PhotographyBlogが富士フイルム「XF56mmF1.2 R WR」のレビューを公開。前モデルと比べて少し大きくなったものの、全体的に改善が見られ、Xユーザーにとって不可欠なレンズになるとのこと。
PhotographyBlog:Fujifilm XF 56mm F1.2 R WR Review
(基本的なスペックなどの紹介は割愛しています)
外観・構造:
- 防塵防滴仕様である。
- ビルドクオリティはX-H2の品質以上と感じた。
- レンズマウントをはじめ、外装やフォーカスリング、絞りリングも金属製だ。
携帯性:
- Xシステムのレンズラインアップの中では大きな単焦点レンズだ。
- 重量は445g、全長は76mmである。
- X-H2やX-H2Sとの組み合わせでバランスがとれている。
- 対応するフィルターサイズは前モデルよりも大きな67mmである。
操作性:
- 1/3段刻みで動作する絞りリングは適度なトルクで独特なクリック感が得られる。Aポジションでロックする機能を有する。
- フォーカスリングは緩すぎず滑らかに回転する。
- フォーカスリングはクラッチ式のMFに対応しておらず、距離指標のあるフォーカス操作はできない。
フォーカス:
- AFは前モデルよりも洗練されている。
- DCモーター駆動で高速かつ正確なAFだが、少しうるさい。
- 最大撮影倍率は0.14倍であり、前モデルから改善している。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- 中央はF1.2から非常にシャープだ。F2.0~F8.0でピークの性能を得られる。回折の影響はなく、F11やF16も実用的だ。
- 端も中央と同じくらいシャープだ。やはりピークはF2.0~F8.0となる。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 我々の見解としてはとても良好だ。
色収差:
- 非常にコントラストが高い領域を除いて問題とはならない。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 歪曲収差は見られない。
周辺減光:
- F1.2でわずかに減光が発生する。
- 解消するには2段絞る必要がある。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 記載なし。
総評
従来よりも大きく重いが、防塵防滴仕様で良好な画質のレンズだ。前モデルと比べてほぼ全ての点で改善されており、Xシリーズユーザーにとって不可欠なレンズとなることだろう。
「XF50mmF1.0 R WR」と比べると半分の重量で2.5cm短く、500ポンド安い。コンパクトなレンズが好みであればXF56mm WRを購入したほうが良いだろう。より小型軽量な「XF50mm F2 R WR」もあるが、レンズの口径が小さくなってしまう。
とのこと。
「XF56mmF1.2 R」の後継モデルとなる、新しい56mmレンズですね。焦点距離と開放F値は同じですが、操作性・光学系・外装など全ての点で異なっており、全体的に改善が見られるレンズのようです。販売価格がかなり高くなってしまったのが悩ましいところですが、改善点を考慮すると魅力的なレンズに仕上がっているように見えます。ただし、前モデルのようなAPD仕様の派生製品は存在しないので、APDが良ければ前モデルを検討する必要があります。
実際のサンプルを確認してみると、F1.2の絞り開放から甘さを感じないシャープな描写。4000万画素のX-H2に装着しても十分に満足のいく結果が得られるように見えます。ボケは近距離では滑らかで綺麗ですが、口径食と色収差の影響は状況によって少し目立つかもしれません。
もしも耐候性やF1.2が必要なければ「56mm F1.4 DC DN」や「VILTROX AF 56mm F1.4 STM」が半値以下で手に入るので、コストパフォーマンスが良いと感じるかもしれません。
富士フイルム XF56mmF1.2 R WR 最新情報まとめ
XF56mmF1.2 R WR | |||
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レンズの仕様
レンズの仕様 | |||
---|---|---|---|
発売日 | 2022年9月 | 希望小売価格 | 130,680円 |
マウント | X | 最短撮影距離 | 0.5m |
フォーマット | APS-C | 最大撮影倍率 | 0.14倍 |
焦点距離 | 56mm | フィルター径 | 67mm |
レンズ構成 | 8群13枚 | 手ぶれ補正 | - |
開放絞り | F1.2 | テレコン | - |
最小絞り | F16 | コーティング | S.EBC |
絞り羽根 | 11枚(円形絞り) | ||
サイズ・重量など | |||
サイズ | φ79.4×76mm | 防塵防滴 | 対応 |
重量 | 445g | AF | DC |
その他 | 絞りリング | ||
付属品 | |||
レンズフード |
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