PhotographyBlogが富士フイルム「XF18mmF1.4 R LM WR」のレビューを公開。フォーカスクラッチ構造が無くなり、価格も少し高いですが、風景写真やストリート写真に必携の28mmレンズと評価しています。
PhotographyBlog:Fujifilm XF 18mm F1.4 R LM WR Review
レンズの紹介:
- 2021年4月に発表されたフルサイズで27mmに相当するXマウント用の広角単焦点レンズだ。既存のXF18mmF2の大口径ハイエンドの代替モデルである。
ビルドクオリティ:
- 8点の防塵防滴シーリングが施されている。さらに-10℃までの耐寒仕様だ。
- ビルドクオリティはX-S10のボディ以上だ。
- レンズマウント・フォーカスリング・絞りリング・外装は金属製だ。
- 花形レンズフードやレンズキャップが付属する。
携帯性:
- パンケーキレンズであるXF18mmF2よりも遥かに大きいが、これはF値が小さく、より複雑なレンズ構成で、防塵防滴仕様となっているためだ。
- 重量は370g、全長は75.6mmであり、大きく重いレンズではない。
- フィルターサイズは62mmと比較的小さく、X-S10と組み合わせてもバランスが取れている。
- 16mm F1.4・23mm F1.4・35mm F1.4とよく似ている。
操作性:
- 多くのXFレンズと同じく、1/3段ごとに動作する絞りリングを搭載している。絞り値はF1.4からF16まで操作可能だ。適切に減衰され、独特のクリックストップが発生する。また、誤操作を防ぐ十分な剛性もある。
- 絞りリングにはカメラ側で制御が可能となるAポジションがある。
- フォーカスリングにはハードストップが無い。
オートフォーカス:
- リニアモーター駆動のインナーフォーカスで動作する。
- X-S10との組み合わせで高速・正確・静かだ。
マニュアルフォーカス:
- 電子制御のフォーカスリングで操作する。
- わずかな操作で正確に応答する設計となっているため、素晴らしい感触を得ることが出来る。
- 何故か16mmや23mmのようなフォーカスクラッチ構造を採用していない。素晴らしい機能なので残念だ。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- 中央はF1.4から心地よいシャープネスで、F2?F8で最高の結果を得ることが出来る。回折はF16で見られる。
- 端はF1.4からF2.8まで許容範囲内となり、F4?F11が最適な絞り値となる。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 評価は個人差があると思うが、我々の見解としてはかなり良いと思う。
色収差:
- 色収差は問題とならない。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 歪曲収差は見られない。
周辺減光:
- F1.4で光量落ちが発生する。
- 解消するには少なくとも3段は絞る必要がある。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- F16まで絞ると優れた光条が発生する。
- 逆光時のフレアは十分に抑えられている。
総評
XF 18mm F1.4 R LM WRは、ストリート写真やルポルタージュ写真、風景写真などに適したレンズだ。フレーム全体・絞り全体で優れた性能を発揮。さらに防塵防滴仕様がこのレンズの価値を底上げしている。価格設定とMFクラッチがないという意外な点を除けば、不満な点はほとんどない。そして、これら2つの要素がレンズの評価を下げることもない。
絞り全域において、フレーム中心部と周辺部の両方で驚くほどシャープだ。F1.4で美しいボケ味を実現し、背景をクリエイティブに切り取ることができる。周辺光量はほとんど気にならず、色収差も目立たない程度で、樽型歪曲もほとんど無い。また、20cmという最短撮影距離は非常に便利だ。
さらにビルドクオリティは素晴らしい。レンズマウントと鏡筒は金属製で、インナーフォーカスシステムのおかげで前玉が動かない。C-PL・NDフィルターを日常的に使用する人にとって非常に良いニュースだ。また、オートフォーカスシステムも強力で、合焦までが一瞬で駆動音も静かだ。広々としたフォーカシングリングと、非常にありがたい絞りリングを備えており、露出の重要な要素を素早く、簡単に、正確に設定することができる。
残念ながら16mmや23mmに搭載されている画期的なフォーカスクラッチ構造は実装していない。この2本のレンズには被写界深度マーク付きのピント表示があり、ゾーンフォーカスが簡単にできた。なぜこのような決断をしたのかはよくわからない。約879ポンド/999ドルという価格は決して安いものではないが、辛抱強く待っていた28mm焦点距離のファンは、おそらくこのレンズを手に取ることだろう。大口径28mmが登場するまで、かなり長い時間がかかったかもしれないが、ストリート写真や風景写真を撮るのが好きな人には必携レンズであることをお伝えしたい。
とのこと。
16mm・23mm・35mmに続くF1.4レンズが登場しましたね。16mmのように防塵防滴・インナーフォーカス仕様であり、大口径レンズとしては初めてリニアモーター駆動を採用。優れた耐候性とAF性能を兼ね備えた貴重な広角レンズと言えるでしょう。
光学性能も申し分なく、PhotographyBlogの評価ではこれと言ってマイナス要素が見当たりません。総評でも画質は満点となっていますね。実写を確認すると、絞り開放はシャープなピント面と柔らかいボケを両立し、絞った風景写真では四隅までシャープな結果を得ることができるように見えます。個人的に28mmは好みの画角なので、いつか手に入れて使ってみたいレンズです。
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