SIRUI AF 85mm F1.4 FF 柔らかく滑らかなボケが強みとなるレンズ

Dustin Abbottが「SIRUI AF 85mm F1.4 FF」のレビューを公開。解像性能はスウィートスポットや癖などがあるものの、ボケは柔らかく滑らかで、全体的な描写が強みなると評価しています。

Dustin Abbott：Sirui Aurora 85mm F1.4 Review

外観：Sirui の製品は製造品質と機能が向上し、Aurora シリーズはやや型にはまったデザインが特徴である。現在のカラーバリエーションは黒のみ。外観はすっきりしているが、文字はやや太く目立つ。付属のレンズフードはシンプルで、リブ付きのグリップリングが特徴的だが、プラスチック製で安っぽい印象を与える。

構造：絞りは15枚羽根で、美しい円形を形成。他社製品を上回る仕様である。背面にはファームウェア更新用のUSB-Cポートを搭載。耐候性ガスケットやフッ素コーティングが施され、シールもいくつかある。レンズバレルはアルミ合金製で、アルマイト加工のサテン仕上げが美しい。文字やバッジは少し過剰だが、全体的には高品質に見える。

携帯性：85mm F1.4としては明らかにコンパクト。

操作性：絞りリングはクリック付き（1/3ストップ）とクリックなしを切り替え可能。F16とAモード間の戻り止めも確実。AF|MFスイッチやプログラム可能なファンクションボタンを装備。

AF：モーター音はほぼ無音で、動作も静か。フォーカス速度は一般的な状況では良好だが、大きなピント移動にはやや遅れる。シグマよりも少し遅い。

MF：マニュアルフォーカスリングは良好な感触で、抵抗感も適切。遅延なくスムーズに操作可能。

マクロ：最短焦点距離85cm、最大倍率0.12倍で平均的な性能。

手ぶれ補正：記載なし。

解像性能：最もシャープなレンズではないが、F1.4で2.5〜5mのスイートスポットで非常に鮮明。F1.8以降でコントラストが向上し、F4〜F8が最も安定したパフォーマンスを発揮。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：全体的な描写グが優れ、柔らかでクリーミーなボケが特徴。ただし、玉ボケには渦巻き模様が見られる。

軸上色収差：焦点面の前後に若干の軽い色収差 (LoCA、縦方向色収差) が見られますが、私の標準テストでは過度なものではありません。私のチャートでは若干の色収差が見られますが、それほどひどいものではありません。

倍率色収差：実際のショットで見た後では、テストチャートでもかなり強く見られても驚きませんでした。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：糸巻き型歪みがやや目立つ。ポートレートには適しているが過剰。

周辺減光：目立たない。

コマ収差：記載なし。

逆光耐性：太陽光下でも良好な結果を得られる。

光条：記載なし。

作例集：

総評：499ドルという価格で耐候性や優れたボケ、豊富な機能を提供する。ポートレート用途に最適化されており、描写性能が高く、特にボケが強み。他社のよりシャープなレンズもあるが、価格と性能のバランスを考慮すれば競争力がある。

競合について：Samyang の方がわずかにシャープ、Sirui はボケが優れている。

備考：

MEIKEに続き、中国レンズメーカーでは珍しいF1.4に対応するフルサイズ対応のAFレンズ。「85mm F1.4」としては小型軽量で、特にフィルターサイズや重量が控え目。それ以外の仕様は最近のAFレンズの求められる機能を満たしています。ただし、国内での販売価格がシグマと同程度なのは悩ましいところ。

Dustin Abbottのレビューでは、同クラスで最高の解像性能を備えたレンズではない模様。しかし、柔らかく滑らかなボケが強みなると高く評価しています。撮影後に等倍でチェックするような用途ではなく、全体の描写を重視する場合は面白い選択肢となるかもしれませんね。Dustin Abbottのサンプルギャラリーを見る限りでは、確かに柔らかいボケを実現しているように見えます。

SIRUI AF 85mm F1.4 FF 最新情報まとめ