SIGMAレンズ レンズ 管理人レビュー 解像力チャート

シグマ 24-70mm F2.8 DG DN 交換レンズ徹底レビュー

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このページではシグマのフルサイズミラーレス用交換レンズ「24-70mm F2.8 DG DN」のレビューを掲載しています。

更新履歴

  • 2019-12-27:遠景解像テスト2を追加しました。
  • 2019-12-25:フォーカス編を追加しました。
  • 2019-12-23:いろいろ追加しました。
  • 2019-12-21:近距離解像力テストの結果を追加しました。
  • 2019-12-20:発売日にレンズが届いたのでひとまずページを作成しました。まずは外観編について写真とコメントを部分的に追加しています。追記やその他カテゴリのレビューや作例は後日更新予定です。こうご期待。

外観編

箱の中のもの

  • レンズ本体
  • フロント・リアキャップ
  • レンズケース&ストラップ
  • レンズフード
  • 説明書&保証書

いつも通り、しっかりとしたレンズケースが付属しています。この価格帯でこのようなレンズケースを付属するメーカーは知っている限りでシグマのみ。素晴らしいと思う反面、シグマレンズユーザーの場合はこのレンズケースがどんどん増えてゆくのですよね。必要以上に…。

外観

金属とプラスチックの頑丈な外装。シグマArtシリーズらしいレンズの作りで高級感はバッチリ。

より安価なタムロン「28-75mm F/2.8 Di III RXD」のプラスチック製外装と比べるとビルドクオリティは遥かに良好です。価格差分の価値は外装だけでも十分に感じるはず。

最新世代のシグマレンズは従来の「簡易防滴」では無く、「防塵防滴」と言い切れるまでの使用となった模様。シグマ公式ウェブサイトで確認する限りではレンズマウントを含め、操作部にしっかりとシーリングが施されているようです。

レンズはもちろん「Made in Japan」。

コントロールポイントは全部で5つ。

  • フォーカスリング
  • ズームリング
  • ズームロックスイッチ
  • フォーカスホールドボタン
  • AF/MF切替スイッチ

標準ズームレンズとして必要な操作は全て揃っています。これ以上を望むことは出来ないでしょう。

フォーカスホールドボタンはボディ側でカスタマイズ可能。クリック感のある操作性で押しやすい感触のボタンです。

ズームロックスイッチは24mmでロック可能。少しの力ではリングは固定され動きませんが、少し力を込めてリングを操作するとロックが解除される仕組みとなっています。他社ではあまり見かけないナイスな仕様。ロック解除をし忘れてもワンアクション省くことが出来るのは思っていたより便利。

ズームリングとフォーカスリングについては後述します。

ハンズオン

レンズ重量は830g。タムロンA036が550gであることを考えると重いですが、ソニーGMが886gであるこを考えると特に重いと言う訳ではありません。一眼レフ用もおよそ800gと考えると妥当な重量と言えるでしょう。

レンズ全長はタムロンより1cmほど長く、ソニーより1cmほど短い。

と言う訳で「シグマArtシリーズのレンズとしては」そう大きく無いと感じるのです。「FE 24-105mm F4 G OSS」より重いレンズですが、全体的なサイズ感はほぼ同じ。取り回しで苦労することはありません。

レンズフード

40mm F1.4 DG HSM」と同じくゴム製滑り止めとロックボタンは施された新しいデザインのレンズフードです。固定方法はいつも通りのバヨネット式。

滑り止めゴムカバーは良好なグリップ性を実現しているものの、同時にゴミ吸着器であるのは確か。開封してすぐに埃などが引っ付きます。

フォーカスリング

約25mmのフォーカスリングは少し緩い印象を受けますが、滑らかに動作します。フォーカスバイワイヤ式でレンズ両端にハードストップはありません。

素早く回転させるとピント距離全域を約180度で移動、ゆっくりと回転させると約360度で移動します。正確なフォーカシングに十分な回転量と言えるでしょう。

全体の回転量に対して2/3が最短撮影距離から0.5mとなっています。接写でも十分正確な操作が可能となっています。

ズームリング

約18mm幅のズームリングはフォーカスリングより固いものの、滑らかに動作します。ズームリングとしては程よい抵抗量。前述した通り、24mm時にロック可能。そしてロック状態でも少し力を込めて回転させるとロック解除できるようになっています。

24mmから70mmまでの回転量は90度未満なので、素早いズーム操作に適しています。程よい抵抗量と滑らかさで画角の調整も簡単。

ズームリングの回転方向がソニー製レンズと反対方向となっているので注意が必要。ソニー製レンズの操作に慣れていると違和感を覚えると思います。

70mmまでズームすると内筒が約40mm伸びます。内筒はおそらく金属製の頑丈な作りで、ガタツキは全くありません(追記:金属のように頑丈な質感と冷感のある素材の内筒です)。

多くの高級標準ズームでも内筒はプラスチック製であることが多いので、このしっかりとした素材を採用しているのには驚きました。さすがのシグマ製。レンズが重くてもこの堅牢性なら納得がいきます。

