費激しいので予備を買い足すかモバイルバッテリーは必須。

デザイン

スライドショーには JavaScript が必要です。

ぱっと見はいつものGR。

APS-C GRとしては横幅がグッと狭まりコンパクトになっています。三脚ネジ穴は相変わらず光軸上から外れているため注意。

フラットなボディデザインは踏襲されているため、ポケットや隙間スペースに収納しやすいのはGood。この特性を持つAPS-CデジカメはGRくらいでしょう。

この携帯性で28mm単焦点レンズを持ち歩けるのは素晴らしい。

方向ボタンのアイコンが微妙に傾いているのがややマイナス。これはもう少しなんとかならなかったのだろうか。

サイズ・重量

1.7型コンデジやソニー以外の1型コンデジと同程度のサイズ感。大変素晴らしい。

この筐体の中に18.3mm F2.8レンズとボディ内手ぶれ補正とAPS-Cセンサーが収まっているとは…。

質感

マグネシウム合金製の筐体はコンパクトながらしっかりとした質感。

とは言え、RX100 Vを尻もちの拍子に変形させた過去があるので取り扱いには気を付けたいところ。

一方、モードダイヤルやシャッターボタン、方向ボタンやホイールなどはプラスチック感が強い。せめてモードダイヤルくらいはアルミ削り出しが良かったですねえ。

ホールド

程よいフロントグリップとサムレストで小型サイズながら十分良好。親指と中指でしっかりカメラをホールドできるため、人差し指はシャッターボタンに集中できる。

カメラストラップは右肩のみならず右下にも取り付けることが可能。ダイヤル操作を邪魔せずストラップを装着できるのは有難い。

レスポンス

起動速度がかなり速い。爆速と言っても過言では無いはず。当然ながら電源オフも早い。

ポケットからさっと取り出し、パチリと一枚とってポケットに戻すような撮り方だと恩恵がとても大きく感じます。電源ボタンは他のボタンと比べて僅かに凹んでいるので誤操作する心配は少ない。

タッチパネルの応答性は良好で、メニュー画面でもタッチ操作が可能。マルチタップの反応が僅かに遅延するものの、通常のタップやドラッグ、ピンチイン・ピンチアウトの応答性はとても早い。

リコーイメージング初のタッチパネル対応機としてはかなり良くできていると感じます。

フォーカス

AF性能に期待は禁物

K-70と同じく像面位相差AFを搭載しているものの、レンズユニットがボトルネックとなっている印象。ミラーレス一眼カメラのような高速性は期待できず、ロックオンやコンティニュアスAFはアテにしない方が良いくらい。

ブリージング(ピント移動に伴う画角の変化)がかなり大きいため、接写時に1点フォーカスを使うと指定エリアが意図した場所から外れてしまうこともしばしば。

速いところでは速いけど、それでも四隅の1点AFはあまりおススメできないかも。

幸いにも被写界深度が深いレンズスペックなので、状況が許すのであれば絞ってスナップモード使ったほうが早い。

スナップモード

従来通りピント距離固定でフォーカス要らずのスナップモードを搭載。

モニタ左側にピント距離と絞り値に応じた被写界深度が表示されるのでとても分かりやすい。

このモードとは別にフルプレススナップ(シャッター半押しせずにいきなり全押し時に指定したピント距離で撮影するモード)があるので使い分けると便利。

タップ操作対応

タップ操作に対応しているのでエリア指定が非常に楽ちん。

ALLエリアでも一時的にタップ操作で1点AFを使うことが出来るほか、MFやスナップモードでもタップしてエリアを指定することで一時的にAFを利用することが出来る。

動作音

フォーカス動作音はそこそこ発生。動画撮影時にはそれなりに音を拾うはず。このカメラで動画をメインに使う人はいないでしょうけども…。

レンズ

解像

とても良いレンズ。

4群6枚と非常にシンプルな構成のレンズながら、絞り開放から四隅までかなりシャープに写る。

近接でもピント面のシャープさは維持され、絞れば被写界深度内がパキっと写る。

収差

倍率色収差や歪曲収差も目立たず、周辺減光も(レンズサイズを考慮すると)かなり少ない。

コマ収差は絞り開放の四隅、像高8~9割から外側で僅かに発生。ただし、実写で目立つほどでは無く、絞れば急速に改善する。

色・コントラスト

いわゆる「優等生レンズ」な描写ですが、シンプルなレンズ構成でヌケが良いのかRAW現像で色がしっかりと出る。

ボケ

18mm F2.8とあまりボケ量を稼げないレンズですが、接写性能が高いので寄ってやれば結構ぼける。ボケ質は前後どちらも滑らかで、画角を考慮すると非常に良好。

玉ボケには非球面レンズの影響が僅かに見られるものの、特に悪目だちはしないため問題無し。

画質

高感度ISOノイズは最近のAPS-Cらしいパフォーマンス。ISO6400ではそれなりにディテールが低下するものの、きめ細かいノイズなので個人的には実用範囲内。カメラ出力のノイズリダクションではディテールが溶け気味となるためRAW現像で微調整するとイイ感じ。

RAWファイルがDNG形式のためか、Lightroomなどで現像すると処理が比較的軽い。

GR IIIでは従来の画像設定とエフェクトが統合されています。この過程でなぜかクロスプロセスが抜け落ちてしまい使うことが出来ません。個人的にリコーイメージングのカメラで好きな効果だったため惜しい。

ワイドコンバージョンレンズ

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マスターレンズほどでは無いものの、コンバージョンレンズとしては非常に良好なパフォーマンス。

