LenstipがVILTROXの交換レンズ「VILTROX PFU RBMH 20mm F1.8 ASPH」のレビューを掲載しています。
- 20?21mm F1.8~2.0のレンズとしてはシンプルな光学設計だが、レンズサイズはとても大きい。また、最も大きいフィルター径を持ち、最も多い絞り羽根の枚数を誇っている。
- 金属製レンズマウントの内側は艶消しされ上手く黒塗りされている。
- 鏡筒は完全な金属製だ。
- 絞りリングには「F1.8-F2.8-F4-F5.6-F8-F11-F16」が表示されている。さらに便利な被写界深度表示も存在する。
- 22mm幅のフォーカスリングは回転角が150度と適切な角度だ。しかし、フォーカスリングの抵抗感は近接側に向かうと強くなり、無限遠側に向かうと強く無くなる。
- レンズフードの他に82mmフィルターアダプターが付属する。
- 解像度:
・α7R IIのRAWを元にしている。
・良像の基準値は39?41lpmmだ。
・最高の単焦点レンズで70lpmmを超える。今のところ、トキナーFiRiN 20mm F2の72.6lpmmやアポランター65mm F2の78.5lpmmがレコードホルダーだ。
・中央は開放から40lpmmを超える肯定的な結果だ。絞ると急速に改善し、F4で68.3lpmmに達する。
・しかしながらAPS-C隅やフルサイズ隅の絞り開放は全く実用的な画質では無い。少なくともF2.8まで絞る必要があるだろう。フルサイズ四隅ならF3.5までは絞りたい。
・直接のライバルとなるFiRiN 20mm F2はAPS-C領域やフルサイズ四隅でより高解像となる。- 軸上色収差は絞り開放でもほとんど目に付かない。
- 倍率色収差も絞り値全域でとても低い数値だ。より高価なFiRiNよりも少し優れた結果である。
- 球面収差の補正は完璧とは言えないが、問題は無いだろう。
- 歪曲収差はAPS-C領域で-1.40%と穏やかな樽型、フルサイズでは-1.06%だ。フルサイズで収差が小さくなっているのは陣笠状歪曲が起因している。FiRiN 20mmはより大きな歪曲収差だ。
- コマ収差の影響は大きく、さらに左右で点光源の変形度合いが異なる。
- 上記のような理由もあり、非点収差の平均値は28%と非常に高い。絞り開放付近の解像性能に影響を与えている理由と言えるだろう。この点でFiRiN 20mm F2の非点収差はわずか2.4%だ。
- 超広角としては非常に良好なボケ質だ。内部に非球面レンズがあったとしても、玉ねぎボケの問題は全くない。玉ボケはとても滑らかだ。
- 周辺減光はフルサイズ四隅で最大-2.38EVだ。これはFiRiNよりも良好な結果である。興味深いことに絞っても周辺減光はあまり改善しない。
- Viltroxの設計者は逆光耐性において自社のコーティングが弱点となることを把握していたのだろう。レンズ構成や鏡筒の形状、そして反射防止塗装を施して非の打ち所がないパフォーマンスだ。
長所:良好な金属鏡筒・とても良好な中央画質・軸上色収差の問題が無い・無視できる倍率色収差・穏やかな歪曲収差・僅かな周辺減光(APS-C)・とても素晴らしいボケ・良好なコストパフォーマンス
短所:絞り開放におけるフルサイズ四隅の画質・非常に目立つ周辺減光・目に付くコマ収差・顕著な非点収差
Viltroxはレンズ市場における新しいプレーヤーだ。レンズラインアップの隙間を埋め、市場競争をより激しくしてくれる。このレンズは手ごろな価格設定で良好な作りだ。今後のさらなる発展を祈る。
とのこと。
全体的にSony Alpha Blogと似たような結果となっているようですね。四隅の解像性能はイマイチですが、色収差補正やボケ描写に優れたレンズとなっているようです。天体や夜景と言うよりは広角ポートレートなどボケを活かした写真で重宝しそうですね、
価格は国内で6万円前半。フルサイズ対応の超広角大口径レンズと考えるとまずまず良好な価格設定と言えるでしょうか。ただし、Viltrox85mmと違い電子接点が備わっていないフルマニュアルレンズなので注意。
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