前面・後面

「前面にはフッ素コーティングが施されている」と言いたいところですが、公式ウェブサイトを確認する限りでは記述がありません。よくよく調べてみると「14-24mm F2.8 DG DN」にも記述が見当たりませんね。さてはて…。

フィルター径は82mm。フルサイズ用の大口径標準ズームレンズとしては一般的なフィルター径ですが、タムロン「28-75mm F/2.8 Di III RXD」が67mmであることを考えるとかなり大きいと感じます。フィルター径のサイズは直接コストに反映されるので小さいに越したことは無いのですが…。

最もマウントに近いレンズは固定されています。ズーム操作で前後に動かない密閉性の高い仕様となっています。

真鍮製バヨネットはネジ4本で固定され、周囲は防塵防滴用のシーリングが施されているのが分かります。

カメラ装着例

α7 IIIと組み合わせた時のバランスはまずまず良好。前述した通り、FE24-105mm F4 Gと同じサイズ’(重量は50%増)なので取り回しに苦労することは無いはず。片手持ち出来ない事は無いですが、出来れば左手でレンズを支えたいところ。

レンズフードの直径がかなり大きいため、カメラバッグ収納時に引っ掛かることがありました。

オートフォーカス

フォーカス速度

非常に高速で、大部分の用途で満足のいくフォーカス速度。

広角24mmは接写性能が高く、ピント移動距離が長いにも関わらず無限遠まで快適なスピードを実現しているようです。70mm時は合焦まで少し遅くなるものの依然として良好なフォーカススピードを維持しています。

レスポンス・スピード共に良好なので、シグマの一眼レフ用レンズと比べて「かなり速くなった」と感じるはず。C-AF時の反応も良く、目に付く遅延はありません。

作動音は非常に静かで、ほぼノイズフリー。動き始めに極僅かな音がするくらい。また、フォーカスブリージング(ピント移動に伴う画角の変化)も極僅かで目立ちません。

顔検出

リアルタイム顔・瞳検出は良好に動作します。眼鏡や帽子を装着すると反応が鈍るものの、これはレンズと言うよりカメラ側の問題。

実写でも屋内で動き回る子供に快適なフォーカスが可能でした。

低照度

正直なところ、イルミネーションのような環境で開放F値「F2.8」がそもそも厳しい。とは思うものの、まずまず快適に動作します。AF-Sはピントが迷いがちとなるものの、AF-Cの場合は思いのほか素早く合焦可能。

実写

α7 IIIとの組み合わせで実写でも軽快なオートフォーカスと感じます。極まれにピントを外すことがあるものの、カメラ側の性能の問題という印象。初速が速く、レスポンスも良いのでピントを外しても復帰は高速。

スライドショーには JavaScript が必要です。

雑感

一眼レフのシグマ製レンズは「ピントが・AF速度が」と言われていた時期もありました。しかし、このミラーレス用レンズは純正レンズと遜色なく、これと言って非難すべきポイントがありません。

既にタムロン「28-75mm F/2.8 Di III RXD」を手放しているので実際に比較は出来ませんが、タムロンよりフォーカススピードは速いように感じます。

敢えて言えば、マクロ距離で四隅・周辺部のフォーカスエリアを使ったオートフォーカスは再現性が低下し、ピント精度が不安定となります。これは四隅の残存収差が多く、コントラストがハッキリとしていないためと推測。接写時に四隅へピントを合わせたい時はマニュアルフォーカスやDMFで対応するのがおススメです。

解像力テスト

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:α7 III
  • 交換レンズ:24-70mm F2.8 DG DN
  • パール光学工業株式会社「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • α7 IIIのRAWファイルを使用
  • ISO 100 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
    ・格納されたレンズプロファイルオフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェックしています)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証しています。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性があります。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

解像力テスト:24mm

2400万画素のα7 IIIで「良像」と呼べる基準値はおよそ「2500」前後。

中央は絞り開放から余裕でα7 IIIの限界値に到達。最小絞り値である「F22」を含めて絞り値全域で良好なパフォーマンスを発揮しています。4200万画素や6100万画素のRシリーズでも高解像な描写が見込めるはず。(F4の数値が少し飛びぬけているのは、おそらく微妙な計測のズレ)

その一方、周辺部や四隅はF2.8~F5.6で「2500」を下回っています。正直に言うと「甘い描写」と言わざるを得ません。ただし、定型の解像力チャートはどうしても広角側で接写せねばならず、自ずと周辺解像は厳しくなります。(特にインナーフォーカスレンズは近接時の収差変動が大きい)

F8~F16まで絞ると最短撮影距離付近でも四隅まで良像を達成する高いパフォーマンスとなります。接写時に被写体を四隅に配置するのであればF8まで絞っておくと良いでしょう。

F値 中央 周辺部 四隅
F2.8 3616 1995 1441
F4 4125 2345 1778
F5.6 3662 2783 2135
F8 3633 3537 2394
F11 3492 3331 2571
F16 3523 3194 2629
F22 3050 2619 2453

