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フルサイズミラーレス徹底比較 EOS R・Nikon Z 7・α7 IIIの違い【画質設定編】

ソニーα7 IIIを使い始めて約1年(間3か月のブランクあり)、ニコンZ 7・キヤノンEOS Rを使い始めて約半年。ある程度使い込んだので腰を据えてじっくり比較レビュー。全てを1ページに詰め込むと凄まじい量となるため、細分化して徐々に掲載していこうと思います。

第7回はカメラの仕上がり設定(カラープロファイル)とJPEG出力の設定について。画質の比較では無く、設定値の自由度や特徴について比較していきたいと思います。

徹底比較 カラープロファイル編

仕上がり設定のプリセット

- EOS R Z 7 α7 III
オート あり あり -
プリセット スタンダード
ポートレート
風景
ディテール重視
ニュートラル
忠実設定
モノクロ
スタンダード
ニュートラル
ビビッド
モノクローム
ポートレート
風景
フラット
スタンダード
ビビッド
ニュートラル
クリア
ディープ
ライト
ポートレート
風景
夕景
夜景
紅葉
白黒
セピア
追加プリセット  あり XQD内99枠 -
備考 - CPC
ドリーム
モーニング
ポップ
サンデー
ソンバー
ドラマ
サイレンス
ブリーチ
メランコリック
ピュア
デニム
トイ
セピア
ブルー
レッド
ピンク
チャコール
グラファイト
バイナリー
カーボン
HDMI出力時
N-log
PP
1:Movie
2:Still
3:ITU709-1
4:TIU709-2
5:Cine1
6:Cine2
7:S-Log2
8:S-Log3 Cine
9:S-Log3
10:HLG2

バリエーションに欠けるEOS R

EOS R

一般的なカラープロファイルのみで、Z 7やα7 IIIのような個性あるプリセットが存在しません。

少ないとは感じず、普通に撮影する上で特に問題とは感じませんが、比較して少し面白みに欠けると思います。

ただし、キヤノン公式サイトでダウンロードしたプリセットをカスタマイズ枠(3つまで)に登録することが可能。

  • 彩度を抑えた「ノスタルジア」
  • ソニーαのような「クリア」
  • 夜景を大胆に変化させる「トワイライト」
  • 青色に強く作用する「エメラルド」
  • 紅葉を鮮やかに表現する「紅葉」
  • 光源をありきの「スタジオポートレート」
  • 自然光での「スナップショットポートレート」
  • ビデオカメラ「Xシリーズ風」

などなど本体には無い個性的なプリセットが揃っています。「用意してあるなら最初から載せてくれよ…」と言うのが正直なところ。それにもう少しカスタマイズ枠が欲しかったですね。

自由度が最も高いZ 7

Z 7

標準プリセットはα7 IIIより少ないですが、本来はフィルターの部類となる「クリエイティブピクチャーコントロール(CPC)」も標準プリセットと同じように調整可能となっています(後述)。

CPCも一種のプロファイルと言っても過言では無いはず。

全て合わせると27種にも及ぶプリセットを利用可能。このバリエーション豊富なプリセットはJPEGメインでカメラを使っている人には間違いなくプラスと感じる要素のはず。パソコンを使わず、スマートフォンとカメラで完結するのであればおススメ。

後述しますが、カメラ内のカスタマイズ10枠に加え、XQDカード側に99枠登録可能。他2台とは比べものにならない拡張性を持っています。

さらに、動画のHDMI出力時に「N-log」を使った幅広い諧調表現も可能。

動画プロファイルが充実しているα7 III

Z 7のCPCのようなプリセットはありませんが、彩度とコントラストの振れ幅が大きいプロファイルが3台中で最も多い。

と言っても「夕景・夜景・紅葉」は「風景」から分化したようなプリセットとなっているので使い方によってはあまり「豊富なプリセット」とは感じないかもしれません。シチュエーションで分かれているため使いやすくはあります。

