Sony Alpha Blogが「SIRUI AF 85mm F1.4 FF」のレビューを公開。ソニーGM IIやシグマArtほどではないものの、それに次ぐ高性能な85mm F1.4のようです。
Sony Alpha Blog:Sirui 85mm F1.4 Aurora
- 外観:ビルド品質は非常に良好で、人間工学も優れる。唯一の欠点はレンズフードの取り付けが難しい点である。67mmフィルターとしてブラックミストとUVフィルターが付属しており、特にブラックミストは映像撮影での輝きを引き立てる。
- 構造:記載なし。
- 携帯性:85mm F1.4としては非常に軽量で、中型サイズのレンズである。
- 操作性:絞りリングはクリック、クリックレス、Aポジションの設定が可能で、ボディからも制御できる。
- AF:静止被写体へのAFは良好で、瞳AFに問題はない。スポーツ撮影の連写では命中率70%と平均的。
- MF:フォーカスブリージングは中程度である。
- 手ぶれ補正:記載なし。
- 解像性能:テストは主に6100万画素のα7RVで実施。開放全域で非常に優れ、F2でさらに良好、F4で四隅も優秀に達する。価格帯としては優れた性能を発揮。
- 像面湾曲:記載なし。
- ボケ:15枚の絞り羽根により、開放からボケが優れ、F5.6まで中心では円形、境界では楕円形となる。フリンジやオニオンリングがなく、背景のぼかしは柔らかく美しい。
- 軸上色収差:低い。
- 倍率色収差:中程度で目立つ。
- 球面収差:記載なし。
- 歪曲収差:糸巻き型の歪みが目立つ。
- 周辺減光:F1.4で強いが、F4でほぼ解消。
- コマ収差:記載なし。
- 逆光耐性:フレア耐性は平均的。
- 光条:F16で美しい光条が得られる。
- 作例集:
- 総評:Sirui 85mm F1.4 GM Aurora(550ユーロ)は価格に対して優れた性能を持つ。コンパクトかつ軽量で、ボケ味、色再現、背景のぼかしが非常に良い。ポートレートに適し、6100万画素のセンサーでも開放で優れたシャープネスを発揮する。絞りリングの操作性やエルゴノミクスも良好。GM IIやシグマに投資する理由はスポーツ向けのAF性能や歪曲補正を求める場合に限られる。
- 競合について:GM II(2100ユーロ)とシグマ Art(1100ユーロ)は最高のシャープネスを持つ。サムヤン V1とSiruiはほぼ同等だが、特にSiruiは小型軽量、低価格で、ボケ味、色再現、肌の色合いに優れる。純粋な性能ではGM IIとシグマが優位だが、価格を考慮するとSiruiが強く推奨される。
- 備考:
MEIKEに続き、中国レンズメーカーでは珍しいF1.4に対応するフルサイズ対応のAFレンズ。「85mm F1.4」としては小型軽量で、特にフィルターサイズや重量が控え目。それ以外の仕様は最近のAFレンズの求められる機能を満たしています。ただし、国内での販売価格がシグマと同程度なのは悩ましいところ。
Sony Alpha Blogのレビューでは、ソニーGM IIやシグマには及ばないものの、それに次ぐ水準の高い光学性能を備えている模様。レンズサイズが小さく、軽量で、販売価格を考慮するとコストパフォーマンスの高い85mm F1.4と言えそうです。
悩ましいのは国内における価格設定。フランスではシグマの半値で入手できるようですが、日本国内ではシグマArtと価格差がほとんどありません。
レンズの仕様
- フォーマット:フルサイズ
- マウント:E / X / Z
- 焦点距離:85mm
- 絞り値:F1.4-F16
- 絞り羽根:15枚
- レンズ構成:9群14枚
・非球面レンズ 1枚
・EDレンズ 2枚
・高屈折率レンズ 3枚 - 最短撮影距離:0.85m
- 最大撮影倍率:0.1152倍
- フィルター径:67mm
- サイズ:φ80.3×102mm E-mount
- 重量:540g E-mount
- 防塵防滴:対応
- AF:ステッピングモーター
- 手ぶれ補正:-
- その他機能:
・USB-Cポート
・絞りリング クリック解除対応
・AFLボタン
・AF/MFスイッチ
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