備考:単焦点・ズームレンズとの比較

もともと撮影倍率の高いタムロン「24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051 」は接写でも四隅まで高いパフォーマンスを良いしています。正直に言うと、このレンズは「広角マクロ」と言っても過言では無いスペックとなっているのでズームレンズには酷な比較相手です。参考程度に見ておきましょう。

一方、同じズームレンズでも大口径広角ズーム「17-28mm F/2.8 Di III RXD」は絞り開放から割とまともな解像性能を発揮しています。開放の四隅は少し甘いものの、絞った時の立ち上がりはシグマより有利。光学倍率やズームレンジを考慮すると苦しい比較相手と言えるかもしれません。

解像力テスト:35mm

基本的に24mmと同じ傾向ですが、周辺部や四隅のパフォーマンスはより良好。絞った際の改善速度が向上しています。接写時でもF5.6まで絞れば四隅まで良好な画質を期待できそうですね。

絞り開放より小絞りを使ったほうが四隅まで安定するため、絞れる環境ならば臆することなく絞っていきましょう。

中央はやはりα7 IIIで振り切れてしまっています。より高解像なセンサーを搭載したカメラが欲しくなるところ。

F値 中央 周辺部 四隅
F2.8 3638 2194 1816
F4 3714 2659 1958
F5.6 3689 3216 2374
F8 3461 3321 3110
F11 3512 3584 3058
F16 3587 3075 2874
F22 2778 2689 2400

備考:単焦点レンズとの比較

やはりマクロレンズと言っても過言では無い「35mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F053」のパフォーマンスが圧倒しています。同じ35mmでもマクロを重視したレンズだとこれだけパフォーマンスが伸びる良い例ですね。

ソニー純正レンズ「FE 35mm F1.8」は35mmで常識的な傾向。開放付近だと四隅が甘く、改善するためにはF8付近まで絞る必要があります。シグマはこのレンズほど絞った時の安定感を発揮しませんが、絞ることでほぼ同じ水準まで到達することが可能です。

解像力テスト:50mm

やはり絞り開放では四隅が甘いものの、1段絞ることで四隅まで安定。さらに1段絞ることで非常にシャープとなる。クローズアップ撮影をするのであればこの辺りの焦点距離をメインとして使うのが良さそうですねえ。

F値 中央 周辺部 四隅
F2.8 3689 2270 1784
F4 3594 2893 2503
F5.6 3594 3084 2971
F8 3516 3307 2789
F11 3309 3110 2815
F16 3257 2874 2768
F22 2732 2610 2555

解像力テスト:70mm

絞り開放から像高5割まで良好なパフォーマンスを発揮。F4まで絞れば四隅までシャープとなり、F5.6~F16で文句ナシの近接解像性能を発揮します。

F値 中央 周辺部 四隅
F2.8 3387 2531 1766
F4 3600 3023 2476
F5.6 3573 3347 2784
F8 3520 3610 3006
F11 3493 3200 3014
F16 3137 2874 2963
F22 2742 2637 2651

雑感

撮影距離1m未満の解像力チャートテストなので、あくまでも参考程度の数値と考えてください。実際の撮影により近づけた、遠景解像の実写テストは後日確認予定。

近距離の解像テストではありますが、24mm以外は絞ることで四隅までシャープな画質を達成しています。大口径標準ズームレンズとしては立派な光学性能と言うとが出来そうです。

遠景解像

全体像・撮影環境

  • 撮影時期:2019-12-23 07:00 日の出頃
  • α7 III ILCE-7M3(2400万画素)
  • Leofoto LS-283CM+LH-30
  • 電子先幕シャッター
  • 絞り優先AE(ISO 100固定)
  • 各焦点距離で被写体が同程度のサイズとなるように撮影位置を移動
  • RAW出力をAdobe Lightroom CCCで現像
    (現状で歪曲収差などは自動補正されません)
  • 中央・像高5割・四隅の3カ所をクロップ

24mm

絞り開放から四隅まで非常にシャープな画質。2400万画素のα7 IIIで使う限り、絞る必要性を全く感じない解像性能となっています。

ただし、周辺減光により四隅が少し暗くなっているため、ベストを尽くすのであればF5.6~F11が最適な絞り値となる。

F16以降は回折によりパフォーマンスが少し低下します。

35mm

24mmと違い、周辺減光が穏やかなので絞り開放からほぼピークの性能を発揮。

少なくとも2400万画素のα7 IIIでは、絞って改善する余地が無い。見事なパフォーマンス。

50mm

周辺減光がさらに穏やかとなるので、絞り開放から均質性が高く良好な画質。

F2.8の場合、僅かにマイクロコントラストが低下していると感じますが、1段絞ると改善します。

70mm

50mmと同様。望遠端ながら隅から隅まで良好な解像性能を発揮しています。

雑感

α7 IIIとの組み合わせで非難すべきポイントは存在しません。拍手喝采の見事な画質。

ズームレンジ全域で隅から隅までシャープな画質を達成しています。24mmのみ周辺減光の影響が強いので、気になる場合は1~2段絞れば問題無し。

設計の難しい大口径標準ズームレンズとしては立派なパフォーマンス。α7 IIIでは全く粗が出ないため、4200万画素や6100万画素のRシリーズで使いたいところ。

遠景解像その2

全体像/撮影条件

  • α7 III(2400万画素)
  • Leofoto LS-354C+LH-40
  • ISO 100固定
  • RAW出力をAdobe Lightroom CCで初期設定現像

