Kolari Visionが「Z 8」の分解過程をブログで公開。把握すべきネジの本数が非常に多く、分解と組み立てが非常に難しいと言及しています。
Kolari Vision:NIKON Z8 TEARDOWN
Z 8は2023年5月10日に発表され、同月下旬にプロ用ミラーレスカメラとして発売された。カメラブランドのウェブサイトによると、その名前とは裏腹に、Z 9に代わるコンパクトなカメラであり、D850の「真の後継機」とされている。このカメラの最も興味深い特徴のひとつは、メカニカルシャッターがないことだ。
このカメラにはZ 9よりも低い数字が付けられているが、決して見劣りするものではない。実際、Z 8はZ 9と多くの仕様を共有しており、4,570万画素の積層型CMOSセンサー、EXPEED 7処理エンジン、最大8.3K N-RAW 60p、1/32000秒 電子シャッター、20fps RAW/120fps JPG連写など、ほぼ同じだ。
- ほとんどの分解と同様、まずカメラのベースプレートを狙い、7本のネジを外した。
- カメラのポート側のダストキャップの下に5本のネジがあった。
- EVFのすぐ上にある2本のネジを外した。
- メモリーカード側では、スロットカバーの下とカードスロットカバーの下にネジが1本ずつあった。
- Zモデルのカメラでは、アイカップが取り外し可能であることを忘れがちだ。アイカップを外すと、2本のネジが露出する。
- この時点でリアパネルを外せるかと思ったが、びくともしない。そこで、残りのネジを外してベースプレートを完全に外す作業を続けた。
- 次に、金属製の三脚プレートとバッテリードア外側のトリムを外した。
- ここでバッテリーロックを外す。バネ式なので、飛ばしてなくさないように注意する。
- 金属製の三脚プレートの下で、三脚ソケットを固定している3本のネジを外した。
- USB給電コネクタの近くに、先ほどカメラのポート側をチェックしたときに見落としたネジが隠れていた。
- 前述のネジを外した後、リアパネルを分離した。パネルとマザーボードをつなぐリボンケーブルは細くて長かった。
- リアパネルのリボンケーブルを外した。リボンケーブルはボタンとLCDスクリーンを制御しているので、傷つけないように注意する必要がある。
- 大きなポートカバーのトリムを取り外してもネジは見つからなかった。
- EVFケーブルを外したが、EVF機構を完全に取り外したわけではない。
- 5本のネジがカメラのRFシールドを押さえていた。
(訳注:電磁シールド)- 回路基板には15本のリボンケーブルが接続されていた。リボンケーブルは特に細かったので、ここには注意が必要だった。
- リボンケーブルが外れたところで、回路基板をボディから取り外した。多少外しにくかったが、それは基板にヒートパッドが張り付いていたからに他ならない。
- EVFアセンブリはまだカメラに収まっていたので、視度カバーを外してネジを1本外した。このカバーは飛散しやすいので紛失に注意する必要があり、両面テープで固定されているだけだった。
- EVFアセンブリは取り外された。
- 他のZカメラと同様、センサーにアクセスするにはトップパネルを外さなければならない。しかし、我々はカメラをポート側に戻し、ネジを1本外した。
- さらに点検したところ、バッテリー・コンパートメントに隠されたネジを外す必要があった。
- カメラ背面右側のメモリーカードスロットの上にネジがあった。
- 回路基板のプレートフレームに5本のネジが締め付けられているのを見つけた。
- 通常なら、カメラ前面のゴムの下にトップパネルを固定するネジが2本あるはずだが、今回は見つからなかった。とりあえず、フロントレンズマウント、レンズマウントシム、ラバーグリップを取り外した。
- カメラの背面には、センサーのすぐ上に3つの隠しネジがあった。
- ネジを外した後、トップパネルとサーキットボードのフレームを取り外した。
- Z 8はフォーカスキャリブレーションにバネを使っていることがわかった。T6トルクスを使って3つのセンサーネジを外した。
- センサーハウジングには3本のリボンケーブルが取り付けられていた。
我々は、Z 8は分解するのが中々難しいカメラだと考えている。技術者によると、把握すべきネジが非常に多かったという。このため、通常、分解と組み立てが難しい作業となる。
とのこと。
Z 9と同じセンサー・プロセッサを搭載し、ほぼ同じパフォーマンスで撮影することができる高性能ミラーレスですね。基本性能はZ 9とほぼ同じであり、ファインダーやモニターのスペックも同等。Z 9ユーザーからすると、2年前のZ 9から何も目新しいものを感じないカメラと思うかもしれませんが、Z 9を買い控えていた人にとっては面白い選択肢となりそうです。
Kolari Visionが分解してみたところ、ネジの本数が非常に多く、分解や組み立てを把握するのが非常に難しいとのこと。赤外線カメラなどに改造する場合、費用が高くなるのかどうか気になるところですね。
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SmallRig製ブラケット
- Z 8用ケージ 3940:8,990 円
- Z 8用ケージキット 3941:16,390 円
- Z 8用Lブラケット 3942:6,390円
- MB-N12対応ケージ 3982:15,190 円
主な仕様
- イメージセンサー
・タイプ:積層型
・有効画素数:4,570万画素
・除塵ユニット:
・手振れ補正:6段
・ISO:64-25,600
・フッ素コーティング / センサーシールド - 高効率RAW対応
- アンチ高周波フリッカー
- CFexpress Type B + SD UHS-IIカードスロット
- プロセッサ:EXPEED 7
- AFシステム:
・測距点:493点
・測距輝度範囲:-7~19EV f/1.2レンズ使用時
・被写体認識:対応(飛行機モード対応)
・その他: - ドライブ性能:
・メカニカルシャッター:-
・電子シャッター:1/32000~900s
・フラッシュ同調速度:
・撮影速度:20fps(30/120fps JPEG)
・撮影枚数:高効率 1000枚以上 - ファインダー:OLED 0.5型 369万ドット 0.8倍
・リアルビューファインダー
・スターライトビュー - モニター:3.2型 4軸チルト 210万ドット
・赤色画面表示 - 動画:
・8K:~30p / RAW動画 60p
・4K:~120p
・電子IS:対応
・連続撮影時間:125分(4K 60p)・90分(8K 30p)
・N-RAW 12bit / ProRes RAW HQ / ProRes 422 HQ - インターフェース:
・USB:通信専用 / 充電給電専用
・ヘッドホン:あり
・マイク:あり
・HDMI:A
・LAN:-
・シンクロ:-
・Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n/a/ac
・Bluetooth:Ver.5.0
・その他:10ピンターミナル - バッテリー
・タイプ:EN-EL15c
・追加:パワーバッテリーパック MB-N12
・撮影可能枚数:
・充電方法:USB-C - サイズ:144×118×83mm
- 重量:910g
- 防塵防滴:対応
- ボディ材質:
・前面:マグネシウム合金
・背面/上面:Sereebo® Pシリーズ炭素繊維複合材料(CFRTP)帝人株式会社製 - ボタンイルミネーション対応
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