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2024年のカメラ・レンズの新製品を振り返る ソニー編

今年もあとわずかとなってきたので、2024年に登場したソニー製品をおさらいしています。

何が登場したのか?

他のメーカーを含めた一覧表は「2024年 カメラ・レンズの新製品・噂情報 早見表」を参照してください。

ミラーレスカメラ

2023年は「α9 III」「α7C II」「α7RC」「α6700」「ZV-1 II」と5台のカメラをリリースしています。比較して2024年は2台と控え目(ただしα9 IIIは発売が2024年)。

とはいえ、α1は待望の高解像&積層型センサータイプのハイエンドモデル。このカメラを待っていた人も多いのではないでしょうか。

もう片方はVLOGCAMのリニューアルで、αシリーズのミドル・エントリーモデルのリリースはありません。昨年に数多くリリースしているため、これは仕方のないこと。

交換レンズ

交換レンズは大口径ズームレンズが3本、大口径単焦点レンズが1本と気合いの入った年となりました。85mm F1.4とAPS-C用パワーズームを除けば、過去のラインアップにはない製品の拡充。特にF2ズームのインパクトが強い。Eマウントの選択肢をより広げるズームレンズが登場しています。さらにシグマからもEマウントに対応する大口径ズームを多数リリースしており、2024年だけでEマウントに数々の大口径ズームレンズが登場。システム全体の価値を高めた年と言えそうです。

それぞれの製品を振り返る

α1 II

2024年12月 発売となるαシリーズのフラッグシップモデル。前モデルと同じ5000万画素の積層型CMOSセンサーと、最新機種で導入が続く「BIONZ XR+AIプロセッシングユニット」を搭載。センサーの高速性能に加え、被写体検出やオートフレーミングなど便利な撮影機能が追加されています。また、ボディデザインはα9 IIIを継承しており、改良されたグリップや前部のFnボタンなど、操作性が改善。

解像性能や連続撮影速度、動画の解像度やフレームレートの最大値は前機種と同じ。ただし、ケーブル接続時の通信速度をはじめ、ワークフローを改善。販売価格は他社の5000万画素積層型モデルよりも高めですが、ソニーシステムで高解像×スピードを重視する場合はα1 IIを検討することになりそうです。

ZV-E10 II

α6700と同じセンサー・プロセッサを搭載した新しいAPS-C VLOGCAM。「BIONZ XRプロセッサ」を搭載したことで、シネマティックVlogやクリエイティブルック、全幅に近い4K 60pに対応。センサーの更新もあり、前モデルと比べると4K動画撮影時のクロップ率が低下し、高機能・高画質なAPS-C VLOGCAMに仕上がっているようです。

残念ながらAIプロセッシングユニットは非搭載で、最新の被写体検出機能をフルに利用することは出来ません。また、ボディ内手振れ補正は非搭載で、メカニカルシャッターレスとなったことで静止画向けの撮影機能には制限があります(例えば12bit RAW 限定・フラッシュ同調 1/30秒など)。前モデルと比べて、より動画向けのカメラとなっている点には注意が必要。

競合他社のAPS-Cで被写体検出機能を搭載した機種が増えつつあります(X-M5・Z50II・EOS R50など)。価格を考慮すると以前ほど競争力はないかもしれませんが、シネマティックVlogやクリエイティブルック、ブリージング補正や豊富なEマウントレンズなどが魅力的。

FE 85mm F1.4 GM II

G Masterの最古参となる単焦点レンズ「FE 85mm F1.4 GM」の後継モデルとして2024年8月末に正式発表。最新設計で光学系を一新しつつ、AFモーターはリングドライブSSMからXDリニアモーターに変更。光学性能の向上とサイズダウン・大幅な軽量化を両立し、高性能で携帯性の良い85mm F1.4。さらにAF速度や追従性能は驚くほどの向上を遂げいている模様。

悩ましいのは価格設定。
北米でも(前モデルから)300ドルの値上がりとなり、日本国内では物価上昇の影響もあって市場推定価格は30万円前後(実際の売り出し価格は266,310円)。前モデル発売時の希望小売価格が「225,000円」だったことを考慮すると、非常に高くなっています。

FE 16-25mm F2.8 G

2024年に登場したソニーEマウント用のコンパクトな大口径広角ズームレンズ。ソニーEマウント用の広角ズームレンズは数あれど、F2.8の大口径と携帯性の両立を実現したレンズとしては最小クラス。コンパクトながら防塵防滴・フッ素コーティング・絞りリングなど機能的で、さらに汎用性が高まっています。その反面、ズームレンジが狭く、高めの価格設定が悩ましいところですが、そのぶん光学性能には期待したいところ。

FE 24-50mm F2.8 G

非常にコンパクトながらF2.8の開放F値を実現している標準ズームレンズ。
Gシリーズとしては初の大口径ズームで、外装には最近の「G」シリーズらしく絞りリングやAFLボタンを搭載。フォーカス駆動にはリニアモーターを採用して電光石火のAFを実現。販売価格がタムロンやシグマと比べて倍近いのが悩ましいところですが、純正品らしく高速連写対応など互換性の高さが魅力的となりそう。フォーカスブリージング補正も利用可能。

管理人のレビュー

FE 28-70mm F2 GM

2024年末に登場したソニー初の開放F2固定の大口径ズームレンズ。カバーしている焦点距離は28-70mmと狭いものの、F2の大口径で1kgを下回る携帯性を実現。競合するキヤノン「RF28-70mm F2 L USM」よりも遥かに軽量で携帯性が良好。さらに小型軽量化を実現しつつ、絞りリングやズームトルクスイッチなどコントロールが豊富。様々な状況に合わせてレンズを使うことが出来ます。

E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II

2024年にVLOGCAM ZV-E10 IIと共に正式発表。久しぶりの標準パワーズームレンズ新製品ですが、光学系は2013年発売の前モデル「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」を継承。ただし、オートフォーカスには改良が見られ、ズーム中の追従やフォーカスブリージング補正に対応。高速連写や動画撮影に適した新モデルとなっています。

2025年に期待すること

α7 V

競合他社が被写体検出に対応する2400万画素センサーモデルを多数リリースしています。ソニーは2021年に登場した「α7 VI」から更新が止まっており、そろそろリニューアルの時期と言えそうです。実際「来年の早い時期に登場」と噂もあるため、CESやCP+あたりに期待したいところ。

これまでの傾向からすると、3300万画素センサーは据え置きで「BIONZ XR + AIプロセッシングユニット」と言ったところでしょうか?ボディデザインがどうなるのか気になるところですが、α1 IIやα9 IIIを継承していると良いですねえ。

レンズは?

具体的に噂されているわけではないものの、いくつかのレンズがリニューアルされると囁かれています。初期に登場したG Masterシリーズの多くはリニューアル済みですが「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」がまだ。このあたりが更新されるのでは、と期待している人が多いはず。

また、これまでのラインアップにはないレンズが登場するとも噂されています。今年登場した16-25mm Gや24-50mm Gのように、ショートズームでコンパクトな大口径レンズが登場すると面白そうですね。

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