24mm

中央は絞り開放からピークの解像性能を発揮。少なくとも2400万画素のα7 IIIでは絞る必要性を感じません。コントラストも良好で絞った際との違いは等倍で見比べても分かりません。F16まで絞ると回折の影響で細部のコントラストが少し低下するように見えますが、全体的に見ると実用的な画質に違いなし。

像高5割の領域も基本的に中央と同傾向。絞ることで極僅かな改善を感じますが等倍で見ないと判断できないような些細な違いです。

四隅は周辺減光の影響がかなり強い。自動補正で対処できますが、増感によるノイズ増加を避けたいのであれば少なくともF5.6まで絞ると良いでしょう。解像性能は中央と比べて劣ってはいるものの、非点収差や倍率色収差の大きな影響は見られません。安定した画質です。

35mm

中央と像高5割の領域は24mmと同じ傾向。基本的に絞り開放からピークに近いパフォーマンスを発揮しています。絞ることによるシャープさやコントラストの改善は極僅か。

四隅は24mmと比べると周辺減光の影響が小さくなっています。自動補正でなんとななる程度の減光量に見えますが、1段絞れば大きく改善、2段絞ればほぼ解消します。解像性能は絞り開放から良好。24mmと同じく非点収差や倍率色収差が極端に目立つようには見えません。

50mm

これまでと同様、中央は絞り開放からピークのパフォーマンスを発揮。全く問題ありません。

像高5割の領域は24mmや35mmと比べると、F2.8とF4の差が大きくなります。とは言っても等倍でチェックして違いが分かる程度ですが…。絞ることで僅かにコントラストが改善します。F4以降はこれと言って大きな差はありません。

四隅は35mmと同様、24mmほどでは無いもののノイズを抑えたいのであれば1~2段絞るのが良し。解像性能はF4まで絞ればほぼピークの性能。

70mm

さすがに望遠端となると中央領域も絞り開放だと僅かにコントラストが低下します。特に4200万画素や6100万画素のα7Rシリーズならば1段絞って使うのがおススメ。目立つコントラスト低下では無いので、F2.8も実用的な画質に違いありません。しかし、ベストを尽くすのであればF4以降。

像高5割も中央と同じくベストを尽くすのであればF4。

望遠端ながら、広角端24mmほどの周辺減光はありません。自動補正か1~2段絞って使えば全く問題なし。他の焦点距離と同じく、開放から良好な解像性能を発揮。減光を抑えるためにF4まで絞ればピークのパフォーマンスと感じます。

雑感

(効果が弱いながらも)ローパスフィルターを備えている2400万画素のα7 IIIにはモッタイナイ解像性能。ズームレンジ全域で絞り開放からほぼピークのパフォーマンスを発揮しており、周辺減光以外で絞る必要はほぼありません。望遠側でベストを尽くす場合にはF4まで絞ると良いでしょう(僅かにコントラストが改善する程度ですが)。

ローパスフィルターレスのα7R IIIやα7R IVでこのレンズのポテンシャルをより活かすことが出来るはず。

設計が難しいと言われる大口径ズームレンズで批判すべきポイントが無いのは素晴らしい。

マクロ性能

最大撮影倍率・最短撮影距離

最大撮影倍率 Wide 1:2.9 - Tele 1:4.5
最短撮影距離 Wide 18cm - Tele 38cm

最大撮影倍率は「約0.34倍(1:2.9)」これはソニーGMの「0.24倍」よりも遥かに優れた倍率であることを示しています。使い勝手は置いておくとして、大口径標準ズームレンズでここまでクローズアップ出来るのはこのレンズとタムロン「28-75mm F/2.8 Di III RXD」のみ。胸を張って良いパフォーマンスと言えるでしょう。

ただし、撮影倍率は広角側で最も大きくなり、望遠端で最も小さくなります。

広角端24mmにおける最大撮影倍率を達成するためには被写体に撮影距離(センサーからの距離)18cmまで寄る必要があります。この際、レンズ前面から被写体までの距離(ワーキングディスタンス)はおよそ3cmしかありません。レンズや自身の影が写りこみやすく、あまり現実的な撮影距離とは言えません。本格的に活用しようと思ったらフラッシュやLEDライトなどが必要。

35mmまでズームすると、撮影倍率は低下するもののワーキングディスタンスは約5cmとなり、さらにズームすると…50mmで約10cm、70mmで約15cmまで長くなります。使い勝手は良くなるものの、望遠側の撮影倍率は極めて平凡な数値となっているのであまり面白みはありません…。

