2022年2月22日付けでOMデジタルの気になる特許が公開。オリンパス時代の特許であるボイスコイルモーター関連の特許を取得したようです。
概要
- 【特許番号】特許7023668
- 【発明の名称】レンズ鏡筒
- 【特許権者】
【識別番号】321001056
【氏名又は名称】OMデジタルソリューションズ株式会社- 【発明者】
【氏名】
【住所又は居所】東京都八王子市石川町2951番地 オリンパス株式会社内- 【背景技術】
【0002】
レンズ鏡筒は、レンズを保持したレンズ保持枠、レンズ保持枠を収容配置した円筒部材、およびレンズ保持枠を円筒部材の内側でレンズの光軸方向に移動するボイスコイルモータ(VCM)を有する。VCMは、コイル、磁石、およびヨークを含む。コイルは、その空芯部が光軸と平行になる向きでレンズ保持枠に固定される。磁石は、コイルに対向して円筒部材に固定される。- 【0003】
そして、磁石の磁束がコイルを横切る状態でコイルに通電すると、電磁力によりコイルが光軸方向に付勢され、レンズ保持枠が円筒部材内で光軸方向に移動する。コイルに流す電流の向きを変えると、レンズ保持枠の移動方向が変わる。- 【0005】
レンズ鏡筒の径を小さくし、或いはレンズ鏡筒の径を変えずにレンズの径を大きくするためには、VCMの磁石を小さくする方法が考えられる。しかし、単に磁石を小さくすると、VCMの駆動力が小さくなり、レンズ保持枠を駆動できなくなる。- 【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、VCMの駆動力を維持しつつ、レンズ鏡筒の径を小さくでき、或いはレンズ鏡筒の径を変えずにレンズの径を大きくすることができるレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
レンズのアクチュエーターにボイスコイルモーターを使った際の技術に関する特許のようですね。オリンパス時代、まだフローティングフォーカスが主流では無かった時代に、ボイスコイルモーターを使ったデュアルフォーカスシステムを開発。「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」に実装され、確かに高速で近接性能の高いレンズに仕上がっていました。テレコンバージョンレンズを組み合わせることで等倍に近いマクロ性能が得られるのも魅力的ですね。
その後、ボイスコイルモーターを使ったレンズが続々と登場するのかと思いきや、ステッピングモーター駆動の採用が続いています。他の望遠PROレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」や「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」も軽量化を目指してステッピングモーターを使用していますね。
OMデジタルが採用数の少ないボイスコイルモーター関連の特許を取得したのか謎ですが、ひょっとしたらレンズロードマップに掲載している望遠マクロレンズでの使用を想定しているのかもしれませんね。
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