ePHOTOzineがキヤノン「RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM」のレビューを公開。フレーム端で性能が低下するものの、キットレンズとしては高性能で、低価格であることから買わない理由が見つからないと評価。
ePHOTOzine:Canon RF-S 18-45mm F/4.5-6.3 IS STM Lens Review
(基本的なスペックなどの紹介は割愛しています)
外観・構造:
- プラスチックパーツが目立ち、巨大なRFマウントから先細りする形状は少し奇妙でアンバランスが外観だ。
- レンズマウントはプラスチック製だが、カメラにしっかりと装着することが出来る。
- レンズ構成はプラスチックモールド(PMo)非球面レンズを含む7群7枚構成である。
- フッ素コーティングや防塵防滴には非対応だ。
- レンズフードは別売りだ。
携帯性:
- コンパクトなうえに130gと非常に軽量だ。
- カメラに装着しても重心の変化はほとんど無い。
操作性:
- 小さなコントロールリングはフォーカス操作にも利用する。
- ズームリングの表示は正確だ。
フォーカス:
- ステッピングモーター駆動で動作する。
- 静かで高速、そして正確なAFだ。
- MF時はAF時よりも最短撮影距離が短くなる。
手ぶれ補正:
- 4段分の光学手ぶれ補正を搭載している。
解像性能:
- 18mmの中央はF4.5から優れた結果が得られる。フレーム端は中央からは程遠く、F4.5でまずまず、F5.6で良好、F8で非常に良好だ。
- 24mmの中央はF5からF8まで優れた結果が得られる。フレーム端は絞り値全域でまずまずで、F8のみ良好となる。
- 35mmの中央はF5.6~F8で優れた結果が得られる。フレーム端はF5.6でまずまずで、F8~F11で良好となる。
- 45mmの中央はF6.3で非常に良好、F8で優れた結果が得られる。フレーム端はF6.3~F11で良好だ。
- 優れた中央解像にフレーム端が付いていけないのは残念だが、被写体が中央にある場合はシャープな結果となる。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- とても心地よい滑らかな描写だ。
色収差:
- 補正オフで中央は皆無、フレーム端でも非常に低い。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 18mmで-0.24%m、24mmで-0.03%の樽型歪曲だ。
- 35mmで+0.03%の糸巻き型歪曲、45mmでゼロとなる。
周辺減光:
- 18mmで-1.5EVだ。
- 35mmはほぼゼロとなる。
- 45mmはほぼゼロとなる。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- フレアやゴーストを発生させるのは難しい。
- レンズフードは有用だと思うが、明らかに必要と言うわけでは無い。
総評
平均的なキットレンズよりも優れている。ただし、中央と比べて周辺部のシャープネスが非常に劣るのが残念だ。このレンズを何に使うかによるが、多くの場合は日常の写真撮影の要件をすべてカバーする理想的なコンパクトレンズとみなすことが出来る。さらに他のレンズよりもはるかに近くにピントを合わせることが可能だ。
また、Vloggerにとっても理想的なレンズかもしれない。EOS R10のキットレンズとして購入した場合は100ポンドで購入できるので買わない理由が見つからない。しかしキヤノンが低価格帯のレンズにフードを付けないのは残念だ。
一般的な意味で、このレンズは性能が良く、その用途を華麗にカバーし、一般的な写真撮影には間違いなくお勧めできるレンズだ。もしも端から端まで高いシャープネスを求めているならば、他のレンズがより良い選択かもしれない。
- 長所:
・優れた中央解像性能
・逆光耐性
・色収差補正
・歪曲収差が少ない
・小型軽量
・コストパフォーマンス
・高速かつ正確なAF
・接写性能
・コントロールリング- 短所:
・フレーム端の解像性能
・防塵防滴ではない
・レンズフードが別売り
とのこと。
EOS R10のキットレンズとしても入手できる小型軽量なRF-Sレンズですね。単品では4万円前後ですが、キットレンズとして入手する場合はカメラの価格に1.5万円ほどの追加費用で購入することができます。光学性能は完璧からは程遠いものの、良好な中央解像性能や諸収差の補正を実現しているようです。
私もEOS R10のキットレンズとして入手しました。確かにプラスチッキーで安っぽい質感が気になるものの、小型軽量でEOS R10のようなコンパクトボディと相性が良く、携帯性に優れたレンズとなっています。接写時はePHOTOzineのテスト結果のようにフレーム端に向かって顕著な画質低下が見られるものの、風景など撮影距離が長くなる場合はそこまで大きな性能低下は感じません。歪曲収差や色収差の補正状態を高く評価していますが、あくまでもカメラ側のレンズ補正の結果と思われ、光学的にはやや目に付く収差が残っているので注意が必要です(特にプロファイルを利用できない現像方法の場合)。
キヤノン RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM 最新情報まとめ
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