24mm

最短撮影距離でも中央は絞り開放から良好なパフォーマンスを発揮します。絞ると多少改善しますが、開放から良好なので被写界深度の調整程度に操作すると良いでしょう。

その一方、中央領域以外の描写は不安定です。F8~F16付近で多少安定するものの、非常にシャープな状態とはなりません。

まぁ…インナーフォーカスのズームレンズ、それも0.34倍の撮影倍率で周辺部の解像性能を求めるのは酷というもの。

全体像 F8

最短撮影距離の場合、やや目立つ像面湾曲があります。周辺部は中央と比べて少し前ピン傾向となるので注意が必要。

35mm

24mmほど周辺画質は荒れていませんが、絞り開放付近の画質が苦しいのは確か。フレーム全体でベストを尽くすのであればF8~F11まで絞ると良いでしょう。

中央は24mmと同等、絞り開放から非常に良好なので絞る必要は全くなし。

全体像 F8

24mmと同じく、多少の像面湾曲が発生しています。

50mm

基本的には24mmや35mmと同様。四隅は残存収差が目立ち、MFでもピントを合わせづらいと感じます。AFでも開放付近の四隅を使う場合はピントを掴み辛いはず。

このあたりから望遠端にかけて軸上色収差が少し目に付くようになります。影響度合いは僅かですが、コントラストの高い領域には気を付けたほうが良いかも。

全体像 F8

やはり多少の像面湾曲が発生しています。

70mm

50mmと比べてさらに軸上色収差の影響が増加。軸上色収差はマイクロコントラスト低下に繋がるので、少し気になる人は1段絞ると改善します。2段絞ればしっかりと改善。

全体像 F8

全体像では確認し辛いと思いますが、像面湾曲はやはり目に付きます。

コマ収差

コマ収差とは?

細かい話は抜きにして、点光源が一方に尾を引いて彗星のように写る現象。主にフレーム四隅で収差が大きくなり、これを解消するためにはF値を大きくして絞り羽根を絞る必要があります。

主に影響を受けるシチュエーションは「イルミネーション」「天体」「夜景」など、絞り開放付近を使う機会が多く、強い点光源を写す場合に気を付けたい収差。

このレンズでどのような収差量となるのか実際に見てみましょう。

24mm

四隅にコマ収差の影響を確認することが出来ます。歪曲収差の補正で四隅が部分的にトリミングされるため、実際にはもう少し影響が小さいはず。

完璧とは言えないコマ収差補正ですが、四隅を大きく拡大しない限り目立つことはありません。実写で問題となる機会はめったに無いと思われます。

35mm

基本的に24mmと同じ。ただし放射状に延びる光が緩和しているので、1段絞ればほぼ解消します。

やはり全体における影響度合いは僅かなので、大きく拡大しない限り問題ありません。

50mm

基本的に24mmや35mmと同傾向。

広角側と比べて口径食の影響が小さいものの、コマ収差の緩和には繋がっていない模様。どちらにせよ特に大きな問題とならないコマ収差の影響量です。

70mm

他の焦点距離と同傾向。特筆すべき点はありません。

各焦点距離におけるF2.8の作例

雑感

ズームレンジ全域でコマ収差の影響を確認できるものの、絞り開放から影響は僅かで気になる収差量とは感じません。設計の難しい標準ズームレンズでここまで抑えているのであれば十分と言えるでしょう。ただし、24-70mm F2.8クラスはコマ収差を良好に抑えているレンズが多いため、それらと比較すると少し目に付く収差量と感じるかもしれません。

軸上色収差

24mm

絞り開放から軸上色収差による色ずれは確認できません。非常に良好な補正状態です。

35mm

24mmと比較すると、極僅かな色ずれが確認できますが問題はありません。

50mm

24mmや35mmと見比べると、僅かに色づきが強まっているのが分かります。しかし、依然としては「非常に良好」な補正状態だと感じます。

70mm

このレンズで軸上色収差が最も目立つ焦点距離です。とは言え、収差の量はまだまだ少ない。ピント面に色ずれの影響が見られる場合は1~2段絞ると改善します。

玉ボケ

24mm

周辺減光と同じく、もっとも 口径食の影響を受ける焦点距離。四隅の変形を抑えるためには少なくともF5.6まで絞る必要があります。幸いにも11枚の絞り羽根であるため、絞った際の角ばりは軽微。

3枚の非球面レンズを使用しているので、玉ボケの内側は滑らかと言えません。しかし、玉ねぎボケのような輪郭線は見えづらく、ザラついた質感に問題なければ許容範囲内と言えるでしょう。少なくともズームレンズとしてはまずまず良好な描写です。

50mm

口径食の影響はほとんど無くなり、絞り開放からフレーム全域で良好な玉ボケとなっています。F2.8では僅かな変形があるものの、F4まで絞ればほぼ解消します。

70mm

極端な四隅のみ、口径食の影響を受けています。ズームレンズの望遠端としてはなかなか良好なパフォーマンス。玉ボケが大きくなることで、内部のガサガサとした描写が少し目立つようになります。イルミネーションのようなコントラストが高いシーンでは目立つかもしれませんが、大部分のシチュエーションでは特に大きな問題とはならないはず。