また、他2台と違い「オート」に対応していないのでシチュエーションに合わせたプロファイルは自分自身で選ぶ必要があります。

α9で実装されなかったものの、ソニーαの特徴ともいえる「ピクチャープロファイル」はα7 IIIで健在。PP7のS-Log2やPP8・PP9ののS-Log3に加えてPP10のHLGなど豊富な選択肢を備えています。

仕上がり設定の調整

- EOS R Z 7 α7 III
パラメーター シャープネス(7)
細かさ(5)
しきい値(5)
コントラスト(±4)
色の濃さ(±4)
色合い(±4)
クイックシャープ(±2)
輪郭強調(12)
ミドルレンジシャープ(±5)
明瞭度(±5)
明るさ(±1.5)
彩度(±3)
色相(±3)
コントラスト(±3)
彩度(±3)
シャープネス(±3)
モノクロ フィルター効果(4)
調色(5)
フィルター効果(4)
色調(9)
*濃度微調整対応
-

バランスの良いEOS R

EOS R

ちょうどZ7とα7 IIIの中間に位置する自由度のパラメーター調整機能。

プロファイルのバリエーションが少なく、Z 7ほど自由度の高いパラメーター調整機能ではありませんが、自分色を出すには程よい機能を備えています。

シャープネスの設定が3系統「強さ」「細さ」「しきい値」あるので迷うかもしれませんが、キヤノンが用意しているプリセットがどのような設定値となっているか確認しながら撮り比べてみると良いでしょう。カメラによっても初期設定のパラメーターが異なっているので面白い。

抜群の自由度を持つZ7

各項目の設定値が細かく、調整幅が広く、「明瞭度」「ミドルレンジシャープネス」など独自のパラメーターが存在します。自由度が最も高い分、好みの設定値へ煮詰めるのは苦労します。

しかし、JPEG出力でも個性を出しやすいのは間違いないZ 7。

前述した通り、フィルター系プロファイルも自由に設定できる他、フィルター効果そのものの「適用度」も調整可能。これにより癖の強いプロファイルも好みの味付けにしやすく、結果として「自分色」を出しやすくなっています。Lightroomなど社外製現像ソフトにはもちろん敵いませんが、思いのほか良い線まで持っていくことが出来ると思います。

個人的にはかなりおススメのシステム。これをさらに使いやすくしたエントリーモデルのZカメラが登場すると面白そう。

パラメーター弄りたいけど、明瞭度・ミドルレンジシャープネスとはなんぞや?と思っている人はニコンが分かりやすく解説ページを公開しているので参考にしてみると良いでしょう。ウェブサイトを見ると分るように、ピクチャーコントロールにはかなり力が入っているようです。

必要最低限のα7 III

α7 III

シャープネス・コントラスト・彩度と、必要最低限の項目を必要最低限の範囲で調整するに留まっています。

元のイメージを整える程度に使うことは出来ますが、個性を出そうと思ったら自宅に戻ってRAW現像ソフトウェアを使うことになると思います。

プリセットのカスタマイズ

- EOS R Z 7 α7 III
カスタム枠 3 カメラ 10
XQD 99
13
備考 名前変更可
外部から登録対応

必要最低限のEOS R

EOS R

3機種の中で最も少ない3枠。他2台が10~13枠であることを考えるとちょっと少なすぎる。

公開されているプリセットを全て適用することも出来ず、登録枠が圧倒的に足りません。

カスタム枠もトップクラスのZ 7

Z 7

最もプリセット数が多いだけあってカスタマイズ枠も多い。カメラ側は10枠ですが、XQD側に99枠分のカスタマイズを登録して呼び出すことが可能。多くの人にとってほぼ使い切れないほど数多く登録可能です。

シチュエーションに合わせてパラメーター煮詰めたプリセットを溜め込めるのはJPEGメインのユーザーにとって大きなプラス要素。

比較的後処理が大変な動画撮影においてもプリセットを溜め込み、引き出しを増やしておくのは便利と感じるかもしれません。

さらに、XQD側に出力するプリセットは「.NP3」形式のファイルとして「CUSTOMPC」フォルダーに保存されます。万が一のためのバックアップや、他の人のZカメラとプリセットを共有することが出来そうです。

