IAN WORTHがの富士フイルムXマウント用交換レンズ「VILTROX AF 23mm F1.4 STM」のレビューを公開しています。クリックレスの絞りリングや絞り羽根の動作に癖があるようですが、それ以外はコストパフォーマンスが高いレンズに仕上がっている模様。
外観・AF
- ビルドクオリティはきちんとしており、「XF23mmF1.4 R」より軽量でX-T3と組み合わせた時のバランスは良好だ。全体的な見た目も素晴らしい。
- レンズには素晴らし金属製レンズフードが付属する。
- レンズマウントは頑丈で、フォーカスリングはバターのように滑らかでマニュアルフォーカスに最適だ。XF23mm F1.4と見比べると、ビルドクオリティの点で富士フイルムよりしっかりしているように見える。
- 絞りリングは軽く、私が期待していたよりも緩く感じる。絞り操作は無段階でノッチが無い。クリックレスなので動画撮影には適している。
- 絞りリングを操作すると絞り羽根の動作音が聞こえる。F1.4からF4までは静かだが、それ以降がうるさく、F5.6前後で最悪となる。カメラ内蔵マイクで動画撮影をする場合は動作音を拾ってしまうだろう。外付けマイクでもF5.6-F16における絞り動作音は聞こえる。このためクリックレスの絞りリングであるメリットが薄れてしまっている。
- オートフォーカスは大部分の状況で完璧に動作する。静音性が高く、騒々しいXFレンズより遥かに良好だ。正直に言うと、XFレンズよりも少し速いと感じている。
- 動画撮影時はAFが少し速すぎると感じる。そしてAF速度を遅くする方法が見当たらない。
また、絞り開放時に接写するとピントが外れて元に戻らなくなる。これはF2まで絞ると解消する。- フォーカスブリージングは最小限だ。
- フォーカスリングの操作をリニアな操作に変更することでとても滑らかなフォーカス操作が可能だ。
画質
- 中央のみならず、フレーム端まで信じられない程シャープなレンズだ。XF23mmの絞り開放は特にシャープでは無く、いくらか絞る必要がある。
- 発色・ボケ・コントラストはXF23mmとほぼ同じだ。見分けることが出来ない。
- ボケは良好で素敵な描写だ。
- F1.4からF3.6まで周辺減光が発生する。
- 太陽をフレームに入れるとかなりフレアが発生する。
総評
静止画/動画どちらにも適したレンズだが、どちらでも少し癖がある。絞りを使った滑らかな露出操作に適しておらず、絞り羽根の動作音も混じることから、動画撮影中に絞りを操作しない人は満足以上のレンズとなるはずだ。
静止画ユーザーにとって、キビキビとしたAFや優れた画質、優れたビルドクオリティは気に入ると思う。僅かな周辺減光、レンズフレア、クリックレスの絞りリングにがっかりすることは無いはずだ。
純正レンズの半値だが、不足しているものは何も無い。お金をかける価値があり、純正レンズを買う予算が無い人にとって素晴らしい選択肢となるだろう。
とのこと
動画撮影では少し気になる部分があるようですが、静止画ならクリックレスの絞りリングさえ妥協出来れば問題なさそうです。作例を見る限りではピント面がシャープでボケはまずまず良好に見えます。ステッピングモーター駆動で静かなAFと考えると、純正XFレンズより使いやすいと感じるかもしれませんね。
国内での流通量はまだ少ないですが、Amazon.comでいくつか出品を確認できます。価格は3万円台と安く、サードパーティ製レンズの少ないXマウントにとって面白い選択肢となることでしょう。
VILTROX AF 23mm F1.4 STM 交換レンズデータベース
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