前後のボケ

24mm

スタジオ

大口径広角ズームレンズの「24mm F2.8」としてはなかなか良好。前後とも滑らかな描写となっています。軸上色収差による色づきは皆無で騒がしい印象は皆無。

球面収差がしっかりと補正され、滲みを伴うボケではありません。ただし開放からコントラストの高いレンズなので、前景や背景に高コントラストな領域があると少し騒がしくなる可能性あり。

実写

スライドショーには JavaScript が必要です。

絞り開放が「F2.8」と言うこともあり、ボケ量はそう大きくありません。被写体にグッと近寄らないと背景との分離は難しい。

スタジオテストでも指摘したように、軸上色収差による色づきは皆無。輝度差があったとしても補正が必要な色付きはありません。

発色・コントラストは絞り開放から非常に良好と感じます。

スライドショーには JavaScript が必要です。

拡大しても特に気になるポイントは無し。

スライドショーには JavaScript が必要です。

ズームレンズとしては非常に滑らかな描写の玉ボケ。イルミネーションのようなシチュエーションだと玉ボケの内側がざらついていましたが、屋外実写では特に問題と感じません。

11枚羽根が功を奏して、2~3段絞っても綺麗な円形を維持しています。

35mm

実写

スライドショーには JavaScript が必要です。

全体的な描写傾向は24mmと同じ。ボケ量は単焦点と比べると心もとないですが、描写は綺麗で特に違和感はありません。

玉ボケの縁取りは比較的シャープなので、高コントラストな領域が多いと少し騒がしく感じるかもしれません。

スライドショーには JavaScript が必要です。

ガッツリ拡大しても後ボケが騒がしく感じないのは凄い。やはり軸上色収差による色づきが皆無なので自然な描写を楽しむことが出来ます。

スライドショーには JavaScript が必要です。

玉ボケは綺麗な描写。下手な単焦点レンズより綺麗と感じる人もいることでしょう。

四隅で僅かに口径食の影響を受けますが、取り分け騒がしくなることはありません。

50mm

実写

スライドショーには JavaScript が必要です。

やはりF1.4やF1.8のレンズほどボケ量は大きくありませんが、被写界深度はそれなりに浅く使いやすい焦点距離。

他の焦点距離と同じく、開放から発色とコントラストが非常に良好。小ボケ領域の玉ボケが高コントラストの影響を受けると少し騒がしく感じるかもしれません。ボケのグラデーションは非常に良好。

軸上色収差のテストでは僅かに色づきが発生する焦点距離ですが、実写を見て分かるように問題となる収差の量ではありません。

スライドショーには JavaScript が必要です。

拡大しても特に目立つ色付きはなし。広角側と比べると玉ボケに僅かな球面収差の残存を見ることが出来ます。

スライドショーには JavaScript が必要です。

極僅かに玉ボケの縁取りが強くなるものの、特に違和感は感じません。依然として「非常に良好な描写」と言うことが出来ます。

70mm

スタジオ

拡大するとボケの色付きを確認することができます。極僅かですが、高画素機でトリミングしたり、APS-Cクロップを利用する時には注意したほうが良いかもしれません。

ボケのバランスは他の焦点距離と同様、ニュートラルで全体的に滑らかな描写です。

実写

スライドショーには JavaScript が必要です。

スタジオテストでは僅かな軸上色収差が発生したものの、実写テストの距離だと特に問題は発生しませんでした。コントラストへの影響も見られません。積極的にF2.8を使っていけると思います。

スライドショーには JavaScript が必要です。

拡大しても非常に良好。ズームレンズとしてはかなり良いと思います。ピント面の色づきはありません。

スライドショーには JavaScript が必要です。

他の焦点距離と同じく綺麗な描写です。

雑感

特にこれと言って非難すべきポイントは存在せず、非常に使いやすく綺麗なボケ描写です。前後のバランスはニュートラルで顕著な偏りはありません。どのような状況でも使い勝手の良いボケを楽しむことができると思います。

タムロン「8-75mm F/2.8 Di III RXD」よりも全体的に綺麗で、特に小ボケ領域と玉ボケの描写はシグマのほうが優れているように見えます。ボケ描写を重視するのであれば、差額を甘んじて受け入れシグマを買うのがおススメ。

ボケ その2

絞り値による推移

24mm

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接写時は本当にボケが柔らかく、ズームレンズとしては非常に良好。接写時はピント面が若干ソフトな傾向となりますが、コントラストはしっかりとしているので解像感は出るはず。

1段絞るとピント面甘さが少し緩和します。F2.8と比べて使いやすそうな描写。F5.6まで絞ると甘さが全くなくなり、ピント面がとてもシャープとなります。ボケは相応に小さくなりますが、まだまだ滑らかで好感の持てる描写です。

70mm

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24mmと比べて撮影距離を長くすることができ、ピント面は比較して開放からシャープさのある描写です。やはりボケは滑らかで綺麗、ズームレンズらしからぬ写り。

