RF24-105mm F2.8 L IS USM Z 野心的なデザインだが操作性がいまいち

PCmagがキヤノン「RF24-105mm F2.8 L IS USM Z」のレビューを公開。24-105mm F2.8の野心的な光学設計を評価しつつ、静止画用としてはいまいちな操作性、別売りの高価なPZアダプターなどを批判的に指摘しています。

PCmag：Canon RF 24-105mm F2.8 L IS USM Z Review

外観：
・24-105mmをF2.8でカバー。
・パワーズームに対応しているが、高価な別売りアクセサリが必要。
・最小限のデザインでセンスのあるLシリーズのレンズ。
・三脚リング搭載。三脚座は取り外し可能。
・アクセサリメーカーは開発費を正当化できるほどの需要がないと言及
（交換用の三脚座を作る予定がない）

構造：ポリカーボネート製の外装。防塵防滴・フッ素コーティング。

携帯性：珍しいインナーズーム構造。とても大きく重い。PZアダプター装着でさらに重くなる。

操作性：
・絞りリングが静止画で機能しない。動画で無段階操作が可能。手持ち撮影時は誤操作しやすい。コントロールリングは適切な代替手段。
（今後登場するカメラで静止画利用が可能になるとのこと）
・別売りアクセサリで対応するパワーズームの需要は非常にニッチ。三脚リングにクリックストップはない。
・PZアダプターはカメラから電力が供給されるが、フルスピードで動作する場合は外部電源が必要。
・フォーカスリミッターやAF/MF、手振れ補正などのスイッチを搭載。

AF：高速かつ静かで正確。広角側でフォーカスブリージング。標準以降はほとんど目立たない。

MF：リニア・ノンリニアどちらも対応。リニア時は270度の長いストローク。

手ぶれ補正：珍しいズーム域に加えて手振れ補正まで搭載。効果的だが動画撮影時はジンバルが必要。

解像性能：R5との組み合わせでとても良好だが周辺に向かって低下する。F5.6-8まで絞ると周辺の性能が向上する。望遠側でコントラストが低下するが絞ると非常に良好。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：玉ねぎボケの兆候があり、縁取りも目立つ。個人的に縁取りは気にしないが、玉ねぎボケは残念。

軸上色収差：ボケの色づきは見られない。

倍率色収差：記載なし。

球面収差：未補正の場合に隅が黒くなる。

歪曲収差：広角側で強めの樽型。望遠側で糸巻き型。

周辺減光：記載なし。

コマ収差：記載なし。

逆光耐性：フレア耐性は良好。

光条：F22で魅力的な描写。

作例集：リサイズのみ。

総評：野心的な光学設計だがエルゴノミクスがいまいち。静止画で機能しない絞りリングや別売りPZアダプターは要確認。光学的には歪曲収差や玉ねぎボケが欠点になる。

競合について：RF24-70mm F2.8 L IS USMがより手頃な価格で、手持ち撮影が容易。

備考：

とのこと。
一般的な大口径標準ズームよりも望遠端が長く、24-105mm F4のようなズーム域をカバーする便利なF大口径ズームレンズ。追加のアダプターでパワーズームにも対応しており、遠隔のズーム操作なども利用可能となる模様。代償として大きく重く、非常に高価なレンズとなっていますが、必要な人にとっては価値のある105mm F2.8と言えるかもしれません。別売りのパワーズームアダプターも非常に高価である点に注意。

PCmagのレビューでは、Lシリーズとして低めの評価となっています。他に類を見ない24-105mm F2.8ではあるものの、静止画用としては絞りリングや未補正の歪曲収差などが気になり、動画用としては別売りの高価なPZアダプターが欠点になるとのこと。

とはいえ、単純に幅広いズームレンジでF2.8が必要な撮影現場では、面白い選択しとなるかもしれません。この場合はタムロン「35-150mm F/2-2.8 Di III VXD」がライバルとなりそうですが、今のところRFマウント用は存在しません。

キヤノン RF24-105mm F2.8 L IS USM Z 最新情報まとめ

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