PhotographyBlogがパナソニック「LUMIX S PRO 16-35mm F4」のレビューを掲載しています。非常に良好な解像性能を備えたコンパクトな広角ズームレンズのようですね。やや高価ですがそれだけの価値はありそう。
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- 「LUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S.」と共に2019年終わりごろに登場した。現時点においてパナソニックSシリーズで最も広い画角をカバーしている風景撮影に最適な選択肢である。
- 全てのLマウントレンズは設計のばらつきを最小限に抑えた高水準な作りである。外装のデザインは「LUMIX S PRO 24-70mm F2.8」と同じだ。
- 防塵防滴仕様の頑丈な金属鏡筒である。
- LUMIX S1Rと組み合わせた際のバランスはとても良好だ。重量は500g、全長はほぼ100mmだ。他社の16-35mm F4と比べて最も小さく、最も軽いレンズである。
- 多くの広角F4ズームと同じく鏡筒は少し太く、フィルター径は77mmを使用する。
- ズーム操作で内筒が伸縮するものの、広角端で最大10mm長くなるだけだ。
- レンズにスイッチは存在しない。ただし、AF/MFを切り替えることが出来るフォーカスクラッチを内蔵している。
- フォーカスクラッチ操作時のMFはリング上の焦点距離表示に加えてファインダー上でも同じ表示を確認可能だ。
- 最短撮影距離はこのようなレンズとしては期待通りの数値(0.25m)だ。ズームレンジ全域で一貫しており、35mmで最大撮影倍率0.23倍を利用可能だ。
- フォーカスブリージングが抑えられ特に動画に最適だ。実際に確認すると、僅かにブリージングが残っているものの非常に良く抑えられている。
- レンズに光学手ぶれ補正は搭載していないのでボディ側の手ぶれ補正を利用する。このレンズとLUMIX S1と組み合わせた際の補正効果は最大で5.5段だ。
- ズームリングには5つの焦点距離が表示されている。回転角は100度あるので広角端から望遠端まで操作するには2~3回ほど手を持ち返す必要がある。
- ズームリングはとても滑らかに動作する。焦点距離を操作すると1mmごとに表示が変化するので正確に操作が可能である。
- フォーカスリングもズームリングと同様の抵抗感がある。素早く操作も可能な滑らかさだ。
- LUMIX S1Rと組み合わせた際のオートフォーカスは高速かつ静かに動作する。風景撮影でフォーカス速度は気にならないが、クローズアップする際に利便性に気が付くはずだ。
- 動画時のオートフォーカスは静止画と比べて滑らかさを重視した動作となっている。
- 他のレンズと同様、レンズキャップとフードはしっかりと装着できる。
- 絞り開放の四隅で色収差を確認できるが、F5.6で減少し、F8でほとんど解消する。ボケの色づきも非常に良好な補正状態だ。
- 周辺減光は16mmで顕著となり、35mmでは穏やかとなる。どちらもF5.6まで絞ると減光が大きく改善し、F8で解消する。16:9のアスペクト比で撮影すると減光は目立たない。
- 16mmで歪曲収差が確認できるものの、20mmで大きく減少し、24mmでは皆無だ。以降の糸巻き型歪曲は気にならない。
- 逆光時のフレアは良く抑えられているが、ゴーストが発生する場合がある。
- 絞った際の光条はF16がベストとなる。F22まで絞ると回折で画質が軟化してしまう。正直なところ、問題無い光条だが広角レンズとしてはより良好な形状を期待していた。
- 超広角F4ズームでボケの質感は優先順序が低い。とは言え、このレンズのボケ描写には満足している。
- シャープネス16mm:
ズームレンジ全域でスウィートスポットはF5.6?F11だ。この絞り値ではフレーム全体がシャープとなる。F4の絞り開放も非常に見事なシャープネスであり、F5.6との違いを確認するには細部を確認しなければならない。
F16でソフトな描写には少し残念だ。このレンズを風景撮影で使う場合はF13を超えないように設定する必要がある。このため被写界深度に制限がある。F22まで絞るとさらにソフトとなるだろう。- シャープネス20mm:
F5.6~F11ではフレーム端までシャープな描写だ。被写界深度内にあればF4の四隅も非常に良好である。- シャープネス24mm:
F5.6~F11ではフレーム端までシャープな描写だ。被写界深度内にあればF4の四隅も非常に良好である。- シャープネス28mm:
F5.6~F11ではフレーム端までシャープな描写だ。被写界深度内にあればF4の四隅も非常に良好である。- シャープネス35mm:
F5.6~F11ではフレーム端までシャープな描写だ。被写界深度内にあればF4の四隅も非常に良好である。防塵防滴仕様で頑丈ながら小型軽量な広角ズームレンズだ。マニュアルフォーカスクラッチの操作性は好印象でオートフォーカスは高速かつ静音性が高い。光学手ぶれ補正こそ搭載していないものの、LUMIX S1と組み合わせる限り必要とは感じないはずだ。
画質は16-35mmのレンズに期待するものであり、F4?F11の間で非常にシャープだ。被写界深度が満たすのであれば絞る必要は無い。残念ながら回折の影響が強くF16でディテールの低下が見られる。
一眼レフの16-35mm F4と比べると高価だが、パナソニックSシリーズのレンズとしては特に目立つ値付けではない。非常に良好な作りのレンズである。
とのこと。
同クラスのレンズとしては小型軽量ながら非常に優れた光学性能を備えている模様。F4広角ズームレンズとしては驚くほど高価ですが、それだけの価値を備え散ると言えるのかもしれません。
既にFlickrにレンズ専用のグループページが作成され、130点以上のユーザー投稿が公開されています。そちらを確認しても非常に優れた広角ズームレンズであることが分かります。ボケもなかなか綺麗に見えます。効き目の高いボディ側の手ぶれ補正が助けとなり、インテリアなど屋内での撮影でも重宝しそうですね。
悩ましいのは同マウントにおけるシグマ「14-24mm F2.8 DG DN」の存在。ズームレンジやF値、フィルター非対応などの点で特性の異なるレンズですが、本レンズより低価格で広い画角を備えているのは魅力的と言えそうです。
LUMIX S PRO 16-35mm F4交換レンズデータベース
関連レンズ
一眼レフ用(要MC-21)
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