広角側と違って僅かに軸上色収差が発生しています。フルサイズで気になる良では無いものの、高画素機でクロップしたり、APS-Cセンサーカメラを使う場合には少し絞ったほうが良いかもしれません。1段も絞れば改善します。

面白いことに、後ボケに青い色ずれが見られます。(普通は前ボケに紫や青の色ずれ)

35mm

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どちらかと言えば24mmに近いボケ。ピント面を含めて少し柔らかい描写となるので、画を引き締めたいのであれば1段絞ると良い感じ。

70mm

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このレンズは標準大口径ズームとしては珍しく、11枚の絞り羽根を搭載しています(多くのレンズは9枚羽根)。絞っても形が崩れにくく、綺麗な描写を維持しているように見えます。これはシグマの長所と考えて良いはず。

前後ボケ比較

ボケが騒がしくなりそうなシチュエーションを選んでストレステスト。厳しい撮影条件ながらボケ描写に顕著な粗は見られません。

と言っても、開放からコントラストや発色が良いので、場合によって騒がしくなることも。そのような場合は単焦点レンズでも騒がしくなるものですが…。

一般的にボケが非常に騒がしくなるシチュエーション。このレンズでも若干騒がしく見えますが、色収差が抑えられ、ボケの縁取りも僅かなので健闘しているように見えます。前ボケ・後ボケ共に大きな問題はありません。

望遠側と比べると広角側のほうが柔らかいボケのように見えます。広角接写時は四隅が少し甘いたかもしれません。

玉ボケは四隅まで良好な状態を維持しています。玉ボケ内側の描写も綺麗。今回の作例では確認できませんが、小ボケ領域の玉ボケは四隅で僅かに騒がしくなることがあります。おそらくコマ収差が影響しており、ピント面直後・直前の四隅には注意した方が良いでしょう。

その他作例

雑感

ズームレンズとしては間違いなく綺麗なボケ。F2.8標準ズームにボケ描写を求めているのであれば、検討すべき一本。

大部分の軸上色収差は良好に補正され、気になるカラーフリンジはありません(望遠側の四隅は少し目に付く可能性あり)。撮影距離が近いとピント面が若干甘くなるものの(特に四隅)、絞りを調整することで改善可能。多少絞ったとしても、11枚の絞り羽根により綺麗なボケ描写を維持しています。非球面レンズは綺麗に研磨され、玉ボケに大きな影響お及ぼしていない点もGood。

基本的にピント距離が無限遠側に移動したとしても綺麗なボケ描写となっています。ただし開放からコントラストが高く、接写ほど柔らかさのあるボケではないので、色や輝度のコントラストが高いと少し騒がしく感じるかもしれません。(それでも他のズームレンズと比べて滑らかと感じますが)

逆光耐性・光条

レンズフレアは良く抑えられていますが、強い光源がフレーム中央にあると大きな円形状にコントラストが低下する可能性があります。

ゴーストは基本的に強い光源がフレーム上にある場合は少なからず発生する模様。比較的自然な描写のゴーストであり、コントラストの低下は抑えられているので味付けのように使うことも出来るはず。ゴーストを消そうと思うと後処理は大変そう。

ちなみに実写だとここまでゴーストが目立つのは稀。日の出や日の入りなど、ゴーストが目立ちやすい環境で小絞りを利用しても特に問題があるとは感じませんでした。

光条はF16~F22で綺麗な筋状となります。

周辺減光

24mmのみ周辺減光が非常に強い。周辺減光補正を適用しても四隅の減光はしつこく残存します。特に歪曲収差でトリミングする領域の減光は絞ってもあまり改善しないので注意が必要。歪曲収差も併せて補正する場合はF4まで絞ればある程度改善します。

35mmまでズームすると減光量はかなり改善します。F4まで絞れば光学的に周辺減光をほぼ解消可能。

さらに50mm・70mmまでズームすると周辺減光の影響はさらに小さくなります。四隅に僅かな影響が残るものの、デジタル補正かF5.6まで絞れば完全に解消します。

歪曲収差

24mm

ボディ内補正を適用すると歪曲収差はほぼゼロとなりますが、光学的な歪曲収差は目立つ陣笠状歪曲が発生しています。この形状の歪曲は手動で補正するのが難しいため、レンズプロファイルを適用できるボディ内JPEGか現像ソフトを利用したいところ。

35mm

24mmと比べると光学的に遥かに良好な補正状態となっています。若干の陣笠状歪曲が残っているので、出来ればデジタル補正を適用しておきたいところ。

50mm

歪曲収差は光学的にほぼゼロの状態。デジタル補正の必要性は全くありません。

70mm

50mm付近を折り返し地点として、70mmに向かって若干の糸巻き型歪曲へと変化しています。影響は僅かなので、直線的な被写体を撮影しない限りデジタル補正は特に必要性を感じないはず。