絞り開放の四隅は僅かに甘くなるものの、1段絞ればほどピークのパフォーマンスを得ることが出来る。倍率色収差が僅かに発生しているので、こだわるなら現像で色抜きをしたほうが良いかも。

アダプターへの取り付けは49mmねじ込み式。このためレンズフードはゴム製のかぶせ式となっている。埃などごみが付着しやすく除去し辛いのが難点。

アダプターは49mm、コンバージョンレンズは72mmフィルタースレッドを備えているのでフィルターワークが可能。(アダプターにワイドコンバージョンレンズの情報が記録されているのでEXIF情報はおかしくなるかもしれない)

プラスチック製のレンズアダプターは作りが非常にチープ。マグネシウム合金のGR IIIと比べると非常に脆そう。さらにGR IIIへ装着しても少しガタツキがある。

操作性

露出補正

小型軽量化の代償として露出補正ボタンとAEF/AELレバーを失ったのはやはり残念。

特に露出補正機能はADJレバー固定でカスタマイズ不可。他のダイヤルやボタンで操作できないのは頂けない。ADJレバーの機能は任意に変更できると良かった(押し込み後のADJモード設定5枠はカスタマイズ可能)。

背面ホイール

現状で背面ホイールの役割が少なく、ここに露出補正を適用できるようになると便利。

MF距離をホイールで設定するように割り当てられているが、ホイール感度が悪く近接から無限遠まで移動させようとすると非常に手間がかかる。

Fnボタン

Fnボタンにクロップ機能を割り当てるとかなり使いやすかった。35mm・50mmクロップはDNGファイルもクロップ後のイメージが出力されるので便利。

背面ホイールは正直なところ空気。機能を割り当てることが一切できないのでメニューや一部露出モードでしか使うことが出来ない。

手ぶれ補正

3軸4段の補正効果と言われているボディ内手ぶれ補正を内蔵。このコンパクトボディに補正ユニットが入っていると俄かには信じられない。

実際に試してみると、3段分の補正効果で安定。4段分の場合は多少失敗が混じりやすい印象。とは言え、今までと比べると遥かい撮影しやすくなっているはず。

手ぶれ補正の自動オン/オフ機能は「セルフタイマー時に補正がオフになる」という機能。LEICA Q2のように「シャッタスピードが1/60秒以上の時は補正オフ」と言った機能では無いらしい。

バッテリー

小型軽量・ボディ内手ぶれ補正の割を食っているのがココ。

大動脈から出血しているかの如く電力を消費するため、1~2時間ほど密度の濃い撮影をすると残量が半分以下となっているはず。

そもそも論として1,040mAhしかない小サイズのバッテリーであることに加えて、ボディ内手ぶれ補正という消費電力の高そうな機能が備わっているので仕方ない。こまめな充電が不可欠。

モバイルバッテリーか予備バッテリーはマストアイテムと言い切っても良いくらい必須。バッテリーは空の状態からモバイルバッテリーによるUSB経由の充電で約40分ほどかかる。最善を尽くすのであれば予備バッテリーとモバイルバッテリーを併せ持つのが望ましい。

起動速度が速いのだから、スリープ設定を1分より短い時間で設定できると良かった。(電源切ればいいのだけど…)

悪いことばかりではない。

前述したようにUSB充電対応となった上にUSB給電にも対応。しかもバッテリー無しでも動くため、最悪バッテリーが切れたとしてもモバイルバッテリーとUSBケーブルで使うことが出来るのは地味にありがたい。

その他

電源オフ時でも再生ボタン長押しで(レンズを格納したまま)再生機能を利用可能。そのままメニュー画面への移行もできる。

メニュー画面、再生画面から離脱するとレンズが展開して通常モードへ移行。

前述したようにUSB給電で動作するため、バッテリーを消費せずにじっくりGRのカスタマイズが出来るのはGood。

参考:メニューシステム一覧

メニューシステムのレビューは後日専用ページを公開予定

今回のおさらい

GR IIIのポイント

  • 頑丈なマグネシウム合金筐体
  • さらにコンパクトになったAPS-C 18.3mm F2.8搭載カメラ
  • 起動速度がとても速い
  • レスポンスが良く高機能なタッチ操作
  • 2019年のカメラとしてはオートフォーカスがイマイチ
  • 高解像・低収差・高彩度・高コントラスト・良質ボケのレンズ
  • プラスチッキーなレンズアダプター(49mmフィルター対応)
  • 画質低下の少ないワイドコンバージョンレンズ(72mmフィルター対応)
  • イマドキのAPS-Cらしい高感度ISOノイズ耐性
  • 背面ホイールの機能性がイマイチ
  • 露出補正はADJレバー固定
  • 3段分で安定した成功率の3軸手ぶれ補正
  • バッテリーライフは非常に短い
  • USB充電・給電対応

オートフォーカスが期待値を下回ってたものの、他のポイントは全体的に良好。特にAPS-Cセンサーで28mmレンズをこの携帯性で実現しているのが素晴らしい。タッチパネル機能を備えたことでフォーカス・メニュー操作が予想以上に快適となった感じ。

レンズはよりシンプルとなってリニューアルされているものの、光学性能は2400万画素センサーで偽色が発生してしまうほど良好でマクロ性能はかなり向上している。同時に登場したワイドコンバージョンレンズも画質低下を最小限に抑えた良好な光学性能で満足のいくクオリティ。

GR IIの実勢価格と見比べてしまうと高価と感じてしまうものの、上記メリットを考慮するとコストパフォーマンスは案外悪く無い。

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