FUJIFILMレンズ カメラ レンズ 機材レビュー 海外の評価

富士フイルム「XF10-24mmF4 R OIS WR」の強みは耐候性と操作性

PhotographyBlogが富士フイルム「XF10-24mmF4 R OIS WR」のレビューを公開。光学性能は据え置きながら良好な結果となり、防塵防滴化と絞りリングの改善、手ぶれ補正の強化を評価している模様。

優れたビルドクオリティと操作性

PhotographyBlog:Fujifilm XF 10-24mm F4 R OIS WR?Review

  • レンズの紹介
    ・富士フイルムXマウントの超広角ズームレンズだ。フルサイズで言うところの15-36mmに相当する画角をカバーしている。
    ・このレンズは2014年に登場した「XF10-24mmF4 R OIS」のリニューアルモデルである。より効果的な手ぶれ補正に更新され、新たに防塵防滴に対応した。さらに25g軽量化されている。
    ・絞りリングの仕様が変わり、絞り値が印字されている。
    ・レンズ構成は初期モデルから全く変わりはない。10群14枚のレンズ構成だ。
  • ビルドクオリティ
    ・レンズマウントは金属製だ。
    ・外装はハイクオリティなプラスチック製である。
    ・72mmのフィルターに対応するソケットは回転しない。
    ・プラスチック製の花形レンズフードが付属する。装着時に少し緩んでいるように見えた。ロックボタンを追加してくれると良かったのだが、レンズフードはこれまで通りだ。
  • 携帯性
    ・同社の8-16mm F2.8と比較するとコンパクトな広角ズームレンズだ。
    ・77.6×87mmのサイズで、重量は385gである。
    ・防塵防滴化したにも関わらず、25g軽量化されている。
    ・X-T4との組み合わせでとてもバランスが取れている。フロントヘビーと感じることは全くない。
  • 操作性
    ・フォーカスリングは滑らかに動作する。
    ・ズームリングは少し狭くなったが十分だ。
    ・絞りリングは1/3段ごとに動作する。良好な抵抗を持ち、誤操作もない。Aポジションでロックすることも可能だ。
    ・古い10-24mmの絞りリングはコマンドダイヤルのように使う絞りリングだったので、WR版の絞りリングは遥かに賢明なデザインと言える。
  • オートフォーカス
    ・非常に静かなステッピングモーター駆動である。
    ・インナーフォーカスのためレンズ前面が伸びたり回転することは無い。
  • マニュアルフォーカス
    ・記載なし。
  • 手ぶれ補正
    ・洗練されたジャイロセンサーを搭載して手ぶれ補正の効果を高めている。
    ・従来は2.5段分だったが、3.5段分となり1段強化された。
    ・X-T4と組み合わせると6.5段分となる。
  • 解像性能
    ・10mmの中央はF4から非常にシャープだ。F5.6-11の絞り値で最高のパフォーマンスを発揮する。F16付近で回折が始まり、F22でより顕著となる。
    ・10mmの端はF4で少しソフトだが、F5.6でシャープとなり、F8で最適な性能を得られる。
    ・14mmの中央はF4から非常にシャープだ。F5.6-11の絞り値で最高のパフォーマンスを発揮する。F16付近で回折が始まり、F22でより顕著となる。
    ・14mmの端はF4で少しソフトだが、F5.6でシャープとなり、F8で最適な性能を得られる。
    ・18mmの中央はF4から非常にシャープだ。F5.6-11の絞り値で最高のパフォーマンスを発揮する。F16付近で回折が始まり、F22でより顕著となる。
    ・18mmの端はF4で少しソフトだが、F5.6でシャープとなり、F8で最適な性能を得られる。
    ・24mmの中央はF4から非常にシャープだ。F5.6-11の絞り値で最高のパフォーマンスを発揮する。F16付近で回折が始まり、F22でより顕著となる。
    ・24mmの端はF4で少しソフトだが、F5.6でシャープとなり、F8で最適な性能を得られる。
  • 像面湾曲
    ・記載なし。
  • ボケ
    ・超広角レンズとしては魅力的なボケだ。
  • 色収差
    ・色収差は特に問題とならない。
  • 球面収差
    ・記載なし。
  • 歪曲収差
    ・10mmでも歪曲はほとんど見られない。
  • 周辺減光
    ・F4で明らかな減光が発生する。改善するには少なくとも3段は絞る必要がある。
  • コマ収差
    ・記載なし。
  • 逆光耐性
    ・絞ると非常に優れた光条が発生する。
  • 作例集

総評

光学的には旧モデルと同様であり、どちらも同じ画質である。ズームレンジ全域で中央はF4からとてもシャープだ。端で許容できるシャープネスを得るにはF5.6まで絞る必要がある。周辺減光は問題とならなず、色収差はほとんど存在しない。歪曲収差はよく補正され、風景や建築写真にも使いやすい。

この最新版を購入するとしたら、防塵防滴仕様と強化された手ぶれ補正の存在だ。より広い画角が必要であれば8-16mm F2.8を検討しなければならないが、遥かに重く、高価なレンズである。

価格は旧10-24mmの売り出し価格から値上がりしないどころか、50ポンド安くなっている。これは賞賛すべきポイントだ。とは言え、値下がりしている旧10-24mmが市場に残っており、防塵防滴がそれほど重要でなければ検討する価値がある。

とのこと。
光学系が同じであるため、耐候性や手ぶれ補正を重視しない場合は旧モデルを選ぶのもアリですね。とは言え、X-T4やX-Pro3など、防塵防滴仕様のカメラと組み合わせるには面白い選択肢となっている模様。光学性能は定評があるので、更新されていないことを過度に不安と感じる必要は無いはず。手ぶれ補正は1段分強化されており、特にボディ内手ぶれ補正を搭載していないカメラにとって1段分の強化は大きいと感じるかもしれません。

APS-C用の広角ズームとしては価格が高く、他に選択肢があるわけでも無いのが悩ましいところ。画質にコストパフォーマンスを求めるのであれば、旧10-24mmが安く残っているうちに購入するのも一つの手。

富士フイルム「XF10-24mmF4 R OIS WR」交換レンズデータベース

関連レンズ

関連記事

サイト案内情報

Facebook

Facebookで最新情報やカメラ・レンズのレビューを発信しています。

「いいね!」を押すとFacebookの最新情報が届きます。

-FUJIFILMレンズ, カメラ, レンズ, 機材レビュー, 海外の評価
-