24-70mm F2.8 DG DN Art 総評

バランスが良く満足感のあるレンズ

Good Average Bad
防塵防滴
頑丈な作り
Fnボタン
解像性能
ボケ描写
玉ボケ描写
逆光耐性
色収差補正
正確・高速AF
競争力のある価格
サイズ・重量
70mmの軸上色収差
コマ収差補正
24mmの周辺減光
フードのゴムカバー
ズーム回転方向
(ソニーの場合)
接写時の四隅解像
24mmの歪曲収差

物理的・光学的に「必要なところに必要なものが揃っている」レンズ。

頑丈な防塵防滴仕様の鏡筒にはズームリング・フォーカスリングの他に、AF/MF切替スイッチやズームロックスイッチに加え、カスタマイズ可能なフォーカスホールドボタンまで搭載。各操作に大きな問題は無い、高いビルドクオリティ。

光学性能は全体的に上手くまとめられ、設計の難しいと言われている標準大口径ズームとしては使い勝手が良い描写。接写・クローズアップ時は少し柔らかく滑らかな描写となり、風景など遠景を撮影する時や絞り羽根を閉じることでキレのあるシャープな描写へと変化。「意図した被写体に意図した描写が付いてくる」感じなので、非常に使い勝手が良い。僅かな光学的欠点(主に24mmの歪曲収差・周辺減光)もボディ内補正で緩和できるものばかり。

極めつけは価格設定。レンズの作りと光学性能を考えるとコストパフォーマンスは非常に良好。コスパで選ぶ必要性は全くないレンズだけれども、競争力が増しているのは間違いない。個人的に強くおススメできるレンズ。

光学性能
操作性 
携帯性 
機能性    :
価格       
総評       

光学性能

接写時は四隅が甘くなるものの、少し離れるとフレーム全域がF2.8からとてもシャープ。近距離の撮影でも少し絞れば大きく改善します。
遠景は絞り開放から非常にシャープで、周辺減光を無視できるのであれば絞る必要性を感じない写り。50~70mmは絞り開放でマイクロコントラストが若干低下するため、1段絞ると良い感じ。

色収差はとても良好に補正され、軸上色収差・倍率色収差ともに弱点と感じる部分は存在せず。敢えて言えば70mm時に軸上色収差が僅かに発生するくらい。

ボケはズーム全域でとても良好。特に広角側の接写時にとても柔らかく滑らかな描写となる。中程度の撮影距離だとボケの柔らかさは消えてしまうものの、滑らかさは依然として良好。ボケの縁取りが強く無いので、どのようなシチュエーションでも際立って騒がしくならない。ズームレンズとしては称賛に値するパフォーマンス。ただしコマ収差補正が完璧とは言えず、ピント面直前・直後の四隅における玉ボケが少し騒がしくなる場合があります。

逆光耐性は完璧と言えないものの、平均よりも良好であるのは確か。
周辺減光や歪曲収差は24mm時に目立つものの、基本的にボディ内の自動補正を適用可能なので悪目立ちするのは回避可能。減光を光学的に解消したい場合には2段絞っておきたいところ。

使い勝手

フォーカスリング・ズームリングともに上手く調整され、使い勝手が良い抵抗量と回転量です。
ズームリングはソニー純正レンズと逆方向に回転するので注意が必要。
24mm時に固定できるズームロックスイッチは解除し忘れても少し力を入れて回転すると簡単に解除可能。他社では見られない試みでGood。

カスタマイズ可能なフォーカスホールドボタンに使用頻度の高い機能を登録することでカメラの操作性を改善することが可能。私はここに「瞳AF」や「ドライブ選択」を登録しています。

オートフォーカスは電光石火と言えないものの、まずまず高速で快適。そして静かで滑らかな動作となっているので静止画・動画どちらでも使いやすい。
フォーカスブリージングは僅かで気になる画角の変化は感じません。
ただし最大撮影倍率に近い接写時の四隅は描写が甘いのでオートフォーカスが正確に動作しないことがあります。

携帯性

F2.8ズームレンズと言うこともあり携帯性が良いとは言えません。とは言え、このクラスのレンズとしては一般的なサイズ感なので極端に携帯性が悪くなるということはありません。
タムロン「28-75mm F/2.8 Di III RXD」と比べて重くはなるものの、サイズ感はそう変わりません。

価格

レンズの作りと光学性能を考えるとバーゲンプライス。14-24mm F2.8と同じく15万円前後でも驚かないクオリティにも関わらず、買い方次第で10万円を切ってしまうのは凄い。
それでもタムロンと比べてまだ高価ではあるものの、レンズの作りや操作性、24mmの画角やボケ描写を考慮すると差額以上の価値はあると言えるでしょう。

総評

満足度は100点。
シグマの本気を感じ取ることができる描写と戦略的な価格設定。

全体的にバランスが良く、なおかつ高水準にまとめられている標準ズーム。「力任せ」とも感じた以前のArtレンズと異なり、力強さと繊細さを併せ持つ描写となっています。今後のシグマレンズがこの描写傾向でレンズを順次投入するのだとしたら期待大。
標準大口径ズームにこれ以上を求めるのは酷と言うもの、それくらい良い仕上がり。さらに手ごろな価格設定も加えて強くおススメできるレンズです。

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