光学8.3倍ズームのくせにおかしいくらい解像するM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4 PRO。
それならハイレゾでどこまで解像するのか試してみたくなるのが機材道楽。
生憎の雨模様・強風なコンディションだったので仕方なく自宅パチリ。実写してみた結果「まあ、風景撮った時もこんな感じだったな」という感じ。
ハイレゾ実写
オン・オフで比較
分かりやすい所をピックアップすると、ハイレゾによってHDRボタン土台の横線がハッキリと描写されています。
全体的な質感に変化はありませんが、線を線として描写するなら「12-100 PROの中央描写はハイレゾでさらに伸びる」と言うことが出来ます。建築物や物撮りなどの人工物とは相性が良さそうですね。その反面、丸みのある物体や風景写真では活きる場面と全く活かせない場面とに分かれるかなと思います。
とは言えハイレゾ使わなくても十分解像してるので、三脚を使ってまで得る画質かと言われると「う?ん」となります。
さらに手ぶれに対して非常にデリケートなので、屋外における自然風景ではカメラぶれ・被写体ぶれが無い前提を作り出さなければなりません。そよ風でカメラが揺れたり木の葉が揺れてもNGです。
ED 30mm F3.5 MACROとの比較
解像力だけで言えばマクロ単焦点にドッコイ。いや、十分じゃないでしょうか。
四隅の描写をオン・オフで比較
驚いたことにハイレゾの方が色収差が目立つ。通常の撮影では気にならないような色収差がハイレゾでは見えてしまうのか?
8枚も合成しているので、合成処理の問題か?いや、でもこれは色収差にしか見えないなあ…。中央の描写には問題無かったので、周辺部の色収差の可能性が大きい。
屋外でハイレゾを使用した際に、何度やっても結果が奮わなかったのはこういう事だったのかと得心した。
ちなみに今回は掲載しませんでしたが、ED30m MACROも周辺部においてはマゼンダの色収差がハイレゾで残っています。周辺部描写も並みの単焦点とはドッコイかなと言った感じです。
参考:K-1のリアルレゾリューションシステム
使用したのは廉価標準ズームの「HD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WR」
クロップ
よく見るとE-M1 Mark IIはシボ加工がE-M1と比べて違うのですね。どうりで感触が違うわけだ。
ハイレゾショットの方が画素数多いですが、3600万画素のリアレゾと比べてドッコイ。合成枚数が少ない分、こちらの方が描写に違和感がありません。
レンズの潜在能力を引き出すリアレゾとレンズ性能に無理をさせるハイレゾと言った印象。画素の色情報を補完するリアレゾと比べて画素数を拡張するハイレゾはレンズの粗を拾いやすく、さらに8枚合成という点も含めて使い勝手はリアレゾ程ではないようです。
使い方は限定されるものの、スモールフォーマットながらハイレゾショットで健闘しているのは確か。効果を活かせるシーン・レンズであれば「フルサイズ機並みの解像力」を発揮すると思って良いでしょう。再度言いますが、環境に大きく左右されます。
参考その2:80MBハイレゾショット
よくよく公式ウェブサイトや説明書を読むと「ハイレゾショットのRAWは80MB」と記載されている。それをボディ内で現像すると50MB、パソコンのオリンパスビューワー3で現像すると80MBとなるそうだ。
8000万画素とな?
そいつぁうっかりしていたぜ!
初期設定ではJPEGオンリーになっていましたね、そういえば。
という事で撮り直し、と言っても一度ライティングやら崩してしまったので今回はざっくりと復元。
う?ん、点像がちょっと解像力ましたかな?
そして、もっとよく公式サイトを読むと「交流光環境ではフリッカーの影響で解像しません」との記載がある。
ナンテコッタイ
今回は家庭用電源の蛍光灯の光を当てていた!
初回は乾電池のLEDのライティングでテストしたので大丈夫かな?あまりその分野には詳しく無いので分かりませんが…。
参考その3:80MBハイレゾショット再度テスト
交流光を使わない状態で再度テスト
80MB(高画質)はRAW現像の上でオリンパスビューワーの初期設定で書き出し時のJPEG設定「標準」を「高画質」に変更。
結果的に「あんまり変わらないね」という結論に至る。
ここまでやってようやく「12-100 PROを使った場合、50MBあれば写るものは写っている」と言い切る事が出来るでしょうか。
ハイレゾショットはレンズを選ぶ・シーンを選ぶ
ED12-100 PROは通常の撮影では非常に高解像なレンズですが、2000万画素の倍以上となる50MBハイレゾショットにはやや苦しい面があるようです。
よく考えたら「高倍率ズーム」ですからね、20MBに十分対応しているだけでもバッチリです。そもそも強力な手ぶれ補正が搭載されているので、機動力を削ぐ三脚前提の撮影とは相性が悪い。そういうのは単焦点に任せようじゃないか。
そもそもE-M1 Mark IIは有効画素数が2000万画素と解像力が従来機の1600画素と比べて向上しているので、ハイレゾショットに頼る部分も少ないと思われます。飛び道具の域は出ない感じで、F2.8ズームやF4ズームでシステムを揃えている方にとってはハイレゾショットの恩恵は薄いと感じるかもしれません。
ハイレゾショットを最大限に活かすのであれば、高解像力を引き出せるレンズをチョイス。例えば「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」「LEICA DG NOCTICRON 42.5mm/F1.2 ASPH./POWER O.I.S.」あたりでしょうか。リーズナブルにハイレゾを堪能するなら「M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8」「LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.」「60mm F2.8 DN」など。
私はマイクロフォーサーズに機動性と利便性を求めていたので、あまり単焦点レンズを持っていないのが仇となりました。安いし、45F1.8か60DNでも買ってみようかな。
しかし結局のところ「ハイレゾで三脚使うならフルサイズ(K-1+リアレゾ)持っていく」と言う考え方も出来るので、その辺は悩みどころですね。将来的に「手持ちハイレゾショット」が実現すればラージフォーマットに対するアドバンテージとなるのですけども。
memo
- ED 12-100 PROであえてハイレゾショットの必要性は低い
- 50MBハイレゾショットは解像力の高い単焦点レンズと相性が良い
- ハイレゾショットは初期設定から「RAW+JPEG」に切り替えておくと80MBのPC現像が出来る
- 交流光環境では解像しない(公式談)
- しっかりとした三脚必須
- 被写体ブレ厳禁
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