また、Nikon Picture Control Editorでフィルムライクなプリセットを公開していたりするので参考にしてみると良いでしょう。

案外豊富なα7 III

α7 III

自由度こそ低いものの、何故かカスタマイズ枠はプリセット分用意されています。正直なところそこまでカスタマイズ枠が必要とは感じず、静止画ならばRAW現像のほうが早いかなと思うところ。

Z 7と同じく動画撮影では便利と感じるかもしれません。

ノイズリダクション

- EOS R Z 7 α7 III
高感度NR 0~2段 0~3段 0~2段
長秒NR オン/オフ/オート オン/オフ/ オン/オフ/

高感度ノイズリダクション

Z 7のみ3段階で他2台は2段階。どのカメラも一括制御となっており、LUMIXのようにピクチャスタイルごとにノイズリダクションの効き目を変えることは出来ません。

ノイズリダクションの効き目は画質編で実施予定なので割愛。

長秒ノイズリダクション

3台とも似たような機能性ですが、EOS Rのみ長秒露光NRの「オート」に対応しています。

どのカメラも電子シャッター時の長秒ノイズリダクションには対応していません。

ダイナミックレンジ補正

- EOS R Z 7 α7 III
HDR系補正 0~3段階
露出変化なし
0~4段階
オート対応
露出変化あり
0~5段階
オート対応
露出変化なし
DR調整 0~2段階 - -

それぞれ微妙に特性が違っているので気を付けたいところ。

  • EOS R:オートライティングオプティマイザ
    ・0~3段階
    ・露出値に影響を及ぼさない
    ・露出値に内部的な作用を及ぼす「高輝度・諧調優先」モードあり
  • Z 7:アクティブ-D-ライティング
    ・0~4段階
    ・露出値に影響を及ぼす(効果を高くすると元の露出が暗くなる)
  • α7 III:ダイナミックレンジオプティマイザ
    ・0~5段階
    ・露出値に影響を及ぼさない

使い勝手が最もシンプルなのはα7 III。効果を高めると主にシャドーが強く持ち上がる傾向があり、「レベル5」に設定するとシャドー領域が驚くほど明るくなります。その分ノイズが増えるので注意が必要。

次にZ 7。α7 IIIのように暗所を持ち上げる特性を持ちつつ、高輝度領域が白飛びしないように露出を下げる動作を同時に実施。このため、オフ時と比べて最大適用時はRAWの露出がかなりアンダーとなります。当然、通常よりも暗所のノイズが目立つようになるので注意が必要。とは言え、もともとニコン機はシャドー側のダイナミックレンジが広い傾向にあるので「標準~強い」程度ならばまずまず実用的。

EOS RはZ 7の効果を二つの機能に分けています。暗所を持ち上げる傾向の「オートライティングオプティマイザ」と白飛びを抑える「高輝度・諧調優先モード」の二つ。任意に切り替えることが出来るぶん自由度は高いですが、状況に応じて入り切りしなければならないので少し面倒。

フィルター効果

- EOS R Z 7 α7 III
プリセット - ドリーム
モーニング
ポップ
サンデー
ソンバー
ドラマ
サイレンス
ブリーチ
メランコリック
ピュア
デニム
トイ
セピア
ブルー
レッド
ピンク
チャコール
グラファイト
バイナリー
カーボン
トイカメラ
ポップカラー
ポスタリゼーション
レトロフォト
ソフトハイキー
パートカラー
ハイコントラスト白黒
リッチトーンモノクロ
RAW出力 - 対応 -

EOS Rはこれと言ったフィルターが存在せず、HDR撮影機能時にある程度の選択肢が存在するのみとなっています。ファインダーで効果を確認しながら撮影できるミラーレスとしてはモッタイナイ印象。

その一方でZ 7はバリエーションが豊富で、前述したように適用度を変更できる他にシャープネスやコントラストの調整にも対応。さらに通常通りRAW出力に対応しているので気軽に利用することが出来ます。

