このページではキヤノンのEOS R用交換レンズ「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」と「RF24-105mm F4L IS USM」の実写によるボケ描写の比較テストとレビューを掲載しています。
RF24-240mm・RF24-105mm比較レビュー
24mm
基本的にボケ描写の画質差はほぼありません。多少24-240mmのほうが綺麗に見えるような気もしますが、誤差の範囲内。ただし、24-240mmは前ボケに軸上色収差が僅かに残存しています。コントラストの高いシーンでは色収差で24-105mmと差が付く可能性あり。
RF24-240mm F4-6.3 IS USM
RF24-105mm F4L IS USM
F4比較
24-240mmは樽型歪曲だったり、像倍率が低くかったりするので、ボディ内で極端なソフトウェア補正が適用されています。ソフトウェア補正を適用しても24-105mmの24mmよりパースが付きやすくなっている点には気を付けたいところ。
105mmその1
100mmでは24-240mmの絞り開放がF5.6、24-105mmがF4となります。24-105mmの開放F値が1段有利であることに加え、ボケ質も若干滑らかであることが分かります。同じ被写体で撮り比べないとハッキリ差が見えてこない程度の違いですが、24-105mmのほうが有利であると言うことが出来るでしょう。
その一方、24-240mmは光学10倍の高倍率ズームながら騒がしいボケ描写では無く、とても健闘している画質だと感じます。僅差のボケ描写より高倍率の利便性を取るのも十分アリな画質。また、100?240mmを利用することで24-105mmよりもボケ量の大きな撮影も可能(ボケ質は少し劣り、画角は狭くなりますが)。
RF24-240mm F4-6.3 IS USM
RF24-105mm F4L IS USM
開放比較
F5.6比較
105mmその2
やはり24-105mmの105mm F4を利用できる点で有利。球面収差の補正が良好で滑らかな玉ボケに見えます。24-240mmのように玉ボケ周囲に現れる色収差も無く良好な描写と言えるでしょう。非球面レンズの影響(玉ねぎボケ)の抑制は完璧と言えませんが、特に悪目立ちすることはありません。
24-240mmも特に酷いとは感じませんが、輝度や色のコントラストが高いと少し騒がしく見えてしまうのが残念。
RF24-240mm F4-6.3 IS USM
RF24-105mm F4L IS USM
開放比較
F5.6比較
雑感
解像性能の比較では24-105mmがやや劣勢でしたが、ボケ描写は有利と感じる結果となりました。ボケ量はF2やF2.8ズームに敵いませんが、環境ポートレート・心象風景と言ったジャンルでは使いやすい一本と言えるかもしれません。
24-240mmは高倍率ながら許容できる、実用的なボケ質。光学10倍でそこそこ解像するズームレンズであり、さらに騒がしくないボケ描写は肯定的に評価できると思います。
今回使用した機材
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