Mobile01が「OM SYSTEM OM-1」の初期レビューを公開。高ISO感度や連写性能が非常に優れていると評価する一方、被写体検出で前ピンになったり、連写時にバッファが詰まると言った問題を指摘しています。
Mobile01:OM SYSTEM OM-1 評測報告|突破片幅限制 性能旗艦當之無愧!
ビルド・外観:
- E-M1 Mark III比で細かい部分の変更点が多い。
- 「OM SYSTEM」のロゴは前面左下に配置されている。
- 従来通り2040万画素だが、積層型BSIセンサーとなり連写性能などが強化されている。
- 両肩のボタンやダイヤルは従来機と比べてプラスチッキーだ。高級機としては残念な質感である。
- 製造国はベトナムだ。
バッテリー:
- BLX-1バッテリーを初めて採用した。
- 野鳥の撮影で2250枚の撮影をし、まだ76%のバッテリーが残っていた。
- USB-PDによる急速充電に対応している。
インターフェース:
- 3.5mmヘッドホン・マイクに対応している。
- HDMI AではなくDに対応しているのは残念だ。
- デュアルSD UHS-IIカードスロットを搭載している。
携帯性:
- 134.8×91.6×72.7mm、511gのカメラだ。
グリップ:
- E-M1 III比で大きくなっている。
操作性:
- この種のカメラとしてはドライブ・AFモード変更に手間がかかり過ぎる。
- 録画ボタンには初期設定でハイレゾショットが登録されている。カスタマイズ可能だが、最初は録画撮影のつもりで誤操作してしまった。
- AF-ONボタンが追加され、親指AFに設定しやすくなっている。
手ぶれ補正:
- 換算90mmの焦点距離で、1/1.6秒のシャッタースピードにおける成功率が4/10だ。
- 同じ環境で1/3秒で撮影すると、成功率は5/10となった。
ファインダー:
- 576万ドットで120fpsのリフレッシュレートを備えたEVFは本当に素晴らしい。
モニター:
- 3.0型 162万ドットはタッチパネルに対応したバリアングルモニタだ。
メニューシステム:
- 記載なし。
フォーカスシステム:
- 被写体検出で「車両・航空機・鉄道・鳥・動物」を選ぶことが出来る。
- 鳥を検出して撮影すると、翼にピントが合っていることもある。被写体検出は改善の余地がある。
- 瞳をスムーズに検出するが、後頭部の場合は検出せず、クラスター表示で追従し続ける。精度は良好だ。
連写性能:
- 従来機は18fpsまでAF/AE追従可能だった。
- OM-1は50fpsでのAF/AE追従連写が可能だ。
- 連写は速いがバッファが追い付かない。SD UHS-IIでは90枚までしか撮影ができず、それ以上の撮影では目詰まりする。
- バッファを欠くことなく撮影したい場合は10fpsを使用すると良いだろう。
解像性能:
- 三脚・手持ち撮影のハイレゾショットに対応している。
高感度ISOノイズ:
- ISO感度は200-25600の間で調整可能だ。
- 拡張ISO感度で80-102400まで利用できる。
- ISO 1600でディテールは非常に良好だ。
- 実用的な画質はISO 3200~6400までだ。
- OM-1は過去最高のISO感度性能である。
- α7 IIIと比べるとまだ少し差がある。
ダイナミックレンジ:
- -4EVの結果を復元すると色被りが発生する。
- +3EVの復元まで安心して使用できるが、+4EVでは大部分が白飛びする。
- 全体的なパフォーマンスは良好で、APS-Cやフルサイズと競争する機会もあるだろう。
画質・仕上がり機能:
- 記載なし。
動画:
- 4K 60p 102Mbpsでの撮影が可能だ。
- 12bit RAW出力にも対応している。
総評
画質・メニューシステム・AF/連写性能の点で非常に感動した。
以前のマイクロフォーサーズはISO500以下を維持したかったが、OM-1の高感度性能には驚いた。ISO1600でもまだ実用的だ。フォーカス性能はキヤノンやニコン、ソニーと同等だと思うが、AF-CはEOS R6ほどではない。50fpsの連写性能はクレイジーだが、90枚で目詰まりするのは残念である。以前から過酷な環境で使われることが多く、アウトドアでの使用に適している。もしも長年E-M1シリーズを使い続けており、マイクロフォーサーズにとどまりカメラをアップグレードするのであればOM-1がおススメだ。長所:
- 大きく良好なグリップ
- 格段に向上したダイナミックレンジ
- ISO1600まで良好なディテールのISO感度性能
- 50fpsのAF/AE追従連写
- 1053点のオールクロスAF
- 被写体検出AF
- 40万回のシャッター耐久
- SD UHS-IIデュアルカードスロット
- ND64までのライブND
- 最大8段分の5軸手ぶれ補正
- IP53の防塵防滴
短所:
- ESP測光時の50fpsは精度が低い
- バッファが90コマで目詰まりしやすい
- ドライブとAFを一度に設定変更したい
とのこと。
部分的に改善の余地を残しているものの、従来機と比べて大幅に進化しているポイントが多いカメラとなっていますね。特にAF/AE追従の50fps連写や1053点のオールクロスAF、被写体検出AFなどが魅力的と言えそうです。ただし、連写時はバッファが詰まりやすく、被写体検出は狙った部分にピントが合わないなど、不満と感じる部分もそれなりにある模様。確かにバッファクリアはもう少し速いと良かったですねえ。
私も発売日からOM-1を使い続けています。RAWの高ISO感度はE-M1 III比で顕著な改善は無いと感じるものの、(NR込みの)JPEGは非常に良好な画質と感じています。色や露出・トーンに問題が無ければ、積極的にJPEGを使いたいと思うくらいには良くなっています。特にISO2000~6400付近の画質が使いやすくなっていると感じます。
ダイナミックレンジで驚くほどの改善はないように見えますが、白飛びを回避するような露出となる場合が多く、結果的にハイライト方向に余裕のあるRAWが多いように感じています。全体的に少し暗いと感じたら、カメラの適正露出を調整してみるのも一つの手。
オートフォーカスはMobile1が指摘しているように改善の余地が多い。
確かに手前にピントを合わせる傾向が強く、特にAFフレーム内に前景があると引っ張られやすいように感じています。枝が多い野鳥撮影や複数人が入り乱れるアクション・スポーツのようなシーンはまだ苦手かなと。逆に手前に急接近する被写体を追従する場合はかなり強力なツールとなるはず。マイクロフォーサーズとしては高価なカメラですが、20万円で積層型CMOSセンサーの高速カメラが手に入ると考えると安いと感じるかも。
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