MEIKE AF 85mm F1.4 はGM IIより優れた中央解像

Lenstipが「MEIKE AF 85mm F1.4」のレビューを公開。いくつか欠点があるものの、85mm F1.4 GM II 以上の優れた中央解像性能を発揮する安価な大口径レンズと評価しています。

Lenstip：Meike 85 mm F1.4 FF STM

外観：鏡筒は黒いプラスチックで覆われ、前方に向かって直径が大きくなる。

構造：絞り羽根はクラス最大の12枚で、金属製マウントにはUSB-Cスロットが付いている。

携帯性：物理的な寸法の最適化にはあまり配慮されておらず、この機器はグループ内で最大かつ最も重い。

操作性：15mmの絞りリングがあり、グリップ用のリブとF1.4からF16までの絞り目盛りが付いている。リングは1/3EVステップで作動し、クリックレス設計で映画製作者向き。丸いフォーカスロックボタンと、フォーカスモードを切り替えるAFMFスイッチも備えている。

AF：
・オートフォーカスの速度は平均的で、全体移動するのに0.6～0.7秒かかる。
・絞りがF2.8以上ではこの時間が少し長くなる。
・照明条件が悪いと、フォーカス時間が1秒に延び、「ポンピング」が見られることがある。
・オートフォーカスレンズに慣れていないメーカーとしては悪くない結果。

MF：
・距離や被写界深度スケールはなく、回転速度に応じてストロークが変化する。
・回転を速くすると距離範囲全体を移動するのに120度、ゆっくり回すと270度近く。
・フォーカスブリージングは約14%で、高いレベル。

手ぶれ補正：記載なし。

解像性能：
・フレーム中央では優れた結果を示し、FE 85mm F1.4 GM II（3倍以上高価）に勝る性能を発揮する。
・APS-C/DXセンサーでは、階段状の解像度の低下が見られるが、依然として非常に良好なパフォーマンスを保つ。
・フルサイズ端は伸び悩み、F5.6で自然な結果が得られる。

像面湾曲：

ボケ：
・ボケは非常に良好で、円は均一で滑らかな光の広がりを示す。絞りを絞った際に現れる明るい縁は強烈ではない。
・フレーム中央では、F2.8まで絞っても美しい円形を保ち、12枚の絞り羽根がその効果を実現している。
・口径食はやや問題があり、絞りを2EV絞っても改善されない。

軸上色収差：問題無し。

倍率色収差：とても少ない。

球面収差：
・フォーカスシフト効果は、F1.4からF2.0でほとんどなく、F2.8で顕著。
・補正が不完全でも、フレーム中央では良好な結果が得られている。

歪曲収差：フルサイズでほぼゼロ。拍手喝采の結果。

周辺減光：53%（-2.17 EV）という高い数値。大きなレンズだが小さなソニーGMよりも目立つ。

コマ収差：大きな問題無し。。

逆光耐性：非常に弱い。明るい光源がフレーム外に少しでもあると、斜めのフレアが発生し、画像全体が台無しになる可能性がある。逆光でポートレートを撮影する場合は、設定に十分注意する必要あり。

光条：記載なし。

作例集：

総評：
・完璧なレンズではないが、主な用途では大きな問題にはならない。
・サイズと重量を考慮すると目立つ周辺減光と逆光耐性は不満。
・顕著なフォーカスブリージングは映画製作者向けに気になる点。
・球面収差はフレーム中央の画質が素晴らしければそれほど重大な問題ではない。
・妥協点はあるが、それを適切に配置して煩わしさを最小限に抑え、強みを最大限に活かしている。
・価格が約470ドルで、ライバルのFE 85mm F1.4 GM IIが3倍以上高価であることを考慮すれば、十分に評価に値する。

競合について：記載なし。

備考：

中国レンズメーカーとしては初となるフルサイズ当のF1.4 AFレンズ。ミラーレス用の85mm F1.4の中では大きく重い選択肢ですが、469.99ドルと手ごろな価格を実現しています。手ごろな価格にも関わらず、防塵防滴や絞りリングにも対応。光学性能に問題がなければコストパフォーマンスの高い製品。

Lenstipのレビューでは、ソニーG Masterに匹敵以上の解像性能を発揮していると評価。Sony Alpha Blogでも同様の評価となっているので、確かに優れた中央解像を実現している模様。隅で大きく低下するものの、ポートレートレンズで重視する領域ではありません。サンプルを確認しても、確かにF1.4から良好な結果が得られているように見えます。色収差など画質に影響する収差は良く抑えられており、課題は逆光耐性くらい。

ビルドクオリティも良好で、絞りリングが備わっているのは嬉しいポイント。AFも大部分の撮影で問題がないものの、絞った際や低照度時にパフォーマンスが低下するらしいので注意が必要。このあたりは純正・ライセンス契約のサードパーティレンズに分があるようです。本レンズはUSB-Cポートを備えているので、将来的にファームウェアアップデートで互換性が向上すると良いですね。

Meike AF 85mm F1.4 最新情報まとめ