NOKTON 50mm F1.2 Aspherical E-mountは創造的な写真を撮るのに適したレンズ

ePHOTOzineがコシナ「NOKTON 50mm F1.2 Aspherical E-mount」のレビューを掲載。絞り開放は少しソフトながら、創造的な写真を撮るには満足のいく描写と評価。さらに絞れば十分シャープとなるみたいですね。

ePHOTOzine：Voigtlander 50mm F/1.2 Nokton E Lens Review

レンズの紹介：

現在、フォクトレンダーの商標権はコシナが使用している。そして、その名前を正当化する優れたレンズを作り続けている。

ビルドクオリティ：

フィルター径は58mmだ。レンズフードはこのフィルターにねじ込むタイプである。

金属製レンズマウントには電子接点が備わっている。

レンズ構成は2枚の非球面レンズを含む6群8枚だ。絞り羽根は12枚で構成している。

残念ながら防塵防滴仕様ではない。

携帯性：

434gと重いレンズだが、α7R IIIに装着するとバランスは取れている。

操作性：

絞りリングはレンズ前面にあり、1/3段ごとにクリックストップが発生する。

絞りリングの回転方向はニコンやPENTAXと同じだ。しかし、フォーカスリングは逆である（キヤノンと同じ）。

絞りリングはクリックを無効にすることも出来る。これにより動画撮影に適した操作となるが、この切替手段の解説がレンズに付属していない。

絞りリングのクリックを切り替えるためには、リングをボディ側でスライドさせ、同時にリングを回転させる必要がある。

フォーカスリングは0.45mから無限遠まで滑らかかつ均質に回転する。

オートフォーカス：

記載なし。

マニュアルフォーカス：

マニュアルフォーカスは難しいかもしれないが、電子接点を搭載することでボディ側の自動アシストを利用することが出来る。

最も難しいのはF1.2の浅い被写界深度はわずかな動きやピントのずれで、本来よりもソフトな画質となってしまうことだ。

手ぶれ補正：

記載なし。

解像性能：

中央はF1.2とF1.4で非常に良好、F2からF11まで優れた結果となり、F16で非常に良好だ。

端はF1.2とF1.4でソフトで、F2で良好、F2.8で非常に良好、F4からF8で優れた結果を得ることが出来る。F16も非常に良好だ。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

本当に滑らかで心地よい描写だ。

色収差：

色収差は極僅かだ。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

+0.40％のわずかな糸巻き型だ。これは驚くほど少ない数値である。

周辺減光：

F1.2で光量落ちが見られる。

F2.8まで絞るとかなり少なくなる。

コマ収差：

記載なし。

逆光耐性：

逆光耐性は十分良好だが、光源がフレーム内にあるとコントラストが低下する。

総評

MFレンズは万人向けとは言えないが、α7R IIIや、おそらくAPS-Cカメラでも、とても扱いやすいレンズだ。かなり重いが、安心できる作りであり、カメラとのバランスはとても良好だ。撮影結果も素晴らしく、開放ではややソフトな仕上がりになり、中央部では約F2、周辺部ではF2.8でシャープになるように調整されている。非常に満足のいく創造的な写真を撮ることができる、個性的なVoigtlanderのレンズである。強くおススメできる一本だ。

長所：
・良好なシャープネス
・良好な色収差補正
・絞ると改善する光量落ち
・低歪曲
・ビルドクオリティ
・被写界深度表示
・F1.2
・個性的

短所：
・絞り開放がソフト
・防塵防滴なし
・MF限定

とのこと。
NOKTONらしく、絞りで表情の変わる描写に仕上がっているみたいですね。絞り開放がNOKTONらしいソフトな描写を楽しむことができ、絞れば全体的にシャープな結果を得られる模様。絞っても中央と隅のパフォーマンスは均質化しないものの、十分実用的な画質と感じるかもしれません。
また、電子接点を搭載するミラーレス用設計のレンズであり、フルマニュアルながら自動アシストを利用したり、レンズ情報をカメラに記録できるのは便利。

気になるボケ描写は、既にFlickr上で公開されている500点を超えるユーザー投稿で確認するのがおススメです。様々なシーンや時間帯で撮影した作例が見つかり、状況によってどのような描写となるのか確認することが出来ます。

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