α7 IIIもいくつかフィルター効果を備えているものの、使用時はJPEG出力限定となるのでRAW現像で後から大きく修正することができません。

JPEG出力の設定

- EOS R Z 7 α7 III
画質 2段階+1 6段階 3段階
サイズ L/M/S L/M/S L/M/S
TIFF - 対応 -

どのカメラも実使用で特に不満無いレベルの柔軟性。Z7のみTIFFに対応しているものの、これが必要と感じるZユーザーはそう多く無いはず。

ちなみにRAW画質も考慮するとZ 7の柔軟性が最も高い。非圧縮・ロスレス・圧縮の3択に加えて14bit/12bitの変更、出力サイズにも対応しています。本当に芸が細かい。

アスペクト比

- EOS R Z 7 α7 III
アスペクト比 3:2/16:9/4:3/1:1
マスク/枠表示
3:2/16:9/5:4/1:1
マスク表示
3:2/16:9
マスク表示
APS-C 対応 対応 対応

最も選択肢が少ないのはα7 III。今どきスクエアが無いカメラも珍しい。せめて1:1は実装して欲しいところ。

EOS RとZ 7の違いはアスペクト比「4:3」と「5:4」。「5:4」はあまり他社で見ないアスペクト比ですが、スクエアに近いのは5:4のほう。

レンズ補正

- EOS R Z 7 α7 III
周辺減光 on/off 0~3段階 auto/off
歪曲収差 on/off on/off
強制適用あり
auto/off
倍率色収差 on/off
デジタルレンズオプティマイザ

強制適用?
auto/off
回折 on-off
デジタルレンズオプティマイザ
on/off 強制適用?

レンズ・センサー・処理エンジンを全て設計しているキヤノンはレンズに合わせて最適な補正効果を得ることが出来る「デジタルレンズオプティマイザ」を実装しています。倍率色収差・回折の補正がコレに組み込まれており、デジタルレンズオプティマイザをオフにする場合はそれぞれ任意に適用することが可能。体感ですが、回折補正は効果が高いと感じる時があります。

Z 7は対応するNIKKOR Zレンズがソフトウェア依存の収差補正だったりするので、特に歪曲収差は補正をオフにできない場合が多いです(Z 24-70mm F4やZ 14-30mm F4 S)。

α7 IIIはEOS Rと同じく各収差補正のオンオフを選択可能ですが、Z 7と同じく特定のレンズでは歪曲収差補正が強制的にオンとなります。また、回折補正に関する記述は一切見当たらず、α7 IIのように公式ウェブサイトでの紹介もありません。内部的に組み込まれているのか、そもそも実装されていないのか不明。

JPEGの使いやすさはブッチギリでZ 7

全体的に見て自由度と拡張性の高いZ 7が個人的にはベスト。特にXQD経由でプロファイルを出し入れできる機能は非常に便利。海外の「Nikon Picture Control Editor」の存在も大きい。さらにピクチャーコントロールや画質設定の選択肢が多く、RAW現像で煮詰めるまでもなく、Z 7のJPEG出力で満足出来てしまうことが多いです。

他の部分では色々と欠点が目に付くカメラですが、このJPEG関連の機能については完成度が高いと言えます。初値40万円のZ 7でJPEGメインの人は少ないかもしれませんが、この機能をそっくりそのまま踏襲したエントリーモデルが登場すると再評価されることでしょう。

Z 7と見比べてしまうと、EOS R・α7 IIIどちらの画質設定機能は見劣りしてしまいます。見劣りすると言っても最低限以上の機能は備えているので実用面で支障が出ることは無いはず。α7 IIIは動画撮影時にS-log3などのプロファイルが強みとなるかもしれません。

敢えて言及すると、Z 7やα7 IIIは使用するレンズによって歪曲収差補正が固定されるのが気になるポイント。光学的に補正するRFと比べてソフトウェア補正の依存度が高いと見るべきでしょう。個人的にソフトウェア補正は問題無い(画角の変化は織り込み済みであることが多いため)と考えていますが、これをオフに出来る選択肢があると良かったかなと。例えば、ライブビューで太陽がフレーム内に入っていなかったとしても、ソフトウェアによる歪曲補正前はフレーム内に太陽が写りこみ、逆光耐性に影響が出ている場面があるかもしれません。

今回使用した機材

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