シグマのフルサイズミラーレス用交換レンズ「24-70mm F2.8 DG DN」レビューページに周辺減光と歪曲収差テストの結果を追加しました。
周辺減光
24mmのみ周辺減光が非常に強い。周辺減光補正を適用しても四隅の減光はしつこく残存します。特に歪曲収差でトリミングする領域の減光は絞ってもあまり改善しないので注意が必要。歪曲収差も併せて補正する場合はF4まで絞ればある程度改善します。
35mmまでズームすると減光量はかなり改善します。F4まで絞れば光学的に周辺減光をほぼ解消可能。
さらに50mm・70mmまでズームすると周辺減光の影響はさらに小さくなります。四隅に僅かな影響が残るものの、デジタル補正かF5.6まで絞れば完全に解消します。
歪曲収差
24mm
ボディ内補正を適用すると歪曲収差はほぼゼロとなりますが、光学的な歪曲収差は目立つ陣笠状歪曲が発生しています。この形状の歪曲は手動で補正するのが難しいため、レンズプロファイルを適用できるボディ内JPEGか現像ソフトを利用したいところ。
35mm
24mmと比べると光学的に遥かに良好な補正状態となっています。若干の陣笠状歪曲が残っているので、出来ればデジタル補正を適用しておきたいところ。
50mm
歪曲収差は光学的にほぼゼロの状態。デジタル補正の必要性は全くありません。
70mm
50mm付近を折り返し地点として、70mmに向かって若干の糸巻き型歪曲へと変化しています。影響は僅かなので、直線的な被写体を撮影しない限りデジタル補正は特に必要性を感じないはず。
雑感
周辺減光と歪曲収差はどちらもデジタル補正しやすい光学的な問題です。特にライブビューでリアルタイムに補正可能なミラーレスならばフレーミングも補正後のファインダー像で操作が可能(一眼レフの光学ファインダーだと光学的な歪曲収差がダイレクトに影響する)。
ボディ内出力やレンズプロファイルに対応する現像ソフトであれば特に心配する必要は無いはず。ただし、24mmの周辺減光は減光量が大きいのでデジタル補正でも減光がしつこく残存します。出来るだけ歪曲補正をオンにしておくのがおススメ。逆に全てのレンズ補正をオフにすることで周辺減光を活かした撮影も可能です。
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