XF30mmF2.8 R LM WR Macroは堅実な性能の貴重な等倍マクロレンズ

PCmagが「XF30mmF2.8 R LM WR Macro」のレビューを公開。手振れ補正やフォーカスリミッターがないことを指摘しつつ、良好な画質の等倍マクロレンズであると評価しています。

2022年11月発売の富士フイルムXマウント用マクロレンズ。Xマウントの1:1マクロ撮影に対応するレンズはこれまで「XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro」のみで、このレンズが二本目。比較して焦点距離が短く、コンパクトサイズの標準マクロ。画角が広く、取り回しが良く、汎用性が高いのが特徴と言えるでしょう。等倍マクロとしてはワーキングディスタンスが短く、使い辛いかもしれません。一方で「どこまでも寄れる標準レンズ」と考えると面白い使い勝手となりそうです。同クラスではやや高めの設定ですが、防塵防滴仕様でリニアモーター駆動のAFに対応。PCmagによるレビューは以下の通り。

PCmag：Fujifilm Fujinon XF 30mm F2.8 R LM WR Macro Review

外観：本体はアルミニウム合金だがフードはプラスチック製。

構造：外装は金属パーツ。少し冷感。フッ素コーティング処理はされていない可能性が高い。

携帯性：XF80mmより遥かに小型で軽量。

操作性：フォーカスと絞りのリングのみ。デクリック機能なし。

AF：リニア駆動で高速。等倍マクロならリミッターが欲しい。

MF：微調整では問題なし。フルマニュアルではストロークが長い。

手ぶれ補正：非搭載。

解像性能：F2.8-4で良好、F5.6-11で優れた性能。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：騒がしくなく心地よい描写。

軸上色収差：記載なし。

倍率色収差：目立たない。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：問題ない。

周辺減光：問題ない。

コマ収差：記載なし。

逆光耐性：フレアが問題なし。絞るとゴーストが発生。

光条：絞ると発生するが、シャープではない。

総評：手振れ補正やリミッターを搭載していないが、優れた光学性能の小型軽量で防塵防滴仕様のレンズ。

競合について：マクロが必要ないのならXF35mmF2やXC35mmF2が良い選択肢。

備考：X-T5、Imatestでテスト。

とのこと。
フォーカスリミッターや光学手振れ補正が非搭載である点を指摘しつつ、良好な解像性能や諸収差の補正状態を評価しているようです。リニアモーター駆動のAFは高速で快適なようですが、マクロ撮影時はリミッターが欲しくなるみたいですね。接写性能が必要なければXF35mmF2やXC35mmF2も要検討とのこと。

私はX-S10と組み合わせてこのマクロレンズを使用。この種のレンズとしては中央とフレーム周辺部との画質差が大きく、隅に向かってシャープネスとコントラストが低下。一貫性のある解像性能を得たい場合は「XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro」のほうが適していると思われます。また、等倍ほどのマクロ性能が必要なければ「XF35mmF2 R WR」「18-50mm F2.8 DC DN」でも十分かなと感じます。

富士フイルム XF30mmF2.8 R LM WR Macro 最新情報まとめ

XF30mmF2.8 R LM WR Macro
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レンズの仕様

レンズの仕様
発売日	2022年11月25日	希望小売価格	97,900円
マウント	X	最短撮影距離	0.1m
フォーマット	APS-C	最大撮影倍率	1.0倍
焦点距離	30mm	フィルター径	43mm
レンズ構成	9群11枚	手ぶれ補正	-
開放絞り	F2.8	テレコン	-
最小絞り	F22	コーティング	EBC
絞り羽根	9枚
サイズ・重量など
サイズ	φ60×69.5mm	防塵防滴	対応
重量	195g	AF	リニア
その他	絞りリング
付属品
キャップ・フード・包装クロス